企業会計審議会総会が8月3日に開催されました。「単体財務諸表の会計基準のあり方(コンバージェンス)について」議論されています。
そのときの「会長発言(骨子未定稿)」が金融庁のホームページに掲載されています。
会長発言(骨子:未定稿)
A4の1ページに今後の方針がまとめられており、以下のような内容です。
・連結の会計基準は、コンバージェンスを着実に実施
・単体の会計基準は、個々の基準毎に、連と単を一致することに伴う諸々のコスト・ベネフィット、連と単を分離することに伴う諸々のコスト・ベネフィットを考慮した上で、最終的にASBJが判断(個々の基準で、会計処理の選択適用を許容することもあり得る)
・この連と単の関係についてのアプローチは、今後その是非を判断予定であるIFRSの強制適用が仮に行われた場合についても、基本的にあてはまるもの
・企業会計審議会として、今後、IFRSの連結への強制適用の是非を判断する際に、次のステップの選択肢として単体への任意適用を認める、という方向性を示すことができれば、と考えている。
・金商法における単体情報については、引き続き開示すべき。簡素化等は行う。
どういう意味のある発言かわかりませんが(総会の結論?)、天皇陛下の「おことば」みたいなものでしょうか。
内容的には「連単分離」なのでしょう。ただし、具体的には個々の基準ごとにASBJにゆだねるということになります。発言の中にはASBJの基準策定プロセスへの言及もあり、「作成者・利用者・監査人等の関係者の意見を、十分お聞きすることが最も重要」ということで、産業界の意見も反映させるという趣旨のことを述べています。
単体情報の扱いについては、日本経団連の意見書への回答だと思われます。
会計基準の国際化、連結先行で移行 企業会計審(日経より)
国際会計基準 「連単分離」で負担軽減(SankeiBizより)
当サイトの関連記事(日本経団連の意見書について)
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