◆電話の便り
「おまえ昨日、佐藤のところに電話しなかったか?」
「何時ごろ」
「三時から五時のあいだ」
「その時間帯なら会議室で提案の熱弁張っていたよ」
「電話なんかできるはずがない」
そうか
「それで 佐藤はなんと言ってたのだ」
「おまえからの妙な電話があり、
小さな声で「ボソボソ」わからないことを
そして最後に、力ない声で
「さようなら、お元気で」と言ったそうだ」
「ほんとかね、そんなおぼえ、全くないね」
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「おい、昨日佐藤死んだよ、脳梗塞だったそうだ」
「清水、おまえ、おれのところに妙な電話かけてくるなよ、ナ」
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