会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

株式会社アルデプロに係る有価証券報告書等の虚偽記載に係る課徴金納付命令勧告について

株式会社アルデプロに係る有価証券報告書等の虚偽記載に係る課徴金納付命令勧告について

金融庁の証券取引等監視委員会は、株式会社アルデプロに係る有価証券報告書等の虚偽記載について検査した結果、法令違反の事実が認められたとして、2009年11月24日付で、課徴金納付命令の発出を勧告しました。

勧告された課徴金の額は2億8,155万円です。

アルデプロに課徴金2.8億円の納付命令を勧告=証券監視委

「2006年1月中間期以降、09年4月第3四半期までに複数の期において虚偽開示していた」そうですが、特に08年1月中間期では、非常に大胆な粉飾を行っています。

「08年1月中間期の売上過大計上では、販売用不動産をめぐって自社物件と取引先の物件を約67億円で交換する取引を同取引先との協議を通じて約160億円の売買取引とすることにし、同取引先の資金調達が困難だったことを受けて自社資金を同取引先の名義で入金するなど資金の移動を偽装した。

調査委員会の調査報告および過年度決算の修正ならびに当社第22 回定時株主総会招集ご通知に関するお知らせ(今年10月のプレスリリース)(PDFファイル)

平成21 年7 月期決算では、とりあえず過年度修正は行わず、特別損失で処理したようです。その内訳がPL注記に出ています。

(連結損益計算書に関する注記)
過年度損益修正損は、今回内部調査の結果判明した不適切な取引によるものであり、内訳は次のとおりであります。

過年度販売用不動産評価損 12,059,923千円
過年度売買取引修正損 1,616,117千円
過年度事業再編費用 377,030千円
過年度解約損失引当金繰入額 3,040,000千円
その他 420,803千円

合計 17,513,875千円

プレスリリースに収められている調査報告書によると、最も問題だと思われる2008年1月期の粉飾の概要は以下のとおりです。実質的には交換取引であるのに、キャッシュの決済を伴う取引のように仮装していたようです。また、取引価格も時価からかけ離れたものでした。

「平成20 年1 月期において、M社との間で計上した売上高156.30 億円と仕入高159.18 億円を取り消し、売却物件と仕入物件を当時の時価相当額である約67 億円で交換した取引として修正を行う必要がある。それに伴って、仕入物件の在庫の評価額についても159.69 億円から67.73 億円へ、取得時点に遡って改訂するための修正が必要である。」

「決済当日は、先ず当社が仕入代金160 億円分を払出し、その資金が当社に送金されないリスクの回避と物件数が多数であり取引を円滑に遂行する必要から、M社口座には入金せずに、M社の担当者が立会いの下、当社の売却物件の返済(抹消)のために、M社名義で当社の複数の金融機関に入金したことが判明した。

上記の資金フローの検証結果のとおり、会計的には売買取引の成立要件である対価の収受が行われたとは認めがたく、売却物件と仕入物件を当時の時価相当額である約67 億円で交換した取引であったと考えるのが相当である。」
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