消えゆくJRの急行 名古屋・奈良間「かすが」廃止に (朝日新聞) - goo ニュース
ダイヤ改正になると、新しくできる列車もある一方で、構想外になり消え行く運命にある列車も出てきます。
特にJRにおいては「急行」という種別自体が、特急のごとく過去のものとなりつつあります。
その中のひとつ、名古屋と奈良を関西線経由で結んでいる「かすが」も3月のダイヤ改正で廃止になるそうです。
1日1往復しかないこと、および奈良に行くということ自体あまりなかったので(名古屋から奈良へ行くのは、
近鉄で行くにしても乗換を何度もしなければならいので、団体の観光バスなどでない限り結構大変)、
恐らく1度も乗ったこともなく時刻表から消えます。
「恐らく」というのは、そもそも国鉄、JRを通じて「急行」という種別の乗り物に乗ったことがあったかなと
いうくらいに、自分が物覚え付いた頃には既に希少化していた種別でした。その当時から急行は特急へと
変わりだしている時代だったのです。一方で高速道路網が山間の都市にまで広がるにつれて、乗換をしなくても
大都市と中小都市を結ぶ高速バスが発達していきます。そうなると、JRは余計に特急へ力を入れだし、
特に九州ではかなり特徴づけをした新型特急で対抗していきます。
それに引き換え、急行という種別はかなり時代遅れの印象を受けます。須田寛氏が言うように「急行は速度も
サービスも中途半端」なのです。まだ高速道路網が貧弱で、長距離バスの快適性も低かった頃には、特急よりは安く
(特急券よりはるかに安い急行券は必要なのだけど)普通より停車駅の少ない急行は非常に重宝されました。
安いけど速いというのが急行の最大のメリットだったのです。かつては特急と同じ路線を急行が昼間にも走っていました。
しかし、新幹線網が延び、そこから乗り換えられる特急もより高性能でスピードを増していきます。
長距離バスも2階建て3列シートのバスも出て快適性を増します。一方でスピードや快適性ではない旅情を
味わいたい人たちには、「青春18きっぷ」などを使って普通列車に乗るようになります。その普通列車も、
ワンマン化が進み効率性が上がります。そして、そういう人たちのため、急行から急行券の不要な「快速」に
切り替える動きも進みます。
そうなると、急行というのは存在価値を失いだします。大駒としての新幹線と特急、小駒としての普通や快速、
飛び道具としての高速バスが幅を利かせると、急行の活躍の場所が失われてしまったというべきでしょう。
それは昼行の急行にとりわけ顕著になっています。今度のダイヤ改正以降にも生き残る急行のほとんどは
夜行急行なのです。しかし、夜行急行も次々と消え行く運命にあります。この6種・18本はいうなれば、
「急行軍」最後の砦です。
かつては隆盛を誇っていた国鉄の花形であった急行も、今では図体だけがでかくそして遅いだけの窓際族に
なってしまった感があります。それは昭和40年代にバリバリ働き、いまや定年を迎えようとしている
団塊の世代にも似ているというのは、言いすぎでしょうか。
ダイヤ改正になると、新しくできる列車もある一方で、構想外になり消え行く運命にある列車も出てきます。
特にJRにおいては「急行」という種別自体が、特急のごとく過去のものとなりつつあります。
その中のひとつ、名古屋と奈良を関西線経由で結んでいる「かすが」も3月のダイヤ改正で廃止になるそうです。
1日1往復しかないこと、および奈良に行くということ自体あまりなかったので(名古屋から奈良へ行くのは、
近鉄で行くにしても乗換を何度もしなければならいので、団体の観光バスなどでない限り結構大変)、
恐らく1度も乗ったこともなく時刻表から消えます。
「恐らく」というのは、そもそも国鉄、JRを通じて「急行」という種別の乗り物に乗ったことがあったかなと
いうくらいに、自分が物覚え付いた頃には既に希少化していた種別でした。その当時から急行は特急へと
変わりだしている時代だったのです。一方で高速道路網が山間の都市にまで広がるにつれて、乗換をしなくても
大都市と中小都市を結ぶ高速バスが発達していきます。そうなると、JRは余計に特急へ力を入れだし、
特に九州ではかなり特徴づけをした新型特急で対抗していきます。
それに引き換え、急行という種別はかなり時代遅れの印象を受けます。須田寛氏が言うように「急行は速度も
サービスも中途半端」なのです。まだ高速道路網が貧弱で、長距離バスの快適性も低かった頃には、特急よりは安く
(特急券よりはるかに安い急行券は必要なのだけど)普通より停車駅の少ない急行は非常に重宝されました。
安いけど速いというのが急行の最大のメリットだったのです。かつては特急と同じ路線を急行が昼間にも走っていました。
しかし、新幹線網が延び、そこから乗り換えられる特急もより高性能でスピードを増していきます。
長距離バスも2階建て3列シートのバスも出て快適性を増します。一方でスピードや快適性ではない旅情を
味わいたい人たちには、「青春18きっぷ」などを使って普通列車に乗るようになります。その普通列車も、
ワンマン化が進み効率性が上がります。そして、そういう人たちのため、急行から急行券の不要な「快速」に
切り替える動きも進みます。
そうなると、急行というのは存在価値を失いだします。大駒としての新幹線と特急、小駒としての普通や快速、
飛び道具としての高速バスが幅を利かせると、急行の活躍の場所が失われてしまったというべきでしょう。
それは昼行の急行にとりわけ顕著になっています。今度のダイヤ改正以降にも生き残る急行のほとんどは
夜行急行なのです。しかし、夜行急行も次々と消え行く運命にあります。この6種・18本はいうなれば、
「急行軍」最後の砦です。
かつては隆盛を誇っていた国鉄の花形であった急行も、今では図体だけがでかくそして遅いだけの窓際族に
なってしまった感があります。それは昭和40年代にバリバリ働き、いまや定年を迎えようとしている
団塊の世代にも似ているというのは、言いすぎでしょうか。