経済産業相が、東京電力に対して、6項目の確認文書を提示したという記事。
「確認事項で提示した6項目は以下の通り。
1)賠償総額に事前の上限を設けることなく、じん速かつ適切な賠償を確実に実施すること。
2)東京電力福島原子力発電所の状態の安定化に全力を尽くすとともに、従事する者の安全・生活環境を改善し、経済面にも十分配慮すること。
3)電力の安定供給、設備などの安全性を確保するために必要な経費を確保すること。
4)上記を除いて、最大限の経営合理化と経費削減を行うこと。
5)厳正な資産評価、徹底した経費の見直しなどを行うため、政府が設ける第三者委員会の経営財務の実態の調査に応じること。
6)全てのステークホルダーに協力を求め、とりわけ、金融機関から得られる協力の状況について政府に報告を行うこと。」
決算への影響を勝手に推測すると、まず、賠償金に上限を設けないことが明示されたので、東電は賠償金全額を見積もって損失計上するということになります(ただし、合理的に見積もりできる範囲で)。
「金融機関から得られる協力」について報告するということは、金融機関と相談して資金繰りをつけなさいということでしょう。金融機関の協力をとりつけることができれば、会計上、継続企業の問題も解消します。1年間存続できる見込みがあればよいので、長期の計画は不要です。
電力の安定供給などのための必要な経費には、火力への転換による燃料費の増加などが含まれると思いますが、これは新年度以降の費用計上と資金繰りの話であり、2011年3月期決算には直接は関係しません。
第三者委員会の調査については、原発や核燃料を除き不良資産はなさそうですから、会計的には影響はあまりないかもしれません(無駄な資産の処分はあるでしょうが)。事故を起こした発電所や関連する資産、廃炉費用の引当てなどについては、当然、厳しくチェックされることでしょう。
(追加)
東京電力:損賠枠組み固まる コスト増で料金転嫁の恐れ(毎日)
東京電力:3月期連結決算の発表 20日に行う方針固める(毎日)
政府与党案をぶっつぶせ(河野太郎ブログ)
↑「株式を100%減資すれば、数兆円が浮いてくる」という箇所を除けば、正論だと思いますが・・・。
原子力賠償の支援の枠組みに関する報道について(東京電力)(PDFファイル)
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