「くりぼう」です。
例年、大晦日や元日の日直・当直を担当する場合が多く、ここ数年は「今年も1年早かった」と年末の雑感を本ブログで述べてまいりました。しかし、今年はおよそ7年ぶりに自宅で年を越すことができまして、クリスマス(当直)も忘年会(やはり当直)も縁がなく、歳の瀬を全く感じないままに迎えた正月ではありましたが、例年以上にのんびり堪能させてもらいました。この間、病棟を守って下さった日当直の先生方やスタッフの方に感謝いたします。
さて、数日前に寒の入りとなった日本列島。北の大地からは極寒の便りも届いているとはいえ、地元金沢は長期予報とは裏腹、およそ寒の入りとは思えない穏やかな気候が続いています。少々拍子抜けしているというのが正直なところでしょうか。
今でも毎週通っている大阪の病院でも、「センセイの地元やと、雪積もって真っ白なってんのとちゃいます?」なんてことを、ときどき看護師さんから訊かれます。ニュースの映像など、マスコミが一般の人々に与えるイメージや影響力というものを感じます。こういうものであるはず、こういうものであってほしい、という願望をも、知らぬ間に与えてしまうのかもしれません。
「それがその、スキー場まで行けば雪が積もっていますけど、平野部は全くありません」と、相手の期待するような答えを返せず、売上げの芳しくない営業マンのように委縮しながら答えています。たまには、「そりゃもう、2階から飛び降りても大丈夫なくらい積もってますよ!」という景気のいい返事もしてみたいところですが、それは昭和50年代のホンマモンの豪雪。一応私が生まれた後ではありますが、今となっては遠い昔の話ですね。
暖冬の拍子抜けで気が緩んだのが良くなかったのか、業務に少々支障が出そうなくらいに風邪で体調を崩してしまいました。先日の外勤先では、外来患者さんと私とのやりとりが、一体どちらがホンモノの患者さんなのか分からないような体たらくで延々と続き、なかなか厳しい仕事始めとなってしまいました。
風邪には十分な栄養と休息しかない。これは常識ですが、それがなかなか出来ない医者稼業における次善の策は、やはり風邪のウイルスをアルコール(アルデヒド?)消毒することであろうと英断、その日の夜は新年会に強行参加し、医者に叱られるくらいの酒をあおってまいりました。
結果は皆様ご覧の通りでして、また元気に仕事やブログに打ち込めております。本日は今年初めてメスを握りましたが、予定時間で合併症もなく終了し、まずまず良い滑り出しではなかったろうかと納得しています。
宿泊先の旅館で次女が押し入れから転落、前腕を骨折し、元日早々に千鳥足の私も娘と一緒に救急病院を「ハシゴ」した(詳細は控えますが、実は救急診療の現状や課題を患者サイドから感じた出来事でもありました)昨年も、過ぎてみればまあ何だかんだで平穏な1年でした。特に根拠はありませんが、今年も良い1年になるだろうと信じています。そのために、体調管理や交通事故などに特に注意が必要なこの時季を、まずは無難に過ごしたいところです。
とか何とか言いつつも、また今週末、期待の表情と共に訊かれるであろう「積もってますよね!?」の問いには、「いやあ、イヤになるくらい積もってますよ、ホンマに嫌になります」と、How are you?にFine,thank you.と応じるが如く、軽やかに会話してみたい思いもありまして、豪雪時代を生き抜いてきた遺伝子の存在を意識せずにはいられないこの頃です。
まだ本格的な積雪はないですが、体調だけは気を付けて日々がんばりたいですね。
もう十分「極細」の域を脱しています。保証します。
マッキーの極細は、ある瞬間から急にカスカスになって書けなくなるので、先生もそうならならいうちに「昇進」してね。
使徒先生 ←今回は誤字なし
降ってほしくない思いと、県外の人に豪雪を自慢したい思いとが交錯し、正直自分でもよく分からなくなっています。
しかし、冬季の忍耐や辛抱は、北陸人の人間形成における重要な要素です。我が子の成長のためにも、ここらでドカッと降って欲しい。
・・・またしても遺伝子が騒いでいます。