コロナ禍の「ゼロゼロ融資」42兆円、「息切れ倒産」頻発…返済不能なら税金で穴埋め
(特に新しいニュースではありませんが)実質無利子・無担保の「ゼロゼロ融資」の返済がこれから本格化し、倒産が急増するおそれがあるという記事。
「中小企業庁によると、昨年9月の受け付け終了までに実行されたゼロゼロ融資は約245万件、約42兆円に達する。3年間の返済猶予を条件に融資を受けた企業が多いため、今年7月頃から返済が本格化する見通しだ。
ただ、ロシアのウクライナ侵略をきっかけにしたエネルギーや原材料の価格高騰に苦しむ企業は多い。東京商工リサーチが22年度の全国の企業倒産(負債額1000万円以上)を分析したところ、ゼロゼロ融資を利用した企業の倒産は541件に上り、前年度(150件)の3・6倍に急増。月別では今年3月に63件と過去最多となった。
また同社が昨年12月に全国約5000社を対象に行った意識調査では、約半数がゼロゼロ融資を利用し、うち25・8%が「返済に懸念がある」と答えた。
同社情報部の坂田芳博課長は「業績の回復が見通せない企業が返済開始を前に、再建を断念する『息切れ倒産』が頻発している。返済が本格化すれば、資金繰りに窮する企業がさらに増えるだろう」と危惧する。」
記事後半では、中小企業庁の施策や、金融機関による融資先への支援策などを紹介しています。
「ゼロ・ゼロ融資」利用後の倒産 5月は58件 2020年以降の累計 846件、 10カ月連続で40件超(東京商工リサーチ)
新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ(経済産業省)(PDFファイル)(パンフレットです。)
そもそも、ある程度の倒産は見込んだ制度なのでしょう。せめて、粉飾決算や補助金不正受給の発覚で、傷を拡げ、救済不能となることは避けてほしいものです。