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ファーブまた引退撤回 バイキングスと契約(スポーツニッポン) - goo ニュース
Favre returns (again): QB signs with Vikings, hopes for Super Bowl(NFL.com)
Favre's presence turns vanilla Vikings into a spicy, dangerous mix(NLF.com)
Favre takes self-centered behavior to new extreme(FOXSports.com)
Fran Tarkenton is bored with Brett Favre(TwinCities.com)
個人的には、まさかブレット・ファーヴがNFLに復帰するとは考えていませんでした。もうほぼ1ヶ月前の
バイキングス入りがなくなった時点で、ファーヴはミシシッピでゆっくりと過ごすものと思っていました。
でもあのとき、ファーヴは「NFLに復帰しません」という記者会見を開きませんでした。多くのメディアを
わざわざミシシッピまで呼ぶのも面倒だと思ったのでしょうか。
しかし、今週ファーヴはメディアが待ち受けるミネソタの空港へ、バイキングスの専用機に乗って現れ、
すぐさま赤い練習用ジャージに着替え、バイキングスのファーヴとして練習していました。どうも少し前から
ファーヴの「再復帰」の動きが水面下で行われていたようなのですが、3ヶ月近く復帰するかしないかで
多くのNFLファンをやきもきさせたのとは対照的です。
ファーヴは確かに素晴らしい選手であり、殿堂入りも確実なものにしています。そして、経験も信頼もない
若いバイキングスの先発QBほどの体の動きはできなくても、ファーヴには長年の知恵が備わっています。
優秀なオフェンスラインとスターRBのエイドリアン・ピーターソン、ルーキーWRのペイシー・ハーヴィンと
ともにファーヴはバイキングスのオフェンスに厚みを加えられると期待されています。
しかし同じようなことを言われて去年ジェッツを推す声が多かったのも確かです。ファーヴは序盤、
ジェッツのオフェンスに非常に馴染んでいたと思いますが、後半一気に失速し、チームもプレイオフの
進出を逃しました。それでも、いつもは批判が多いニューヨークのメディアは、ファーヴが不可侵な
存在だと思っているからか、声高なファーヴ批判をしませんでした(むしろイーライ・マニングのほうが
いじりキャラとして合っているのでしょう)。
また、ジェッツはファーヴにとっては対戦経験もない、チームである一方、バイキングスは長年ライバルの
パッカーズ側から見てきたチームであることも、今回の期待を膨らます一因になっているようです。しかし、
ファーヴは7月時点で復帰しなかった理由を、右ひじではなくかかとであることを認めていました。もはや本人も
かつてのような動きができないことはわかっている中で、精神力と経験だけでミネソタでほぼフルシーズン
活躍できるかといわれると、その保障もないように感じます。
一方でバイキングスはファーヴ獲得で一気に賭けに出た格好になると思います。いくら何度も引退と復帰を
繰り返す40歳間近のファーヴとはいえ、せいぜい先発で戦うことができるのも1-2年だと覚悟しているはずです。
それは逆に言うと、ファーヴがいる間はプレイオフどころかスーパーボウル進出が必須条件となります。
そうでなければ、わざわざ一旦復帰を拒んだファーヴを飛行機で迎えに行っただけの価値がありません。
極端な話、バイキングスはファーヴと心中するくらいの気持ちでしょう。
そこまでの覚悟があるかどうかはともかく、バイキングスは早速ファーヴのご利益に授かっています。
主催ゲームのチケットの売り上げが一気に上昇しているそうです。昨年はあまりにもお客さんが入らず、
地元で試合が放送されないブラックアウトの対象になりかけた試合もありましたが、今年はいまのところ
多くのお客さんを望めそうです。
こうした地元ファンの熱い期待の一方で、やはりまた引退を撤回したファーヴへの冷たい視線が多いのも
事実です。というよりもいい加減ファーヴに愛想が尽きています。かつてのミネソタのヒーローでもある
フラン・ターケントンはファーヴを「サーカスの見世物」と一刀両断しています。引退と復帰を繰り返す姿は、
正しくサーカスそのものかもしれません。その反面、何度も言ってきましたが、一連のファーヴの引退撤回を
面白がりながらも騒いできたのはむしろメディアではないかと思います。そういうことをしておいてまで、
いざ復帰したら自分勝手だというのも、自分勝手な印象を受けます。
でも一連の騒動でわかったことがあります。ファーヴのひじやかかとの痛みを和らげるのは、手術ではなく、
自分がハドルに立ちたいという欲求のまま動くことだということです。それを自己満足で終わらせるのはなく、
バイキングス悲願のスーパーボウル優勝で成し遂げられれば、ファーヴにとってちょろい痛みなのでしょう。
やっぱりファーヴはタフな田舎者です。
Favre returns (again): QB signs with Vikings, hopes for Super Bowl(NFL.com)
Favre's presence turns vanilla Vikings into a spicy, dangerous mix(NLF.com)
Favre takes self-centered behavior to new extreme(FOXSports.com)
Fran Tarkenton is bored with Brett Favre(TwinCities.com)
個人的には、まさかブレット・ファーヴがNFLに復帰するとは考えていませんでした。もうほぼ1ヶ月前の
バイキングス入りがなくなった時点で、ファーヴはミシシッピでゆっくりと過ごすものと思っていました。
でもあのとき、ファーヴは「NFLに復帰しません」という記者会見を開きませんでした。多くのメディアを
わざわざミシシッピまで呼ぶのも面倒だと思ったのでしょうか。
しかし、今週ファーヴはメディアが待ち受けるミネソタの空港へ、バイキングスの専用機に乗って現れ、
すぐさま赤い練習用ジャージに着替え、バイキングスのファーヴとして練習していました。どうも少し前から
ファーヴの「再復帰」の動きが水面下で行われていたようなのですが、3ヶ月近く復帰するかしないかで
多くのNFLファンをやきもきさせたのとは対照的です。
ファーヴは確かに素晴らしい選手であり、殿堂入りも確実なものにしています。そして、経験も信頼もない
若いバイキングスの先発QBほどの体の動きはできなくても、ファーヴには長年の知恵が備わっています。
優秀なオフェンスラインとスターRBのエイドリアン・ピーターソン、ルーキーWRのペイシー・ハーヴィンと
ともにファーヴはバイキングスのオフェンスに厚みを加えられると期待されています。
しかし同じようなことを言われて去年ジェッツを推す声が多かったのも確かです。ファーヴは序盤、
ジェッツのオフェンスに非常に馴染んでいたと思いますが、後半一気に失速し、チームもプレイオフの
進出を逃しました。それでも、いつもは批判が多いニューヨークのメディアは、ファーヴが不可侵な
存在だと思っているからか、声高なファーヴ批判をしませんでした(むしろイーライ・マニングのほうが
いじりキャラとして合っているのでしょう)。
また、ジェッツはファーヴにとっては対戦経験もない、チームである一方、バイキングスは長年ライバルの
パッカーズ側から見てきたチームであることも、今回の期待を膨らます一因になっているようです。しかし、
ファーヴは7月時点で復帰しなかった理由を、右ひじではなくかかとであることを認めていました。もはや本人も
かつてのような動きができないことはわかっている中で、精神力と経験だけでミネソタでほぼフルシーズン
活躍できるかといわれると、その保障もないように感じます。
一方でバイキングスはファーヴ獲得で一気に賭けに出た格好になると思います。いくら何度も引退と復帰を
繰り返す40歳間近のファーヴとはいえ、せいぜい先発で戦うことができるのも1-2年だと覚悟しているはずです。
それは逆に言うと、ファーヴがいる間はプレイオフどころかスーパーボウル進出が必須条件となります。
そうでなければ、わざわざ一旦復帰を拒んだファーヴを飛行機で迎えに行っただけの価値がありません。
極端な話、バイキングスはファーヴと心中するくらいの気持ちでしょう。
そこまでの覚悟があるかどうかはともかく、バイキングスは早速ファーヴのご利益に授かっています。
主催ゲームのチケットの売り上げが一気に上昇しているそうです。昨年はあまりにもお客さんが入らず、
地元で試合が放送されないブラックアウトの対象になりかけた試合もありましたが、今年はいまのところ
多くのお客さんを望めそうです。
こうした地元ファンの熱い期待の一方で、やはりまた引退を撤回したファーヴへの冷たい視線が多いのも
事実です。というよりもいい加減ファーヴに愛想が尽きています。かつてのミネソタのヒーローでもある
フラン・ターケントンはファーヴを「サーカスの見世物」と一刀両断しています。引退と復帰を繰り返す姿は、
正しくサーカスそのものかもしれません。その反面、何度も言ってきましたが、一連のファーヴの引退撤回を
面白がりながらも騒いできたのはむしろメディアではないかと思います。そういうことをしておいてまで、
いざ復帰したら自分勝手だというのも、自分勝手な印象を受けます。
でも一連の騒動でわかったことがあります。ファーヴのひじやかかとの痛みを和らげるのは、手術ではなく、
自分がハドルに立ちたいという欲求のまま動くことだということです。それを自己満足で終わらせるのはなく、
バイキングス悲願のスーパーボウル優勝で成し遂げられれば、ファーヴにとってちょろい痛みなのでしょう。
やっぱりファーヴはタフな田舎者です。