イチローの8年連続200安打、米メディアは冷淡(読売新聞) - goo ニュース
アメリカ人は数学は苦手だからか、わかりやすい数字を出されると、逆に何でも納得してしまいます。
スポーツニュースや中継を見ていても、細かいところの数字がどんどん出てきます。そうだからこそ、
メジャーリーグの世界でも「セイバーメトリック」なる数字による選手の評価法が生み出されました。
いつの間にか、スポーツはすなわち記録であり計算式になってしましました。個人的にはそうした
見方や評価にはあまり食指が向かいません。あまりにも人間味がないからです。
それはともかく、イチローがメジャー入団後、8年連続200本安打を達成しました。もちろんアメリカでも
イチローは高く評価されていますし、この記録自体も素晴らしいことは議論の余地はないでしょう。
しかし「メディアが冷淡」なことには何も驚くことはありません。何せ、5月末にプレイオフ争いから
脱落した西海岸の中都市にあるチームのスター選手がシーズン中に何本ヒット打とうと、東海岸の
メディアには興味がありません。シアトルは日本からは近いアメリカ本土の都市かもしれませんが、
ニューヨークから見たら、ロンドンよりも遠い、はるか先にある都市なのです。とリビアを追っかける
記録好きなファンやその手のデータ収集会社にしか興味がない記録です。
そうでなくても、この時期はメジャーリーグではプレイオフ争いが激しくなり、カレッジフットボールや
NFLも開幕し、スポーツ界が忙しい季節です。MLBの個人成績に関しても、投手の勝利数や打者の
ホームラン数、あるいはMVP争いなど、もっと派手さがあるものが好まれる季節です。ただ単に、
8年連続で200本を打った、程度では注目度が低くても不思議ではありません(さすがにイチローが
年間安打数を更新したときには、東海岸メディアでも大きく取り上げましたが)。
むしろ、日本メディアがイチローだの松坂だの松井だのと、日本人選手の個人成績を追っかけすぎです。
日本人選手が本格的にメジャーリーグでプレイするようになってから13年経ちますが、日本メディアの
報道の仕方は未だに成長が見られないのです。そうした報道を待つ国民が多いので、それが100%ダメだと
言いたくはありませんが、それにしても、個人の成績に重きを置きすぎで、コアなファンにしてみれば、
物足りないなんていうレベルではありません。
その一方で、東海岸のメディアが「ヤンキーズのプレイオフ進出の芽は絶たれた」と書く横で、
つい最近まで、日本のメディアは「ヤンキーズ奇跡のプレイオフ進出に向けてうんぬん」と堂々と
書いていたことには、違和感を持たざるを得ませんでした。
イチローがプロ入り3000本安打(と、この記録を達成したレンジャーズのスタジアムでは紹介された)を
成し遂げたときに、産経新聞が果敢にもピート・ローズにインタビューしました。ローズはイチローの
才能をたたえながらも、優勝争いができる東海岸のチームでプレイしたらどうだ、と提言していました。
イチローは今でも記録になる選手ではありますし、気が早いですが、引退したときにその記録を見て、
アメリカ中のファンが畏怖の念を覚えるはずです。しかし、ただでさえ目立たないシアトルという土地の、
機能不全状態が何年も続くようなチームで、ひとりヒットを打ちまくっていても、記憶になる選手と
なりえるのかは不明です。ファンタジー・ベースボールの世界では生き残っていくでしょうが。
アメリカ人は数学は苦手だからか、わかりやすい数字を出されると、逆に何でも納得してしまいます。
スポーツニュースや中継を見ていても、細かいところの数字がどんどん出てきます。そうだからこそ、
メジャーリーグの世界でも「セイバーメトリック」なる数字による選手の評価法が生み出されました。
いつの間にか、スポーツはすなわち記録であり計算式になってしましました。個人的にはそうした
見方や評価にはあまり食指が向かいません。あまりにも人間味がないからです。
それはともかく、イチローがメジャー入団後、8年連続200本安打を達成しました。もちろんアメリカでも
イチローは高く評価されていますし、この記録自体も素晴らしいことは議論の余地はないでしょう。
しかし「メディアが冷淡」なことには何も驚くことはありません。何せ、5月末にプレイオフ争いから
脱落した西海岸の中都市にあるチームのスター選手がシーズン中に何本ヒット打とうと、東海岸の
メディアには興味がありません。シアトルは日本からは近いアメリカ本土の都市かもしれませんが、
ニューヨークから見たら、ロンドンよりも遠い、はるか先にある都市なのです。とリビアを追っかける
記録好きなファンやその手のデータ収集会社にしか興味がない記録です。
そうでなくても、この時期はメジャーリーグではプレイオフ争いが激しくなり、カレッジフットボールや
NFLも開幕し、スポーツ界が忙しい季節です。MLBの個人成績に関しても、投手の勝利数や打者の
ホームラン数、あるいはMVP争いなど、もっと派手さがあるものが好まれる季節です。ただ単に、
8年連続で200本を打った、程度では注目度が低くても不思議ではありません(さすがにイチローが
年間安打数を更新したときには、東海岸メディアでも大きく取り上げましたが)。
むしろ、日本メディアがイチローだの松坂だの松井だのと、日本人選手の個人成績を追っかけすぎです。
日本人選手が本格的にメジャーリーグでプレイするようになってから13年経ちますが、日本メディアの
報道の仕方は未だに成長が見られないのです。そうした報道を待つ国民が多いので、それが100%ダメだと
言いたくはありませんが、それにしても、個人の成績に重きを置きすぎで、コアなファンにしてみれば、
物足りないなんていうレベルではありません。
その一方で、東海岸のメディアが「ヤンキーズのプレイオフ進出の芽は絶たれた」と書く横で、
つい最近まで、日本のメディアは「ヤンキーズ奇跡のプレイオフ進出に向けてうんぬん」と堂々と
書いていたことには、違和感を持たざるを得ませんでした。
イチローがプロ入り3000本安打(と、この記録を達成したレンジャーズのスタジアムでは紹介された)を
成し遂げたときに、産経新聞が果敢にもピート・ローズにインタビューしました。ローズはイチローの
才能をたたえながらも、優勝争いができる東海岸のチームでプレイしたらどうだ、と提言していました。
イチローは今でも記録になる選手ではありますし、気が早いですが、引退したときにその記録を見て、
アメリカ中のファンが畏怖の念を覚えるはずです。しかし、ただでさえ目立たないシアトルという土地の、
機能不全状態が何年も続くようなチームで、ひとりヒットを打ちまくっていても、記憶になる選手と
なりえるのかは不明です。ファンタジー・ベースボールの世界では生き残っていくでしょうが。
メジャーリーグとても信じられない話 ロバート・ホワイティング 文藝春秋 このアイテムの詳細を見る |