会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

上場企業でも資本金1円!減資が増えるワケ(東洋経済より)

上場企業でも資本金1円!減資が増えるワケ
堂々と「節税目的」を公言する会社も現れた


上場会社で、減資により資本金を1億円以下にした会社が何社かあるという記事。

「「これは……」。記者にリリースを見せられた瞬間、総務省の自治税務局都道府県税課の担当官は絶句した。

そこには「外形標準課税(の負担)が株主価値を棄損させている。減資により負担軽減などのメリットを享受」できる、と書かれていたのだ(一部略)。」

「このリリースを出したのは、ジャスダック上場でホテルを運営するレッド・プラネット・ジャパン。シンガポールに本社を置くレッド・プラネット・ホテルズの日本法人だ。

レッド・プラネットは3月29日に開催した定時株主総会で減資を付議。繰越損失を塡補し、さらに上場企業としては前代未聞の資本金1円を可決させた。

同じ例はほかにもある。創薬ベンチャーのオンコセラピー・サイエンスは欠損塡補も行わず、資本金のみを0.5億円まで縮小。減資の理由を「税制上のメリットを享受」とし、欠損塡補をしない理由は「勘定科目間の振り替えにすぎない処置に意味はない」(経営管理部)と説明する。

従来、配当原資ともなる利益剰余金の赤字を塡補するため、減資を行う企業は多々あった。だが、レッド・プラネットやオンコセラピーのように“節税目的”と、はっきり打ち出す減資は極めて異例だ。」

2017年に入って減資で資本金を1億円以下にしたのは7社あるそうです(記事でリストが示されています)。

上場会社としてどうかという意見もあるでしょうが、メンツにこだわらず合法的なあらゆる手段で株主価値を増やそうとしていると考えれば、上場会社の鑑ともいえます。
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