半導体の専門家に東芝粉飾事件について聞いた記事。問題がないとされた部門でも会計不正となりうる不適切な慣行が蔓延していたようです。
「東芝は、NANDフラッシュメモリーの成功で、天狗になっているのではないか。そして、その傲慢さは、サプライヤーに対するときに最大限に発揮される。
例えば、サプライヤーの営業に強引に接待を強要したり、装置メーカーに「評価機をタダでもってこい」と要求したり、装置の移設の際の工事費を押し付けたり、注文書も覚書もなく「装置を○○台準備しろ」と要求したり、市況が変化するとその要求を勝手に取り下げたり、導入した装置の検収をズルズル引き延ばしたり、サービスエンジニアを奴隷のようにこき使ったり・・・。
サプライヤーを取材すると、こんな話が四方八方から聞こえてくる。ある装置メーカーの元幹部は、「東芝の工場は、まるでやくざの組織だ」とまで言った。「驕れる者久しからず」と言う。東芝の傲慢さは、いつの日か、身を滅ぼす原因になると懸念し続けていた。そのようなときに、粉飾会計の問題は起きた。」
「システムLSIやディスクリート部門では、事業縮小または撤退など何らかの処分があるかもしれないが、NANDフラッシュなどのメモリー部門はおとがめなしで、今後も傲慢的な振る舞いを続ける可能性が高い。したがって、メモリー部門について短期的には影響はない。しかし、以前から懸念されていた傲慢さは是正されないため、長期的には競争力を失っていくのではないか。」
最近の「不正経理」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2000年
人気記事