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マイナスイオン

2008-03-01 03:24:14 | マネー&ポリティックス
イオンが中国・アジアの出店強化、3年間で1600億円投資(ロイター) - goo ニュース
イオン利益重視戦略 拡大路線転換 アジア店舗3.5倍に(産経新聞) - goo ニュース
イオン、国内拡大路線を修正・出店投資3割減、アジア強化(日本経済新聞)


東京と名古屋の間をよく新幹線で往復します。浜松を過ぎるとしばらくして、山側に大きなイオンが見えてきます。
そこから、「のぞみ」の速度で行けば3分も掛からない距離に、また同じような建物が見えてきます。それもやはり
イオンです。名古屋の実家に近づくと、あちらこちらにイオンの看板が目立つようになります。すごいところでは、
「イオン○○ショッピングセンタ、左折」という看板を過ぎて少し車を走らせると、別のイオンの案内を示す
看板が出てくるほどです。

それくらいに、日本中にイオングループのスーパー、ショッピングセンターが増えてしまいました。これは、
イオンが自ら広げていった分と、不振のスーパーを買収して拡大した賜物です。しかし、日本経済が回復しても、
日本人はモノを買わなくなり、日本経済が減速に陥ると、日本人は余計にモノを買わなくなりました。
同時に規模拡大を求めていけば、収益性を高められないというジレンマにも陥ります。そうした時代に、
イオンはもはや国内での拡大に見切りを付けることになりました。

一方で、当然の流れとも言えますが、中国、アジアへの出店を強化するそうです。すでにアジア諸国に
イオンは出店をしているようですが、人が集まるところへ更にお金が集まるのは、自然なことです。

日経新聞はイオンの動きを「国内消費市場の成熟化」の象徴とマイルドな言葉を使っていますが、つまるところ、
もう日本市場には明るい未来がない、ということです。とにかく消費が伸びない、おまけに人口構成が
高年齢化していく中にあって、戦後の経済成長のような消費社会は日本にはもう来ないということです。
むしろ、欧米の巨大スーパーは次々と日本以外のアジア諸国(特に中国)へ進出している一方で、
日本からもやっとのろしが上がったとも見ることができます。

そうはいえども、イオンは日本企業です。足腰は日本市場で鍛え、上半身は国外で鍛える。今後のイオンは、
他の海外進出企業のように、こういう形になるのでしょう。

なかのひと


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