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ワールドシリーズ2005~好きすぎて バカみたい?~

2005-10-28 12:00:00 | MLB
That's a Chicago winner(Chicago Tribune)

まず、本当に申し訳ない!ホワイトソックスはどうせまた今年も後半失速するものだと思い込んでいました。
確かに一時期失速したのですが、それはチームのフロントがここ最近の失速で見られたような、
やる気をなくしたからではなく、けが人と独走の疲れだったのでしょう。むしろシーズン終盤に
インディアンズが追い上げたのがホワイトソックスにむしろ追い風になったような気すらしてきました。

いろんなところで言われているように、今年のホワイトソックスは昨年までの打力重視に別れを告げて、
一部のホームラン打者を残しつつ、流行の「スモールベースボール」に徹しました。オジー・ギーエンは
特にスモールベースボールに大好きすぎてバカみたいにこだわったかのようにすら思えてきます。
リーグチャンピオンシップに進出した4チームの中でも、最も愚直なまでにスモールベースボールを
選んでいたのではないでしょうか。

むかしから、強いチームは「強豪」と言われています。どうも「強豪」というと、ホームランを打ちまくったり、
ものすごい剛速球を投げる投手陣が控えていたりというイメージがあります。しかし今年のホワイトソックスは、
「強豪」ではなく、言うなれば「賢豪」でしょう。得点すべきときに得点し、抑えるべきところではきっちりと
抑えるというスタイルをチーム全体がわかっている、いうなれば「野球をわかっている」チームだと思います。
スモールベースボールとは、バントだのスクウィーズだの盗塁だのという面ばかりを見られがちですが、
ひとつの得点、ひとつのアウトこそを大事にする野球のことだと実感させられます。


一方のアストロズ。今シーズン初めの予想ではホワイトソックス以上に低く見積もられていました。
ケント、ベルトランが抜けてバークマンがシーズン初めにいなかったわけだから、そう思われても
仕方なかったのですが、先発投手陣が大崩れすることなかったのが、後半の攻撃陣の復調と
うまく絡み合うことができたと思います。その結果が2年連続のNLCS出場であり、
初のワールドシリーズ出場だったと言ってもいいでしょう。

ただ、ワールドシリーズではシーズン前に言われていた打力面の不安が一気に露呈してしまいました。
短期決戦の得点圏で2割にも満たないようでは、第4戦にブランドン・バッキーが好投しても、
さすがに勝てません。もうひとつは守護神のブラッド・リッジが、結果的にはNLCS第5戦に浴びた
プーホールズの一発で全てのパワーも持っていかれてしまったのも、アストロズにとっては誤算でした。
アストロズ自体は、プーホールズのホームランから48時間後のNLCS第6戦で勝って、あの夜の呪いから
解かれたのですが、リッジだけは引きずっていたようです。

今後の注目点は、やはりクレメンスということになります。幸か不幸か、第4戦が終わったのと同時に、
第5戦に先発するかしないかという心配が解けました。果たして第1戦、2回で降板したクレメンスは、
あれが現役最後の登板となってしまったのでしょうか。個人的には、恐らく来年もクレメンスは投げると予想します。
クレメンスはあのような終わり方では納得できないしのではないでしょうか。当然ながら、自分の体調や
心理面(特に今年9月にクレメンスは母親を亡くしました。ここ最近は「そろそろゆっくりと親孝行をしたい」という
コメントをオフが近づくにつれてしていました)との相談となります。逆に、来年こそ最後の年にすべく、
尻尾を切られたトカゲのような形ではなく、自分の納得できる終わり方を目指すような印象を受けます。


さて、2年連続して4試合で終わってしまったワールドシリーズ。おまけに2年連続して勝利チームの監督は
明るい性格だというのも共通しています(負けたチーム監督はどちらも気難しい印象を受けますが)。

そこで、来年のワールドシリーズこそはという希望を挙げておきます。

・日本人のいないチーム同士で戦ってほしい!
・勝率トップ同士の頂上対決がみたい!
・第7戦までやってほしい!

そして・・・

・審判のジャッジで揉めるようなポストシーズンにならないでほしい!

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