オリンパスの損失先送りでは、海外銀行への預金残高の水増しがあったと報じられられていますが、この記事によると、残高そのものの水増しではなく、預金を担保にした融資の形で資金を提供するという手口もあったようです。
「同社(注:オリンパス)関係者などによると、同社は90年代に財テクに失敗し、多額の含み損を抱えた有価証券の損失計上を先送りした。時価会計制度導入(01年3月期)を機に、ケイマン諸島に設立された投資ファンドなどに損失を移し替える「飛ばし」を実施してきたとされる。飛ばし先を含む複数の投資ファンドは、同社の海外金融機関の預金を担保に資金を調達し、さらに別のファンドを介して、水面下で同社の損失を補填していたという。」
外国銀通じ迂回融資=「飛ばし」先ファンドに-不良資産買い取らせる・オリンパス(時事)
「関係者によると、オリンパスはバブル期の投資による損失の拡大で、最大時で約1350億円の含み損を抱えた。2001年3月期から時価会計基準が導入されたのを契機に、含み損を英ケイマン諸島の海外ファンドなどに移したとされる。
オリンパスはこの際、海外の銀行に保有する預金を担保に、この銀行から海外ファンドに融資させた。ファンド側は融資金で、オリンパスが抱える不良資産を取得時の簿価で買い取っていた。」
オリンパス:不良資産を簿価で売却 飛ばし手法明らかに(毎日)
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