三井造船が負ののれんの発生により前期の黒字が膨らんだという記事。
「3月に昭和飛行機工業を買収したことで、負ののれん発生益297億円などを特別利益に計上することが業績修正の主因。」
日経の22日の朝刊によれば、昭和飛行機は持分法適用会社だったようです。
会社のプレスリリース
↓
特別利益の計上および通期業績予想の修正について(PDFファイル)
昭和飛行機工業㈱普通株式に対する公開買付けの結果及び子会社の異動について(PDFファイル)
プレスリリースをみると、昭和飛行機の純資産は268億円(2013年3月期)しかありません。時価ではなく、簿価ベースとはいえ、268億円の純資産しかない会社を買収して、297億円の負ののれんが発生するというのは、なかなか珍しい話です。
また、買収する前は、直接保有が15%、三井造船株式会社退職給付信託口による保有(議決権は三井造船が留保)が同じく15%だったようです。買収後(約62%保有)は、退職給付信託を通して子会社株式の一部を保有するということになり、退職給付会計上の扱いなども興味深いところです。
いろいろな面で難易度の高い会計処理なのかもしれません。監査人も十分検討していることでしょう。
三井造船有報より
2013年3月期で180億円ほど積み立て不足になっているようです。
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