親を超える時

問いかけの裏にある意味を考えすぎて
「あなたは？」と聞くタイミングを逃しがちです。
カオリです。

＊＊＊


ビューティー（実母）は、この前手に入れたロングコートを着て、
早速お出かけしたと言う。


携帯にメールが来ていたので、駅ビルのベンチに腰掛けて返事を打っていたら、


「アンタ！いつからここでやってんの？」


と、とても堅気には見えない同年代の女性に声を掛けられたそうな。



ビューティーはカオリに、

「本当にびっくりしたのよ、何の仕事なのかしら？」

と訴えたけれど。

「同業だと思われたのかな？何なんだろうねぇ
　なんかそういうお約束のベンチだったんだろうね」

わからない。けど、怪しさ満載なのはわかる。


ビューティーって、セレブ風と呼ぶにはちょっと品が足りないんだけど、
普通の主婦ぽくもないってところが、微妙にソッチ系。

で、悲しいかなカオリはビューティーに似ている。
おじさまキラーのところとか。。。


でも、三十路でキャバクラにスカウトされるカオリなんかとは格が違う。

50半ばで縄張り荒らしと思われるなんて。。。



まだまだ彼女を超えられる気がしない。