Gammons: Seattle wise to dangle Lee early (MLB.com)
Lee's mind on Mariners, not trade market (MLB.com 2010/6/29)
最近のアメリカのスポーツニュースでもっぱらの話題は、NBAのフリーエージェント市場、特にレブロン・ジェームズの
移籍先についてのものです(アメリカのメディアはレブロンはクリーブランドを去る、という考えのもとで報道しています)。
この騒ぎもあと2週間ほどで、大物選手の新しいチームが決まって落ち着くことになるでしょう。そしてそれと入れ替わる
かのように話題になるのは、MLBのトレードの話題です。
その中でも、今シーズン開幕前にフィリーズからマリナーズへトレードされたばかりのクリフ・リーの獲得競争が一気に
熱を帯びてきました。少なくともメディアはそのように伝えています。開幕前のケガで出遅れましたが、リーはマリナーズが
期待していた通りの活躍をしており、6月29日(現地)には、ヤンキーズ相手に完封勝利をあげました。一方でイチローを
除く攻撃陣が沈黙しまくっているマリナーズにあって、リーの活躍だけがひときわ目立つ存在になっていることも事実です。
リーは昨シーズンの夏、インディアンズからフィリーズへ優勝を期待されてトレードされ、それ以降特に注目を浴びる存在に
なりました。そんなこともあり、リーは1月末の入団会見において、「イチローが目立つチームに来ることができて嬉しい」と
冗談を飛ばしていましたが、今のチーム状態はその冗談を笑えない、やっぱりイチローが目立つチームになりました
(それがマリナーズのいつもの状況といえばそれまでですが)。同時に、イチロー株以外は上昇する気配すら見せない
マリナーズにあって、
"Lee's stock continued to rise"(MLB.comより)
といったところでしょう。
それもまた当然な流れです。リーはあの貧打のマリナーズにいながらも、ヤンキーズ相手に完封勝利を収めることが
できるのであれば、自然とリーは目立ってしまいます。そして、自分のチームをワールドシリーズで勝てるチームに
してくれるのではないか、と優勝争いをするチームが淡くも強い期待を寄せます。一部の報道では、5月末から貧打に泣く
フィリーズがリーを再獲得を目指している、とも言われています。
リーやマリナーズの首脳陣は、当然ながらリーのトレードの噂からは距離を置いています。しかし、どのチームもリーを
狙っていることは知っているので、
I'm listening. But it has to be the right kind of deal."
と聞く耳を持っていることもしっかりとアピールしています。こうして早めにリーを"dangle"(見せびらかす)ことによって、
マリナーズはリーとのトレードで有望な若手を獲得しようと考えるのです。まぁ、マリナーズが見せびらかす以前に、
リーは自分の投球を見せびらかしているわけで、7月4日(現地)のタイガース戦でも11三振で勝利投手になり、同時に、
今年のオールスターにも選ばれました。逆にいうと、オールスター後のリー獲得競争が一気に加速することを意味します。
2010年1月末の入団会見では、リーは"I'm here to help this team win this year"と話していました。確かにチームに
これまでのところ、直接的に7勝をもたらすことはできました。でも残念ながらリーにとってマリナーズが優勝を狙える
チームではなく(この点では前評判を覆した)、リーにとってマリナーズは不釣合いとさえ言えてしまいます(そのことは
実はイチローにも当てはまるのだと思うのですが)。マリナーズにとっても、リーを獲得したところまでは正解でしたし、
その獲得は、これまでの成績を見ても、無意味ではなかったことも明らかです。しかし、誰もが欲しがるリーの放出が
間近になった今、トレードの売り手としてのマリナーズ首脳陣の本当の腕力が問われることになりそうです。
ただし、このような事態はマリナーズが望んでいたことではなかったはずです。
Lee's mind on Mariners, not trade market (MLB.com 2010/6/29)
最近のアメリカのスポーツニュースでもっぱらの話題は、NBAのフリーエージェント市場、特にレブロン・ジェームズの
移籍先についてのものです(アメリカのメディアはレブロンはクリーブランドを去る、という考えのもとで報道しています)。
この騒ぎもあと2週間ほどで、大物選手の新しいチームが決まって落ち着くことになるでしょう。そしてそれと入れ替わる
かのように話題になるのは、MLBのトレードの話題です。
その中でも、今シーズン開幕前にフィリーズからマリナーズへトレードされたばかりのクリフ・リーの獲得競争が一気に
熱を帯びてきました。少なくともメディアはそのように伝えています。開幕前のケガで出遅れましたが、リーはマリナーズが
期待していた通りの活躍をしており、6月29日(現地)には、ヤンキーズ相手に完封勝利をあげました。一方でイチローを
除く攻撃陣が沈黙しまくっているマリナーズにあって、リーの活躍だけがひときわ目立つ存在になっていることも事実です。
リーは昨シーズンの夏、インディアンズからフィリーズへ優勝を期待されてトレードされ、それ以降特に注目を浴びる存在に
なりました。そんなこともあり、リーは1月末の入団会見において、「イチローが目立つチームに来ることができて嬉しい」と
冗談を飛ばしていましたが、今のチーム状態はその冗談を笑えない、やっぱりイチローが目立つチームになりました
(それがマリナーズのいつもの状況といえばそれまでですが)。同時に、イチロー株以外は上昇する気配すら見せない
マリナーズにあって、
"Lee's stock continued to rise"(MLB.comより)
といったところでしょう。
それもまた当然な流れです。リーはあの貧打のマリナーズにいながらも、ヤンキーズ相手に完封勝利を収めることが
できるのであれば、自然とリーは目立ってしまいます。そして、自分のチームをワールドシリーズで勝てるチームに
してくれるのではないか、と優勝争いをするチームが淡くも強い期待を寄せます。一部の報道では、5月末から貧打に泣く
フィリーズがリーを再獲得を目指している、とも言われています。
リーやマリナーズの首脳陣は、当然ながらリーのトレードの噂からは距離を置いています。しかし、どのチームもリーを
狙っていることは知っているので、
I'm listening. But it has to be the right kind of deal."
と聞く耳を持っていることもしっかりとアピールしています。こうして早めにリーを"dangle"(見せびらかす)ことによって、
マリナーズはリーとのトレードで有望な若手を獲得しようと考えるのです。まぁ、マリナーズが見せびらかす以前に、
リーは自分の投球を見せびらかしているわけで、7月4日(現地)のタイガース戦でも11三振で勝利投手になり、同時に、
今年のオールスターにも選ばれました。逆にいうと、オールスター後のリー獲得競争が一気に加速することを意味します。
2010年1月末の入団会見では、リーは"I'm here to help this team win this year"と話していました。確かにチームに
これまでのところ、直接的に7勝をもたらすことはできました。でも残念ながらリーにとってマリナーズが優勝を狙える
チームではなく(この点では前評判を覆した)、リーにとってマリナーズは不釣合いとさえ言えてしまいます(そのことは
実はイチローにも当てはまるのだと思うのですが)。マリナーズにとっても、リーを獲得したところまでは正解でしたし、
その獲得は、これまでの成績を見ても、無意味ではなかったことも明らかです。しかし、誰もが欲しがるリーの放出が
間近になった今、トレードの売り手としてのマリナーズ首脳陣の本当の腕力が問われることになりそうです。
ただし、このような事態はマリナーズが望んでいたことではなかったはずです。
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