会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

監査業務は代替困難、理研が明らかにしたAI時代の会計士の価値(ニュースイッチより)

監査業務は代替困難、理研が明らかにしたAI時代の会計士の価値

公認会計士業務がコンピュータによって代替される可能性について理化学研究所と会計士協会が行った研究について、紹介した記事(研究を行ったのは理化学研究所で協会はそれに協力し協会ウェブサイトに報告書を掲載)。

英オックスフォード大学の有名な研究がありますが...

「「英論文に対して複数の否定的な結果が出ている。調査が強引だったというのは共通認識」と星野崇宏理研経済経営情報融合分析チームリーダー・慶応義塾大学教授は振り返る。マイケル・オズボーン教授らの研究では職務内容を人工知能(AI)関連研究者が代替できそうか判断したデータから代替可能性を見積もっている。

そこで理研などでは会計士協会から監査業務についてAI研究者にレクチャーを実施し、各業務の評価に取り組んだ。専門家のフィードバックを受けて再調査を繰り返し、結果を収束させるデルファイ法を用いている。

結果は「顧客との調整」は10年後の代替可能性が18%、「契約時のリスク評価」が42%、「定型的監査手続き」が70%だった。それぞれの昇進への重要度は11%、8%、5%と代替可能性が低い業務は人事で高く評価されている。補助者が担う業務でも代替可能性が18%と最も低い「顧客との調整」が人事評価で最も重視されていた。AIによって会計士の職業がなくなるのではなく、職業の中身が付加価値の高い仕事にシフトしていく実態を捉えている。」

「研究ではAI活用で現行業務は約4割の負荷軽減が見込めると推計された。星野教授は「監査法人や会計事務所は業務にかかる人数や時間で受注金額を交渉している」と指摘する。効率化が収入減につながる可能性はある。AI代替よりも市場競争と新しい価値提案が喫緊の課題になっている。」

この研究も、協会の説明資料を見ると、監査人の仕事を細かく分類はしているものの、分類された仕事(手続)それぞれの代替可能性は、どこから持ってきたのかよくわかりません(レクチャーを受けたAI専門家の意見の集約?)。

将来予測である以上仕方がありませんが、鵜呑みにしない方がいいように思われます。
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