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[短評]「新興」だけでは許されない

2007-04-20 12:00:47 | マネー&ポリティックス
ベンチャー「無法地帯」と化す大証ヘラクレス(ファクタ) - goo ニュース

日経の株式欄を見ていると、2ヶ月か3ヶ月に1回くらいは、「新興市場」に関しての特集記事を見ます。
それは、新興市場に上場している会社に関するものであったり、市場そのものに関してのものであったり、
いろいろありますが、一様に言えることは、新興市場とそこにある企業の信頼が薄らいでいることで、
新興市場のボリュームがしぼんでいる、ということでしょう。

しかし、いつも疑問に思ってしまうのは、「新興市場」っていうものが一体何なのかということです。
「新興市場が回復基調になるのはいつごろでしょうか」というインタビュー記事もよく新聞に出ますが、
こんなもの、自分に言わせればものすごく簡潔です。「新興市場が"新興市場"と呼ばれなくなったとき」です。
JASDAQやヘラクレス、マザーズ、アンビシャスなどといったところが「新興市場」と呼ばれている限り、
あるいは企業側が東証1部への足がかりとしてしか考えていない限り、「新興市場」全体の盛り上がりは
ずっと欠いたままじゃないかと思います。

もちろん、これらの市場に上場している会社には、まともなところもありますが、そうした企業ですら、
「新興市場の会社だから」ということで不審の目で見られてしまうのは残念なことです。そういうこともあり、
最近言われることは、新興市場の企業内で二極化が進んでいるということです。いい会社はより買われ、
本当にどうしようもない会社はとことんダメになるというのです。まぁその通りじゃないでしょうか。

むしろ個人的に思うのは、市場側の見張りが甘すぎるのではということです。一旦新興市場に潜り込めば、
その後はあまりにもやりたい放題な会社が、市場全体をダメにしているように感じています。自分のところは
新興市場に上場する「新興企業」だから右も左もわかりません、という言い訳にしか聞こえません。
新興市場であろうが、東証1部であろうが、上場企業として世間に晒されていることには何も変わりはないので、
仮に上場基準が緩くても、上場後の基準をもっと厳しくすべきでしょう。

でもやはり、会社の実体そのものが怪しい会社が上場できてしまうというところも、新興市場が「新興」で
あり続けている理由にも思えます。あるアナリストは、昨年末からIPO説明会に出席をしていないとまで
言い切っています。自分も今持っている6銘柄で新興市場のものはありません。それどころか、225採用銘柄が
2つもあります。打ち上げ花火のごとく、IPOに応募して簡単に儲けようとも思いません。


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