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今さらの「原発メルトダウン公表」に呆れる国民
政府・東電の情報開示は、なぜ“大本営発表”なのか(ダイヤモンド・オンライン)
今回の震災と原発事故での政府、東京電力の対応の不甲斐なさは、指の数では足りなくなりつつあります。こういうときによく言われるのが「大本営発表」という言葉です。自分たちの都合のいい情報だけを国民に流し安心感を与えようとすることですが、逆に国民は本当に知らせるべき情報が隠蔽されているのではと不安感に包まれていきます。
しかし、情報を出す方と同じくらい、それを伝える方も「大本営発表」の時代と何ら変わっていないのではないかと思います。例えば、23日の月曜日に文部科学省前で福島県の住民が子供の屋外活動を制限する基準値が高すぎるとして抗議活動を行いました。問題はその報道の仕方です。我が家では新聞を取ってないので、このニュースにどれくらいの紙面を割かれたかはわかりませんが、読売新聞が伝えたのは230文字前後だけ。見出しと違い関心度は低いようです。
子供の屋外活動制限、基準高すぎ…保護者ら抗議(読売新聞) - goo ニュース
一方、翌朝NHKのBS1を見たら、ドイツのテレビ局ZDFの夜のニュースで、この活動を中心とした報道に特派員報告で1分37秒も流しており、関心の高さを思い知らされました(ちなみに我が家では総合テレビや民放の朝のニュースなんて言うものは見ません。あんなの朝から見れたものではないからです。)
Fukushima: Zwischen Wut und Angst(ZDF heute)
また日本の主要メディアがこの運動に関心の低さを示す中、俳優の山本太郎さんが参加したこともあって、芸能関連のニュースサイトではしっかりとした報道がなされています。
山本太郎、福島の親たちとともに文科省前で抗議活動!「何も行動しなければ、僕は自分を許せない」 - goo 映画
報道機関がどのネタを伝えまたはボツにするかはその自由ですが、震災の有無に関わらず、日本のメディアも「大本営報道」から脱却できていないように感じます。それどころか、海外のメディアが普通に報道する国内の反原発運動や日中韓首脳会談の脇で行われていたデモについても「隠蔽」しているようです(別にこうした運動を盲目的に推奨しているわけではないですが)。そこには報道規制に近い状況を行う政府と、自ら規制を敷いているかのごとく振舞うメディアの姿しか見えてきません。
見えない報道規制を張る日本は中国と同じ! 中国のタブー「天安門事件」亡命者を追ったドキュメンタリー映画『亡命』の監督に独占取材! - シネマトゥデイ