楽天モバイル、取引先から不正請求 46億円損害か 関与従業員解雇
先日倒産した日本ロジステックという会社は、不正支出や、銀行預金仮差し押さえ、売掛金支払い拒否などにより、倒産にいたったと報じられていましたが、そうしたトラブルの相手先は、主要取引先である楽天モバイルだったようです。
この記事によると、楽天モバイルは、日本ロジステックによる巨額水増し請求の被害者だったようです。楽天モバイルの従業員が関与していました。
「関係者によると、日本ロジは楽天モバイルから基地局建設の部材の保管や輸送の業務を請け負っていたが、2019~22年、京都府城陽市にある法人に対するコンサルティング料などを不正に上乗せし、楽天モバイルに請求していたという。
コンサル料の支払先となっていた法人は、楽天モバイルの当時の担当従業員が実質的に支配しており、この従業員の要請を受けた日本ロジの役員が不正を行っていた可能性がある。」
水増し請求の損害は約46億円に上るそうです。従業員は8月に懲戒解雇され、警察に告訴されたそうです。
この楽天モバイル従業員と日本ロジステックが、二人三脚で楽天モバイルをだましていたということになります。手口としては、よくありそうなパターンです。従業員側が首謀者で、日本ロジステックは不正行為に巻き込まれたという立場かもしれませんが、これだけの金額となれば、不正に協力した側も無傷ではいられません。
倒産により影響を受ける他の債権者・取引先、従業員などにとっては、楽天側の内部統制の不備により不正が発生し、倒産したとすれば、納得できないでしょう。
(補足)
楽天モバイルからプレスリリースが出ています。
本日の一部報道について(楽天モバイル)
「1. 不正行為について
元従業員が取引先と共謀し、当社に対して不正な請求を行い、金銭的利益を得ていた疑いが生じたことを受け、当社は外部の専門家の指導を得ながら社内調査を実施し、既に警察に告訴状を提出しています。
2. 当社の対応について
社内規程に基づき、元従業員を8月12日付で懲戒解雇としており、今後は取引先を含め、刑事上および民事上の責任追及も行っていく予定です。」