
The Y'all Classic! Texas boots Yanks in ALCS (MLB.com)
ボールパーク・イン・アーリントンはプレイオフの期間中いつも異様な雰囲気が漂っているのが、
テレビからでも十分伝わりました。それはほかのスタジアムでは見られない州の旗を持った応援が
展開されているから、だけではなく、テキサス・レンジャーズがまだ一度もワールドシリーズに
進出したことがないからでしょう。他のどの州民よりも誇り高きテキサス州民、特にレンジャーズが
本拠とするダラスやフォートワース周辺の人たちにとり、テキサス州にワールドチャンピオンが
いないことほど我慢できないことはないはずです。
そんなこともあり、レンジャーズのファンは、レンジャーズが第5戦で優勝を決められずに地元へ
帰ってきた時でも、空港でものすごい歓迎と応援を繰り広げました。レンジャーズはその期待に応え、
第6戦でヤンキーズを倒し、レンジャーズとしてのチーム初のワールドシリーズ進出を果たしました。
それも、全てのテキサス州民が嫌っているであろうアレックス・ロドリゲスから三振を奪って
優勝を確定させたわけだから、その喜びとストーリー性はテキサス州の広さの比ではありません。
今シーズンのレンジャーズは、その戦いぶりは安定したものでしたが、外野ではいろいろと騒がしい
問題が出ていました。シーズン開始前には、ロン・ワシントン監督のマリファナ使用が発覚しました。
その後、レンジャーズ球団は破産をし、オーナーがトム・ヒックス氏からチームのOBであり誰もが
ひれ伏すノーラン・ライアン氏に代わりました(プレミアリーグ、リバプールFCの共同オーナーでもあった
ヒックス氏は先ごろ不当な値段により売却せざるを得なくなりました。レンジャーズと違ってヒックス氏の
2010年は踏んだり蹴ったりのものです)。
しかし、レンジャーズの戦い方における安定性は、たまに揺らぐことはあったにしろ、大きくはずれる
ことはありませんでした。例えば、レンジャーズの一番打者、エルビス・アンドレスは11試合連続で
ヒットを続けていますが、他のプレイオフ進出チームで、アンドレスに勝てるほどの一番打者は恐らく
いないと言い切っていいでしょう。アンドレスの出塁と脚が、マイケル・ヤングのヒットや、3番打者で
ALCSのMVPに選ばれたジョシュ・ハミルトンのホームランを生みました(NHKはALCSの第4戦のときに、
ハミルトンの打率だけを見て「不調のハミルトン」と強調していましたが、ヤンキーズはハミルトンの
マークを厳しくしていただけというべきでしょう。その中でも4HRを放ったのだからハミルトンは十分
賞賛に値します)。
一方の投手陣、特に先発の3人、クリフ・リー、C.J・ウィルソン、そして優勝決定の試合で先発をし、
8回を投げ切ったコルビー・ルイス(現地の中継や、試合後のワシントン監督へのインタビューでも
出ていましたが、ルイスは広島カープでの経験がこの大舞台で活きたと思います)の安定感も
素晴らしいものがありました。そこにはノーヒッターや14奪三振を果たした投手はいませんが、
どの先発し合いでも、危なっかしいと感じることはあまりありませんでした。それどころか今シーズンの
途中からレンジャーズに入ったリーは、昨年のフィリーズ時代同様、今年もまたヤンキーズを
退治してくれました。それだけ、このポストシーズンのレンジャーズは決して相手のミスによって
調子に乗ってきたわけではなく、自らの安定した戦いぶりをそのまま続けていると思います。
テキサス州出身、ライアンと同じ三振王でヤンキーズでワールドチャンピオンの経験があり、
そしてロドリゲスと同じ薬物使用をしていた(と言われる)ロジャー・クレメンスはレンジャーズの
優勝を受けて、自らのツイッター上でこのように書いています。
Congrats to Nolan and the Rangers.
Any time you knock off the World Champs it's a job well done.
The next 4 W's will be the most difficult
レンジャーズが歴史を作るまであと4勝。まだナショナルリーグの優勝チームはわかりませんが、
いずれにしてもここからが本当の勝負、本当に慌ててはいけない2週間になります。これでもし、
レンジャーズがワールドチャンピオンになったら、今年あまりにも不甲斐ないダラス・カウボーイズから
"America's Team"の称号を奪い取ったらどうでしょうか。
ボールパーク・イン・アーリントンはプレイオフの期間中いつも異様な雰囲気が漂っているのが、
テレビからでも十分伝わりました。それはほかのスタジアムでは見られない州の旗を持った応援が
展開されているから、だけではなく、テキサス・レンジャーズがまだ一度もワールドシリーズに
進出したことがないからでしょう。他のどの州民よりも誇り高きテキサス州民、特にレンジャーズが
本拠とするダラスやフォートワース周辺の人たちにとり、テキサス州にワールドチャンピオンが
いないことほど我慢できないことはないはずです。
そんなこともあり、レンジャーズのファンは、レンジャーズが第5戦で優勝を決められずに地元へ
帰ってきた時でも、空港でものすごい歓迎と応援を繰り広げました。レンジャーズはその期待に応え、
第6戦でヤンキーズを倒し、レンジャーズとしてのチーム初のワールドシリーズ進出を果たしました。
それも、全てのテキサス州民が嫌っているであろうアレックス・ロドリゲスから三振を奪って
優勝を確定させたわけだから、その喜びとストーリー性はテキサス州の広さの比ではありません。
今シーズンのレンジャーズは、その戦いぶりは安定したものでしたが、外野ではいろいろと騒がしい
問題が出ていました。シーズン開始前には、ロン・ワシントン監督のマリファナ使用が発覚しました。
その後、レンジャーズ球団は破産をし、オーナーがトム・ヒックス氏からチームのOBであり誰もが
ひれ伏すノーラン・ライアン氏に代わりました(プレミアリーグ、リバプールFCの共同オーナーでもあった
ヒックス氏は先ごろ不当な値段により売却せざるを得なくなりました。レンジャーズと違ってヒックス氏の
2010年は踏んだり蹴ったりのものです)。
しかし、レンジャーズの戦い方における安定性は、たまに揺らぐことはあったにしろ、大きくはずれる
ことはありませんでした。例えば、レンジャーズの一番打者、エルビス・アンドレスは11試合連続で
ヒットを続けていますが、他のプレイオフ進出チームで、アンドレスに勝てるほどの一番打者は恐らく
いないと言い切っていいでしょう。アンドレスの出塁と脚が、マイケル・ヤングのヒットや、3番打者で
ALCSのMVPに選ばれたジョシュ・ハミルトンのホームランを生みました(NHKはALCSの第4戦のときに、
ハミルトンの打率だけを見て「不調のハミルトン」と強調していましたが、ヤンキーズはハミルトンの
マークを厳しくしていただけというべきでしょう。その中でも4HRを放ったのだからハミルトンは十分
賞賛に値します)。
一方の投手陣、特に先発の3人、クリフ・リー、C.J・ウィルソン、そして優勝決定の試合で先発をし、
8回を投げ切ったコルビー・ルイス(現地の中継や、試合後のワシントン監督へのインタビューでも
出ていましたが、ルイスは広島カープでの経験がこの大舞台で活きたと思います)の安定感も
素晴らしいものがありました。そこにはノーヒッターや14奪三振を果たした投手はいませんが、
どの先発し合いでも、危なっかしいと感じることはあまりありませんでした。それどころか今シーズンの
途中からレンジャーズに入ったリーは、昨年のフィリーズ時代同様、今年もまたヤンキーズを
退治してくれました。それだけ、このポストシーズンのレンジャーズは決して相手のミスによって
調子に乗ってきたわけではなく、自らの安定した戦いぶりをそのまま続けていると思います。
テキサス州出身、ライアンと同じ三振王でヤンキーズでワールドチャンピオンの経験があり、
そしてロドリゲスと同じ薬物使用をしていた(と言われる)ロジャー・クレメンスはレンジャーズの
優勝を受けて、自らのツイッター上でこのように書いています。
Congrats to Nolan and the Rangers.
Any time you knock off the World Champs it's a job well done.
The next 4 W's will be the most difficult
レンジャーズが歴史を作るまであと4勝。まだナショナルリーグの優勝チームはわかりませんが、
いずれにしてもここからが本当の勝負、本当に慌ててはいけない2週間になります。これでもし、
レンジャーズがワールドチャンピオンになったら、今年あまりにも不甲斐ないダラス・カウボーイズから
"America's Team"の称号を奪い取ったらどうでしょうか。