京浜東北線・大森駅開業110年、同駅沿線で見られた車両達。(7)
京浜東北線にジュラ電の登場。
1947年に車体外板や車内各部に航空機用のジュラルミンを用いて製作されたいわゆるジュラ電が製造されてモハ63形3両、サハ78形3両の一編成が蒲田電車区に配属されました。
当初はジュラルミン地に緑帯を巻いた姿で異彩を放ちましたが、1950年頃には国電の標準色に塗装変更されてしまいました。
1,2.配属当時は未だ小学生で余り記憶が無いのですが、中学高校同期のお兄さんが蒲田電車区で撮られていたので、公開承認で頂いた写真により当時を偲んでみましょう。データは全く不明だそうです。
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3.私が写真を撮りだしたころは国電の一般色になり、編成もばらされておりました。
これは先頭車として組み込まれたモハ63形900番台のジュラ電で1953年に品川駅で撮影したものです。リベットのボデイが目印でした。
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4.サハ78形900番台の車両で1952年、品川駅ホームでの撮影です。
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5.1953年、蒲田電車区訪問時に中間車に入っていたモハ63形のジュラ電の車内を撮らせて頂いたもので、内装もあちこちにジュラルミンが使用されていました。
注目は照明で蛍光灯が初めて採用されて天井中央の広告の間に1本ずつ付けられていました。
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6.ジュラ電は耐蝕性に乏しい材料を外板に使用したため腐食が激しく
翌年1954年8月に6両全車が第二次試作全金属電車として大井工場で更新され、形式・番号も変更されてしまいました。
先頭クハ79900(旧サハ78201)号車他編成。 大井工場にて。
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7.明るくすっきりした車内。蛍光灯も二列に増備され、扇風機も付きました。 日時、場所は同上。
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8.そして一般公開は東京駅の中央線ホーム有楽町寄り側線で編成を組んで展示されました。当時は未だ京浜東北、山手線ホームと並んで中央線ホームがあり、側線の隣は京浜東北、山手線の本線になっていたため、この73901号
車に行くには道路側の細い通路を歩きました。(本線側は立ち入り禁止。)
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