泌尿器科が好きなタダのおっさん

_とある医局の風景をつづります_

昔話

2021年03月31日 18時57分47秒 | 雑用

こんにちは、らくだです。

桜が満開であります。
入学式に合わせて咲くようなイメージがありましたが、今年は別れのシーズンに合わせて咲きましたね。

たくさんの花をつけて豪華に咲く桜の前に、数は少ないながら独特の奥ゆかしい花を付けるのが梅です。
当県の有名な庭園内に梅園がございまして。今月初めには、紅梅・白梅の木々の間にほのかな、しかし凛とした香りが漂っていたのであります。

白梅といえば、学生時代はその名を冠した寮に6年間住んでおりました。
家賃700円の8畳2人部屋(住んだ感じは6畳)。

バイト先の廃棄の弁当やパンを夜に皆で分け合い。
ボイラーが沸かない日は皆で銭湯に行き。
年に2回の寮大では「只今より議場を封鎖します」。
冷房の無い自室で熱中症で倒れた時には、生活保護制度について深く考えたものです。

大体半数が最初の2年間で退寮していきました。

そんな中、退寮ではなく「卒寮」できた仲間たちのことを思い出します。
様々な家庭背景の中、お金がないということで繋がった絆です。
出ていけるだけのお金が無いから、耐え抜くしかなかったのです。
これは経験した人にしか分からないのですが、この手の絆は大変強い。

思えば、永住組のほとんどが複数のバイトを掛け持ちしていましたね。
私も飲食・バンケット・家庭教師・塾講・神社 をしていましたが、よく医学科を卒業できたなと思います(TF様ありがとうございます)。

卒論が進まない4年生たちが夜中1時に食堂に集まると、誰かが「コメ炊こうぜ」と言い出す。
そこに誰かが「良い塩あるぜ」と重ねる。
論文を書く手を止めて、塩にぎりを食べながら、文系・理系・医療系の垣根を超えて将来について語らうのです。

それは本当に青春でした。

旧制高校時代から続く寮歌には、当時の気風が閉じ込められています。

肩を組んで、輪になって、「酔える心の我若し」。

がむしゃらに何でも出来たあの頃を、絶対に忘れまい。

梅から桜に移ろう季節、気を引き締めて引継ぎに励みます。

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