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まるで「バブルの裏面史」…社長はなぜ、メガバンクから巨額のカネを引き出せたのか

まるで「バブルの裏面史」…社長はなぜ、メガバンクから巨額のカネを引き出せたのか

不動産会社「コシ・トラスト」への不正融資事件を取り上げた記事。

銀行をだました手口にもふれています。

「事業資金名目で融資を受ける場合は決算書の売上高を、不動産購入資金名目では契約書の売買価格水増しするなど、平成14年2月以降、約5年間で三井住友から総額612億円を引き出したという。

 元コシ社社員によると、水増しした決算書と符号するよう法人税確定申告書も偽造。税務署収受印は知人の会社などから確定申告書を借りてスキャナーで読み取り、パソコンを使って作成するという手の込みようだった。」

ただ、書類だけで融資の判断をしていたのではないでしょうから、本当にこれらの偽造によってだまされたのでしょうか。

立件はされていませんが、銀行側の不正疑惑もあるようです。

「コシ社関係者によると、中林容疑者は行員に対し、飲食の接待を繰り返していた。また、行員らはコシ社側が所有するクルーザーの乗船や、コシ社側に都内のリゾートホテルやゴルフ場の利用料金をつけ回していた。一部の行員が週末に私服でコシ社を訪れる姿がたびたび目撃されてもいる。」

「コシ社の元幹部社員によると、中林容疑者は複数の社員らに「行員には融資金額の約1・5%をバックしている」などと話しており、一部行員にリベートが渡っている疑いが浮上した。また、決算書の偽造にあたり、この元幹部社員は行員がコシ社内で具体的な数字を指摘して、決算書のつじつまを合わせる様子も目撃しているという。」

反社との関わりも指摘されています。

「コシ社には17年9月から1年半、暴力団関係者が役員に就任。ほぼ同時期、中林容疑者に次ぐコシ社の株主も別の暴力団関係者だった。
 
またコシ社の元幹部社員によると、指定暴力団山口組関係者から3億円の資金を借り、返済に追われていたという証言もある。」
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