コタ(東証1部)のプレスリリース。
「元監査役が複数年度にわたり会社の資金約 5,670 千円を私的に流用していた」とのことです。
「2011 年6月から 2021 年1月の約9年半にわたり、会社の資金約 5,670 千円を元監査役が不正に支出し、元監査役が私的な旅費等に当該資金を流用しておりました。これらはすべて元監査役の判断により元監査役のみによって行われた行為であり、他に関係している法人及び個人はありません。」
不正流用された金額は返還予定です。
会計上の影響は...
「2021 年3月期 第3四半期決算の業績に元監査役に関係する旅費交通費及び役員退職慰労引当金繰入額等を合算した約 34,420 千円の戻し入れを行うことから、利益が増加する見込みです。 」
過年度の修正は行わないそうです。
厳密に処理した場合には、過年度の「旅費交通費」の中に監査役への不正支出が含まれていたということですから、その各年度の「旅費交通費」をへらして、監査役(当時)への未収入金に振り替えるということになるのでしょう。役員退職慰労引当金の取り崩しは、会社処理のとおり、退職慰労金を支払わないことを決めた時の処理でいいのでしょう。
有報の役員報酬の開示の方は、そもそも不正支出された金額は、返還されるべきものであって、会社の費用ではないと解釈すれば、修正する必要はないのでしょう。
監査役の辞任及び補欠監査役の監査役就任に関するお知らせ(PDFファイル)
コタ監査役、カラ出張繰り返し567万円私的流用 25日付辞任、決算公表を延期(京都新聞)
「新型コロナウイルスが感染拡大している状況下にもかかわらず、「セミナー名目」の出張申請が多いことに関係者が疑問を持ち発覚した。」
最近の「不正経理」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2000年
人気記事