Baseball could use a guy like Cuban (FOX Sports)
2011年のNBAファイナルは、多くのアメリカ国民が望む結果にあと一歩です。そう、マイアミ・ヒートが崖っぷちに立たされ、「ざまぁみろビッグ3!」ということになりそうです。それはつまり、5年前の同じ対戦で優勝を逃したダラス・マーヴェリックスが、取り逃したものをついに掴みとることができるのです。
もちろん今回の優勝(仮にそうなったとして)に大きく貢献したのは、指の怪我と発熱に耐えたダーク・ノビツキーや、ジェイソン・キッド、あるいはジェイソン・テリーなどの活躍が鍵だと言えます。一方で忘れてはいけないのは、マブスのオーナー、マーク・キューバンの存在です。
IT長者でかつバスケットボールの大ファンであるキューバンが2000年に超弱小のマブスのオーナーになりました。それまでの10年間でマブスはシーズン平均24勝しかしていません。薄暗いアリーナは申し訳ない程度のファンが奇跡の勝利のために応援に来ている姿をテレビで見て、悲しさしか感じませんでした。
しかしキューバンが来てからのマブスは、NFLのカウボーイズ以上にプレイオフが当たり前のチームに生まれ変わりました。奇しくもカウボーイズのオーナーであるジェリー・ジョーンズも超有名オーナーとして全米に名が知られている(そして嫌われている)存在ですが、キューバンもその点ではジョーンズに負けていません。それどころか、コートサイドを自らのオーナー席にし、ラフな格好でアリーナに来るキューバンは、審判に楯突き、リーグやコミッショナーに楯突いてきた意味で、ジョーンズを超えているかもしれません。当然キューバンのそうした言動は守旧派のスポーツチームのオーナーたちには不人気で、以前キューバンがシカゴ・カブスを買収しようとしたときにも、他のオーナーからのやっかみを買いました。
でも、キューバン以上にチームに対して情熱的なオーナーは他にいないのもまた事実です。スポーツチームのオーナーには、企業家同様にいろんな形があってしかるべきだと思いますが、キューバンはその中でも突出しすぎた存在です。リーグでも屈指のトレーニング施設を作り、どの選手もマブスでプレイしてみたいとあこがれを抱かせ、自らマブスのアリーナに来てもらうようファン活動を行い、キューバンが全面に出てチームを盛り上げてきました。それこそがマブスが生まれ変わった要因でもあることを忘れてはいけませんし、キューバンがオーナーでなかったら、マブスは21世紀に2度もNBAファイナルに行くことはなかったでしょう。
キューバンのチーム愛、スポーツ愛を見ていると、MLBで起こっている2つの人気チームのオーナーの不祥事--ドジャーズのマッコートオーナー夫妻の離婚問題や、メッツ経営陣が「ねずみ講」にハマってからの財政危機--とはあまりにも対照的に感じられます。結局のところ、彼らはただ単純にスポーツチームを持つというステータスを買っただけで、その後のチーム運営にはそれほど真剣ではなかったのでしょう。ドジャーズやメッツの一件は、いわば悪い形の公私混同、キューバンはマブスに自らのほとんどを捧げた意味では、良い形の公私混同なのかもしれません。
2011年のNBAファイナルは、多くのアメリカ国民が望む結果にあと一歩です。そう、マイアミ・ヒートが崖っぷちに立たされ、「ざまぁみろビッグ3!」ということになりそうです。それはつまり、5年前の同じ対戦で優勝を逃したダラス・マーヴェリックスが、取り逃したものをついに掴みとることができるのです。
もちろん今回の優勝(仮にそうなったとして)に大きく貢献したのは、指の怪我と発熱に耐えたダーク・ノビツキーや、ジェイソン・キッド、あるいはジェイソン・テリーなどの活躍が鍵だと言えます。一方で忘れてはいけないのは、マブスのオーナー、マーク・キューバンの存在です。
IT長者でかつバスケットボールの大ファンであるキューバンが2000年に超弱小のマブスのオーナーになりました。それまでの10年間でマブスはシーズン平均24勝しかしていません。薄暗いアリーナは申し訳ない程度のファンが奇跡の勝利のために応援に来ている姿をテレビで見て、悲しさしか感じませんでした。
しかしキューバンが来てからのマブスは、NFLのカウボーイズ以上にプレイオフが当たり前のチームに生まれ変わりました。奇しくもカウボーイズのオーナーであるジェリー・ジョーンズも超有名オーナーとして全米に名が知られている(そして嫌われている)存在ですが、キューバンもその点ではジョーンズに負けていません。それどころか、コートサイドを自らのオーナー席にし、ラフな格好でアリーナに来るキューバンは、審判に楯突き、リーグやコミッショナーに楯突いてきた意味で、ジョーンズを超えているかもしれません。当然キューバンのそうした言動は守旧派のスポーツチームのオーナーたちには不人気で、以前キューバンがシカゴ・カブスを買収しようとしたときにも、他のオーナーからのやっかみを買いました。
でも、キューバン以上にチームに対して情熱的なオーナーは他にいないのもまた事実です。スポーツチームのオーナーには、企業家同様にいろんな形があってしかるべきだと思いますが、キューバンはその中でも突出しすぎた存在です。リーグでも屈指のトレーニング施設を作り、どの選手もマブスでプレイしてみたいとあこがれを抱かせ、自らマブスのアリーナに来てもらうようファン活動を行い、キューバンが全面に出てチームを盛り上げてきました。それこそがマブスが生まれ変わった要因でもあることを忘れてはいけませんし、キューバンがオーナーでなかったら、マブスは21世紀に2度もNBAファイナルに行くことはなかったでしょう。
キューバンのチーム愛、スポーツ愛を見ていると、MLBで起こっている2つの人気チームのオーナーの不祥事--ドジャーズのマッコートオーナー夫妻の離婚問題や、メッツ経営陣が「ねずみ講」にハマってからの財政危機--とはあまりにも対照的に感じられます。結局のところ、彼らはただ単純にスポーツチームを持つというステータスを買っただけで、その後のチーム運営にはそれほど真剣ではなかったのでしょう。ドジャーズやメッツの一件は、いわば悪い形の公私混同、キューバンはマブスに自らのほとんどを捧げた意味では、良い形の公私混同なのかもしれません。