東武鉄道の連結子会社「東武ホテルマネジメント」での横領事件の記事。経理部長の犯罪です。
「東武鉄道は28日、連結子会社「東武ホテルマネジメント」(本社・東京都墨田区)の元取締役経理部長の男性(59)が、20年以上にわたって計1億2630万円を着服していたと発表した。」
「同社によると、元部長は1993年ごろから今年6月まで、毎月50万~60万円の架空の売掛金を計上するなどの手口で出金を繰り返し、パチンコ代や借金の返済に充てていた。元部長は社内で経理を約30年間継続して担当。2006年4月から経理部長を務め、12年6月に取締役になった。今年6月に健康上の理由で取締役を退任する際に自ら不正を申告した。」
20年以上にわたる不正なのに着服額が「十万円」単位まではっきりしているというのは、むしろ感心してしまいます。
こちらの記事の方が不正の手口についてやや詳しく書いていますが、具体的にどういうやり方だったのかははっきりしません。ホテルという業種からすると、顧客や旅行業者との間で細かい入出金が多数あるでしょうから、その中にこの経理部長以外のチェックがきかない部分が生じてしまったのかもしれません。
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東武鉄道子会社の元役員が1億円超を着服(NHK)
「元役員は、東武ホテルマネジメントやほかのグループ会社の経理を担当していて、架空の宿泊客に現金を支払ったように装ったり、会社の資金を自分の口座に送金したりする手口で、着服を繰り返していたということです。元役員は監査も担当していて、先月退職する際にみずから会社に着服を申し出て、発覚したということです。」
退職するまで秘密を守り抜いたということになりますが...。
東武ホテル/元役員、1億2630万円の不正出金・着服(流通ニュース)
「元役員は立場を利用して、6月15日までの20年以上の長期にわたり、東武ホテルマネジメントや東武ホテルマネジメントが経理業務等を受託する子会社から不正出金や着服を繰り返し、パチンコ等の遊興費や消費者金融の返済のために費消していた。
元役員は隠蔽するため不適切な仕訳の入力、証憑類の廃棄を行っていた。なお、不正行為は元役員が単独でおこなったものであり、社内外に共謀者はいなかった。」
別の担当者による不正も...
「なお、調査を進める過程において、東武ホテルマネジメントのマネージャーによる小口現金450万円の着服行為もあわせて判明した。」
会社のプレスリリース。東武鉄道からの発表は見当たりませんでした。
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当社元役員による不正行為について(東武ホテルマネジメント)
この元役員・元経理部長が自白したのは、6月21日だったそうです。監査人にはいつ知らせたのでしょうか。
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