活発化する米ビッグスリー救済論、次期大統領も必要性認識(トムソンロイター) - goo ニュース
Wish Lions would vanish? Stay tuned - Detroit's at risk of losing a pro team(Detroit Free Press)
2ヶ月前に明るみになった金融危機から景気減速、そしてアメリカ経済の屋台骨であり、
アメリカ工業力の唯一の頼みの綱でもあった、自動車産業の救済問題へ。アメリカでは
よくもまぁ次から次へと問題が出てきます。デトロイトにある「ビッグ3」は果たして
政府により救済されるべきなのでしょうか。
ここではそれについてとやかく議論しませんが、ひとつ言えることは、ビッグ3は負けるべくして
負けたのです。ドイツや日本、はたまた韓国などの自動車会社がアメリカで低燃費を武器に
売れ出すようになっても、アメリカのビッグ3は技術改良への努力を怠ってきました。つまり、
車をいかに多く売るかということ以外、戦略がなかったのです。2001年のテロ後、ビッグ3は
低金利もしくはゼロ金利での自動車ローンでバンバン車を売りましたが、技術面での努力は
ないがしろにしてきました。アメリカ政府も、技術革新を行うことを前提にビッグ3に対して、
アメを与え続けましたが、今は官製自動車産業になりかねないところまで来ました。
デトロイトは、良くも悪くもアメリカの20世紀を代表する街でした・・・いや、街です。この街が
栄えたからこそ、この街の自動車産業があったからこそ、それに付随するさまざまな企業も
生まれたのです。もしビッグ3が一気に消えるようなことがあれば、それらの産業も全て
消える運命にあり、雇用喪失で換算すれば、もう大変なことです。
フォード一族が所有するデトロイト・ライオンズも、自動車産業があるがゆえのチームと
言えるでしょう。フォード一族のライオンズだからこそ、サンクスギビングにはダラスと
共に2試合だけホームゲームを行う権利を受けています。
しかし、残念ながらライオンズも自動車産業と同じ道を辿っています。今やNFLの負け組の
象徴であるライオンズ。やはりどうやって勝っていくべきかの戦略を持ち合わせないまま、
ここ数年、いやもっと前から負け越しシーズンを送っています。GMを解任した程度ではダメ、
比較的真新しい、大きなスタジアムの外では、UAWの会員が工場の外でやるのと同じこと、
ファンによるデモ行進が行われることもしばしば。それでも強くなりません。
それでは、ライオンズが強くなるにはどうしたらいいのか?デトロイトを出るほかない、
そうなのかもしれません。地元紙のコラムでは、デトロイトから4大スポーツのひとつが
なくなっても驚かない、と言い切っています。ピストンズやレッドウィングスのような
強豪チームはデトロイトに残るでしょう。タイガースは・・・微妙ですが伝統ありますし、
比較的近年にワールドシリーズへ進出したおかげで、デトロイトに残るのでしょう。
そうなると、自動車産業と結びつきの強いがチーム自体は弱いライオンズがその標的に
なる可能性が出てきます。NFLには長年、ロサンゼルスにチームを置くかどうかが議論の
的になってきましたが、いつの日にか、ライオンズはその筆頭になるのかもしれません。
自動車産業の街から、自動車がないと生きていけない大都市への移転とは、何とも皮肉ですが。
デトロイトの熱心なファンは、そういうことはあってはならないという意見を寄せていますが、
しかしお金のないところに人も関心も集まるわけもありません。ビッグ3がどういった運命を
辿るのかわかりませんが、ひとつだけ言えることは、アメリカ政府がビッグ3救済をしても、
デトロイト・ライオンズのオーナーにはならないでしょう。いや、いっそのこと政府がライオンズも
買い取って、公務員として選手を働かせれば、国民の関心を浴びまくって、チームを刺激するのに
いいのかもしれません。
Wish Lions would vanish? Stay tuned - Detroit's at risk of losing a pro team(Detroit Free Press)
2ヶ月前に明るみになった金融危機から景気減速、そしてアメリカ経済の屋台骨であり、
アメリカ工業力の唯一の頼みの綱でもあった、自動車産業の救済問題へ。アメリカでは
よくもまぁ次から次へと問題が出てきます。デトロイトにある「ビッグ3」は果たして
政府により救済されるべきなのでしょうか。
ここではそれについてとやかく議論しませんが、ひとつ言えることは、ビッグ3は負けるべくして
負けたのです。ドイツや日本、はたまた韓国などの自動車会社がアメリカで低燃費を武器に
売れ出すようになっても、アメリカのビッグ3は技術改良への努力を怠ってきました。つまり、
車をいかに多く売るかということ以外、戦略がなかったのです。2001年のテロ後、ビッグ3は
低金利もしくはゼロ金利での自動車ローンでバンバン車を売りましたが、技術面での努力は
ないがしろにしてきました。アメリカ政府も、技術革新を行うことを前提にビッグ3に対して、
アメを与え続けましたが、今は官製自動車産業になりかねないところまで来ました。
デトロイトは、良くも悪くもアメリカの20世紀を代表する街でした・・・いや、街です。この街が
栄えたからこそ、この街の自動車産業があったからこそ、それに付随するさまざまな企業も
生まれたのです。もしビッグ3が一気に消えるようなことがあれば、それらの産業も全て
消える運命にあり、雇用喪失で換算すれば、もう大変なことです。
フォード一族が所有するデトロイト・ライオンズも、自動車産業があるがゆえのチームと
言えるでしょう。フォード一族のライオンズだからこそ、サンクスギビングにはダラスと
共に2試合だけホームゲームを行う権利を受けています。
しかし、残念ながらライオンズも自動車産業と同じ道を辿っています。今やNFLの負け組の
象徴であるライオンズ。やはりどうやって勝っていくべきかの戦略を持ち合わせないまま、
ここ数年、いやもっと前から負け越しシーズンを送っています。GMを解任した程度ではダメ、
比較的真新しい、大きなスタジアムの外では、UAWの会員が工場の外でやるのと同じこと、
ファンによるデモ行進が行われることもしばしば。それでも強くなりません。
それでは、ライオンズが強くなるにはどうしたらいいのか?デトロイトを出るほかない、
そうなのかもしれません。地元紙のコラムでは、デトロイトから4大スポーツのひとつが
なくなっても驚かない、と言い切っています。ピストンズやレッドウィングスのような
強豪チームはデトロイトに残るでしょう。タイガースは・・・微妙ですが伝統ありますし、
比較的近年にワールドシリーズへ進出したおかげで、デトロイトに残るのでしょう。
そうなると、自動車産業と結びつきの強いがチーム自体は弱いライオンズがその標的に
なる可能性が出てきます。NFLには長年、ロサンゼルスにチームを置くかどうかが議論の
的になってきましたが、いつの日にか、ライオンズはその筆頭になるのかもしれません。
自動車産業の街から、自動車がないと生きていけない大都市への移転とは、何とも皮肉ですが。
デトロイトの熱心なファンは、そういうことはあってはならないという意見を寄せていますが、
しかしお金のないところに人も関心も集まるわけもありません。ビッグ3がどういった運命を
辿るのかわかりませんが、ひとつだけ言えることは、アメリカ政府がビッグ3救済をしても、
デトロイト・ライオンズのオーナーにはならないでしょう。いや、いっそのこと政府がライオンズも
買い取って、公務員として選手を働かせれば、国民の関心を浴びまくって、チームを刺激するのに
いいのかもしれません。