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AFCディビジョナルプレイオフ~コルツ@レイブンス~

2007-01-14 23:53:30 | NFL
Vinatieri boots Colts into AFC title game(NFL.com)
Manning guides Colts to victory in hostile territory(SI.com)


19 WILL ALWAYS BE BETTER THAN 18

とは、ボルティモアのファンもなかなかうまいことを言いますね。「19」とはかつてボルティモアにあったコルツ、
正に今のインディアナポリス・コルツの前身ですが、そのチームの英雄ジョニー・ユナイタスの背番号、「18」は
今のコルツの英雄になりかけているペイトン・マニングの背番号です。1984年にボルティモアから夜逃げ同然で
インディアナポリスへ移転したコルツと、今のボルティモアのシンボルでもあるレイブンスとの対戦です。試合前の
コイントスでは、やはりボルティモアの英雄で、先ごろ余裕で殿堂入りを決めたカル・リプケンが出ました。
まさにボルティモアの誇りを掛けての対戦でもあります。

その戦いにふさわしく、予想以上のロースコアゲームとなりました。その要因はコルツのディフェンスがボールへの
集まり(swarmと呼ばれます)が良かった点が上げられると思います。それは試合開始直後のレイブンスのシリーズから
徹底していたように思えます。レイブンスのオフェンスは基本的にジャマール・ルイスにまず1ヤードでもいいから
とにかく走らせて、ディフェンスが前のめりになりかけたところで、スティーブ・マクネアがパスを投げるという形です。
最初のレイブンスのシリーズもこのとおりのプレイコールをしましたが、3rdダウンでのパスを通されはすれども、
1stダウンの手前で止めました。このときにもボールをキャッチした選手へのコルツディフェンス陣の集まりが
早いこと。そしてシーズン終盤あったようなミスタックルもせず、ザルと言われたコルツディフェンスはそこには
無いようでした。

コルツのディフェンスが予想外にがんばり、レイブンスのディフェンスは相変わらずがんばれば、当然ながら
ロースコアの試合となります。試合を通じ、相手陣15ヤード以内に入ったのはたったの両チーム合わせて2回だけでした。
その1回はコルツの先制FG。もう1回は、土壇場でコルツディフェンスがインターセプトをした2ndQ開始直後でした。
っていうことは、その後44分間でゴールに最も近づいたのは、相手陣17ヤードまで迫ったアダム・ヴィナティエリの
5本目のFGのときだけだったのか!!

ちなみに、このインターセプト後に自陣1ヤードからのコルツの攻撃がこの試合の流れを決めたかなと思っています。
まず、最初の3rdダウン7ヤードのとき、レイブンスのジャレット・ジョンソンがニュートラルゾーン・インフラクションの
反則を取られました。このときCBSの解説によると、ジョンソンが動いた瞬間にコルツのオフェンスラインの選手が
「やや故意に」動いたことで反則を成立させたのであれば、クレバーなプレイだと言っていました。これが本当かどうかは
わからないのですが、この反則で5ヤード前進したことで、コルツは一安心したのは確かです。

そしてこのシリーズの締めはヴィナティエリの3つ目の51ヤードFGでしたが、"Ball hits crossbar and goes over"と
スタッツにも書いてあるように、幸運なFG成功となりました。

いずれにしても、「フィールドゴール祭り」となったこの試合では、マニングのQBレーティングは何と39.6という
低レーティングでした。それでも半分パスを通し(15/30)、大金を出して獲得したヴィナティエリが活躍できる
ポジションまでボールを進めました。コルツのQBコーチ、ジム・コールドウェルが言うように「このような試合では
スタッツは意味を成さない」のです。プレイオフで何度も跳ね返されているマニングにはこのことは痛くわかって
いることでしょう。18が19に並ぶまでにはあと2試合、のはずです。


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