会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

EYの事業分割検討の経緯について(EY Japan)

EYの事業分割検討の経緯について

EYの分割計画(プロジェクト名「Everest」)に関する経緯を説明したEY Japanの公表文書です(2023年4月14日)。

まず、分割を計画した理由を述べています。監査品質と独立性が目的だったそうです。「パートナーやEYメンバー(従業員のこと?)の成長」ということもいっています。

「私たちの業界には公正な資本市場の担い手として強い期待が寄せられています。その期待により一層応えるため、EYの事業を2つに分割し、コンサルティングを中心とする事業がEYのメンバーファームから離れることで、クライアントや規制当局をはじめとするステークホルダーの皆さま監査品質と独立性を担保し、長期的価値(Long-term value、LTV)をもたらすことが可能となります。同時に、両組織のさらなる拡大を通じてパートナーやEYメンバーの成長にもつながるとの強い思いをもって本プロジェクトを進めてまいりました。私たちは、クライアントの選択肢を広げることになる将来の形を検討していくことに今もコミットしています。 」

(「クライアントや規制当局」がステークホルダーの代表例というのはひっかかります。クライアントと当局のためだけに監査をやっているのでしょうか。監査報告の利用者は?)

分割計画中止の理由は...

「しかしながら、EYの各ビジネスが分割に向けた準備を整えるのに欠かせない投資を行うためには当初の想定より多くの時間が必要なことも判明し、このたび私たちは本プロジェクトの検討プロセスを中止することとなりました。 」

エベレスト登頂断念ということになりますが、結果として、無理しないでよかったのかもしれません。

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