そのさきへ -Deep Sky Blue version-

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ad man

2007-04-23 00:56:09 | NFL
Pacman Jones takes out full-page ad to apologize(NFL.com)
Pacman writes open letter to fans, Titans in ad(NFL.com)
Pacman's ad promises he'll win back trust(The Tenneseean)
Pacman backs Titans into draft corner(The Tenneseean)
New league policy is a matter of character(Sportsline.com)


個性の強さとエゴの大きさでは誰にも負けない選手が集まっているNFLですので、中には扱いづらい選手が
いても何も不思議ではありません。例えば、テレル・オーウェンスやキーション・ジョンソン、あるいは、
ジェレミー・ショッキーのような選手たちは、いつもコーチ批判、チーム批判をしてチームのケミストリーを
崩しているといわれています。その意味では扱いづらい選手であることには間違いありませんが、彼らは
フィールド外では目立った犯罪行為を犯すことはあまりありません。

でも、中にははフィールドで活躍する一方、フィールド外でも暴れまくってくれて、何度も警察のお世話に
なってしまう選手もいます。NFLではクリス・ヘンリーとアダム・"パックマン"・ジョーンズに対してそれぞれ、
8試合と2007年シーズン全試合の出場禁止を命じました。特にジョーンズは2005年にプロ入りして以降、
既に10件もの警察沙汰を犯しており、NFLにとってもそろそろ年貢の納め時と気づいたようです。

ヘンリーとジョーンズの出場停止措置については、大方の評論家が妥当な判断であると考えています。
むしろNFLはこれまでオフフィールドの問題に比較的寛大だったこともあり、「妥当」というよりは、
「当たり前」という感じもします。一方で黙っていられないのは2007年を棒に振るジョーンズ。
処分決定後のインタビューで「自分は見せしめ(poster boy)にさせられた」と語っていました。
しかし、「見せしめ」とは「前科10犯」(プロ入り前も考慮したら一体何犯なのか?)のジョーンズが
言うようなことではないでしょう。

そのジョーンズがこのほどナッシュビルの地元紙に推定約11,500ドルを払い、全面広告を掲載しました。
何度も下書きをし、それを担当弁護士にチェックしてもらった「心を込めた謝罪文」だそうです。中には、これまでの
ジョーンズの素行を考慮しても、この謝罪文を通じてジョーンズが変わるとは思えないという人もいるようですが、
個人的には、本当に好きなフットボールを1年間奪われた(実際には開幕10試合後の出場ができるように
上訴をする予定)ジョーンズの改心に繋がることを期待するしかないでしょう。

しかし、ジョーンズがテネシー・タイタンズに大いなる課題を残しました。ジョーンズがいない間の穴埋め役を
どうすべきか、またそもそもジョーンズが第10週で復帰するのか、2007年はもうプレイをしないのかということで、
今月末に控えているドラフト戦略に影響を与えます。フィールド外の活動でチームの方向性までも狂わせた形に
なります。

また、ジョーンズやヘンリーの処分は、ドラフトで多少なりとも素行の悪い選手をドラフトすることすら
許されなくなったことを意味します。もちろん、過去にも例えばウォーレン・サップのような素行に問題ありと
されながらもドラフトに掛けられた選手はいました。しかし今後は選手としての能力だけではなく、人間性をも
判断材料にしなければ、結果的にはチームそのものが崩壊することを銘じなければならないのです。

その意味では、ジョーンズは「poster boy」というよりはチームの選手獲得戦略を変えた「textbook boy」と
なったのではないかと思います。いずれにしても、フィールドでのパックマン振りをまた見られることを期待します。


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