金融庁は、平成27事務年度の「金融行政方針」を、2015年9月18日に公表しました。
報道されているように、会計監査についても、大きく取り上げています。
以下、平成27事務年度金融行政方針(7~8ページ)より。
「② 会計監査の質の向上
(ア) 会計監査の信頼性の確保に向けた取組み
a) 会計監査のあり方に関する検討
今後の会計監査のあり方について、経済界、学者、公認会計士、アナリスト等関係各界の有識者から提言を得ることを目的として、「会計監査の在り方に関する懇談会」を開催し、その提言等を踏まえ、会計監査の信頼性の確保に向け、金融庁として必要な対応を行う。
b) 監査法人等の適正な業務運営の確保
会計監査に対する市場の信頼を確保していくためには、監査法人や公認会計士による適正な業務運営を確保していく必要がある。
このため、虚偽記載が認められる企業の財務書類について、故意に虚偽記載がないものとして、又は、相当な注意を怠り重大な虚偽記載がないものとして監査証明した監査法人や公認会計士に対しては、厳正に対応する。
また、公認会計士・監査審査会においては、監査法人等を取り巻く環境を踏まえ、監査法人等のリスクに応じた効果的・効率的な審査・検査を実施する。特に、適正な監査が行われなかった場合に市場に大きな影響を及ぼす企業の監査を行う監査法人等に対しては、検査のフォローアップの強化等、そのリスクを踏まえた検査の実効性向上を図る。
品質管理や審査が不十分であり適正な業務運営が行われていないとして、公認会計士・監査審査会から行政処分等の勧告があった監査法人や公認会計士に対しては、その検査結果等を踏まえ、行政処分を行う等、厳正に対応する。
c) 日本公認会計士協会における会員の指導・監督
会計監査の質を確保していくためには、日本公認会計士協会において、会員の指導・監督が適切に行われていくことが重要となる。金融庁としては、日本公認会計士協会において、(i)資格審査・登録事務等の厳正な執行、(ii)資格者による継続的専門研修(CPE)の適正な受講、(iii)虚偽証明や信用失墜行為を行った会員に対する厳正な対応、(iv)品質管理レビューの一層効果的な実施等が確保されるよう、引き続き支援していく。
(イ) 国際的な分野も含めた経済社会の幅広い領域で活躍出来る会計人材の確保
(省略)」
いままでは、中小の駆け込み寺監査法人や未熟監査法人にターゲットを定めて、つぶしていくという方針だったのでしょうが、東芝粉飾事件が起きて、「適正な監査が行われなかった場合に市場に大きな影響を及ぼす企業の監査を行う監査法人等」(要するに大手監査法人)にも目を向けざるを得なくなったのでしょう。
金融行政方針に関するその他の記事。
〔アングル〕金融行政方針、融資や会計監査・企業統治の質的向上目指す(ロイター)
金融庁、「金融行政方針」公表 地方創生貢献で地銀を評価(Sankeibiz)
金融庁検査、新方針は「形式」だけではNGに 新たな「金融行政方針」は実質的効果を追求(東洋経済)
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