【2012年3月3週】気になるニュースや話し合いたいテーマはこちらまで
この記事についての意見:
標準額超える契約金=巨人、朝日に抗議書―プロ野球(時事通信) - goo ニュース
日本のプロ野球にはそれほど興味もないし、日本の新聞やテレビニュースもほとんど見ないので、このようなことがあったこともほとんど知らなかった、ということをまずはお断りします。朝日新聞によると、巨人が1997年から2004年に「逆指名で新人を獲得する際、12球団で申し合わせた最高標準額1億5千万円を超える契約金を支払った」ことが発覚したそうです。やはりというか、読売新聞は監督やOBを含めたご意見番などに背中を押してもらい、反論記事を掲載しました。そのほとんどが「あの頃はどこもやっていたことだし、終わったことを今頃何言ってるのだ」「法的に問題がないのだからどうでもいいではないか」と、読売新聞が欲しい言葉ばかりです。
開幕2週間前「なぜ」…各球団関係者ら困惑(読売新聞) - goo ニュース
読売によると当時の1億5千万円はあくまでも「標準額」であり「上限」ではないから問題がない、かつこの金額が上限になったのは2007年なので、それより前のことをあたかも悪いことだと朝日が報道したことに疑問を感じる、としています。それに対して朝日新聞もやはり反論で返していますが、ここまで来ると誰もが朝日と読売の面子の争いでしかないと感じざるを得ないでしょう。
しかしこれが問題かどうかは正直なところどうでもいいです。むしろこうした事実を報道すること自体何がいけないのでしょうか。読売新聞によれば、プロ野球開幕前にこうした盛り下がる話題はやめて欲しいのだそうです。昨年の今頃、自分たちが何をしたのか思い出せばそんなことを言える立場なのかと思うのですが、巨人やそのOBだけでなく、球界全体にこのような考えがある以上、野球界は盛り上がらないと思います。特に勘違い甚だしいのはこのコメントです。
DeNAの中畑清監督も「狙いは何なんだろう。(記事が出ることで)何が得られるのか。野球人として悔しいんだよね。開幕を前にしてみんなが一生懸命野球界を盛り上げようと頑張っている時に」と憤った。
私はアメリカのプロスポーツを好きで見ています。どの試合もおもしろく日本のスポーツとは比べ物にならないくらい華々しい世界です。しかし一方でプロや大学スポーツを問わず今回の件以上に問題がある出来事は1年にいくつも出てきます。それも報道する側は時期を選んだりしません。
最近だとナショナルリーグのMVPを獲得したライアン・ブラウンがテストにより薬物反応が出たことを知っていながらもMVPを授賞した問題(後に薬物問題はシロ判定となり、一部では薬物規定の正当性すら認められた)や、NFLのセインツがで相手選手を怪我させるために報奨金が渡されていた事件(明確な規約違反)がありました。大学スポーツでも禁止されている選手による金銭や物品の授受や、ペンシルバニア州立大学の性的いたずら問題など、叩けばホコリが出るレベルのものではありません。でもこれらの報道に対して現場やOBから、そうした事実があったことを暴露する人間はいるものの、過去のことを掘り返すなという批判の声は少ないです。
むしろ長年見ていて感じるのは、MLBやNBA、NFLなどは数々の問題を乗り越えたことで、現在のようなビジネス面での成功があると思います。それは国内での各スポーツ界だけでなく、ヨーロッパのサッカーリーグなどという世界的なスポーツビジネスでの戦い、アメリカのソフトパワーとしての役割を考え、自浄作用が発揮されなければ金銭面でも信頼面でも負けることがわかっているからです。
昨年の今頃、野球界は開幕日問題で世間の信頼を失いました。スター選手は次々とMLBへ渡っています。その中でプロ野球を盛り上げるために負の印象を与えることをやめよ、という発想は現実から逃げているだけにしか思えません。契約金の金額よりもこうした現実から目を逸らすかのような球界の姿勢こそが人々がプロ野球への関心を失わせている主要因ではないでしょうか。
やはり昨年の冬、相撲界は八百長問題で混乱の末、3月の本場所が中止になることがありました(地震のためそのことは忘れ去れれていますが)。それ以前から相撲協会が大麻や暴行問題に対して自浄作用を発揮できない中、国技館では空席が目立つ日が増えました。日本人の横綱がいないから相撲人気が落ちたんだ、というのは、今回の契約金問題で球界を擁護する人と何ら変わらないでしょう。相撲協会は本当に厳しい現実を突きつけられるまで現実から避けてきた結果が今です。別に今回の報道により巨人が白判定になるか黒判定になるかはどうでもいいのであり、人々が見ているのは、過去の事実よりこの問題への巨人及び球界全体の現在の対応です。
巨人、標準額超え契約 球界やファンに説明を プロ野球(産経新聞) - goo ニュース
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標準額超える契約金=巨人、朝日に抗議書―プロ野球(時事通信) - goo ニュース
日本のプロ野球にはそれほど興味もないし、日本の新聞やテレビニュースもほとんど見ないので、このようなことがあったこともほとんど知らなかった、ということをまずはお断りします。朝日新聞によると、巨人が1997年から2004年に「逆指名で新人を獲得する際、12球団で申し合わせた最高標準額1億5千万円を超える契約金を支払った」ことが発覚したそうです。やはりというか、読売新聞は監督やOBを含めたご意見番などに背中を押してもらい、反論記事を掲載しました。そのほとんどが「あの頃はどこもやっていたことだし、終わったことを今頃何言ってるのだ」「法的に問題がないのだからどうでもいいではないか」と、読売新聞が欲しい言葉ばかりです。
開幕2週間前「なぜ」…各球団関係者ら困惑(読売新聞) - goo ニュース
読売によると当時の1億5千万円はあくまでも「標準額」であり「上限」ではないから問題がない、かつこの金額が上限になったのは2007年なので、それより前のことをあたかも悪いことだと朝日が報道したことに疑問を感じる、としています。それに対して朝日新聞もやはり反論で返していますが、ここまで来ると誰もが朝日と読売の面子の争いでしかないと感じざるを得ないでしょう。
しかしこれが問題かどうかは正直なところどうでもいいです。むしろこうした事実を報道すること自体何がいけないのでしょうか。読売新聞によれば、プロ野球開幕前にこうした盛り下がる話題はやめて欲しいのだそうです。昨年の今頃、自分たちが何をしたのか思い出せばそんなことを言える立場なのかと思うのですが、巨人やそのOBだけでなく、球界全体にこのような考えがある以上、野球界は盛り上がらないと思います。特に勘違い甚だしいのはこのコメントです。
DeNAの中畑清監督も「狙いは何なんだろう。(記事が出ることで)何が得られるのか。野球人として悔しいんだよね。開幕を前にしてみんなが一生懸命野球界を盛り上げようと頑張っている時に」と憤った。
私はアメリカのプロスポーツを好きで見ています。どの試合もおもしろく日本のスポーツとは比べ物にならないくらい華々しい世界です。しかし一方でプロや大学スポーツを問わず今回の件以上に問題がある出来事は1年にいくつも出てきます。それも報道する側は時期を選んだりしません。
最近だとナショナルリーグのMVPを獲得したライアン・ブラウンがテストにより薬物反応が出たことを知っていながらもMVPを授賞した問題(後に薬物問題はシロ判定となり、一部では薬物規定の正当性すら認められた)や、NFLのセインツがで相手選手を怪我させるために報奨金が渡されていた事件(明確な規約違反)がありました。大学スポーツでも禁止されている選手による金銭や物品の授受や、ペンシルバニア州立大学の性的いたずら問題など、叩けばホコリが出るレベルのものではありません。でもこれらの報道に対して現場やOBから、そうした事実があったことを暴露する人間はいるものの、過去のことを掘り返すなという批判の声は少ないです。
むしろ長年見ていて感じるのは、MLBやNBA、NFLなどは数々の問題を乗り越えたことで、現在のようなビジネス面での成功があると思います。それは国内での各スポーツ界だけでなく、ヨーロッパのサッカーリーグなどという世界的なスポーツビジネスでの戦い、アメリカのソフトパワーとしての役割を考え、自浄作用が発揮されなければ金銭面でも信頼面でも負けることがわかっているからです。
昨年の今頃、野球界は開幕日問題で世間の信頼を失いました。スター選手は次々とMLBへ渡っています。その中でプロ野球を盛り上げるために負の印象を与えることをやめよ、という発想は現実から逃げているだけにしか思えません。契約金の金額よりもこうした現実から目を逸らすかのような球界の姿勢こそが人々がプロ野球への関心を失わせている主要因ではないでしょうか。
やはり昨年の冬、相撲界は八百長問題で混乱の末、3月の本場所が中止になることがありました(地震のためそのことは忘れ去れれていますが)。それ以前から相撲協会が大麻や暴行問題に対して自浄作用を発揮できない中、国技館では空席が目立つ日が増えました。日本人の横綱がいないから相撲人気が落ちたんだ、というのは、今回の契約金問題で球界を擁護する人と何ら変わらないでしょう。相撲協会は本当に厳しい現実を突きつけられるまで現実から避けてきた結果が今です。別に今回の報道により巨人が白判定になるか黒判定になるかはどうでもいいのであり、人々が見ているのは、過去の事実よりこの問題への巨人及び球界全体の現在の対応です。
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