福井県の武生信用金庫で、不正融資疑惑をめぐって、労使が対立しているという記事。
「2011年ごろ、同信金の内外に、越前市の会社に対して迂回(うかい)融資があったとのうわさが流れた。「事実とすれば大問題」。職員の一部が調べ始め、労組は金融庁などに解明を申し入れた。」
「用意している告発状などによると、労組側の主張はこうだ。10年以上前からこの会社への貸付額が増え、04年には14億円を突破した。金融機関には自己資本額による貸付額の上限「信用供与限度額」があるが、この額を超すこともあった。この状態の中、04年から11年まで越前市の別の会社の役員を経由し、18回にわたって計2億円余りを迂回融資したという。
融資を受けていた会社には20年近く前から同信金職員が出向して経営に参画しており、売上高は11年7月期決算で7千万円ほど。15億円近い貸付残高に対し、08年からは年利0・1%という極めて低い金利に変更した。しかし、残高がほとんど減ることなく同信金は昨年3月末、融資額の大半である13億9千万円が回収不能として損失処理したという。労組側は、役員の一部に背任の疑いがあるとしている。」
これだけでは、不正かどうかはわかりません。しかし、損失処理したのが2013年3月期というのは、だいぶ遅かったのかもしれません(記事によれば、財務局による大規模な検査が12年9月に行われたそうなので、その時に指導があったのかもしれません)。
「財務局と信金側のやりとりを、幹部のメールをひそかに閲覧していた職員が見つけ」、その後、その職員が懲戒解雇されるなど、いろいろともめているそうです。
武生信金の巨額融資問題 職員組合、背任容疑で告発状提出(中日新聞)
「告発状などによると、元理事長らは、酒造会社が多額の融資を返済できないことが分かっていたにもかかわらず、通常3%前後とされる金利を大幅に下回る0・1%で、信用金庫法が定める貸出限度額を超過して貸し出していたとしている。
また、酒造会社経営者の親族に当たる酒卸会社会長の男性(74)を介して、十八回にわたり計二億一千六百万円を迂回(うかい)融資していた、と指摘している。
酒造会社への融資残高は、昨年三月で十四億六千九百万円に上っていたが、信金は同月、このうち十三億九千万円を回収不能として一括償却した。
本紙が入手した信金側の内部資料によると、北陸財務局(金沢市)もこうした不正な融資を把握しており、「当時の理事長や常勤理事に法令順守の認識が不足している」と指摘していた。」
公式な処分は公表されていないようです。
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