今年は、読み終えた本(たぶん写真集を除く?)についての簡単な論評というか、
感想文というか、そういったものを書いていきたいと思います。一つ目は日本に来る
外国人野球選手のバイブルとも言われている「菊とバット」の"完全版"です。
"完全版"と銘打ってますが、"完全版"の売りであるイチローやストライキについては、
最後のほうにちょろっと書いてある程度なので、実際は自分が生まれた頃に出された
オリジナル版「菊とバット」と同じではないかと思われます。
この本は、当時事業に失敗したロバート・ホワイティングが「起死回生」で放った
ホームランの本です。アメリカで日本文化を紹介する際、アメリカ人でもわかるベースボール、
日本では野球と呼ばれるスポーツですが、それを元に日本という国はどういう国なのかを
語っている本です。前半は日本プロ野球の異常さ、後半は外国人選手が日本プロ野球に
入ってからの葛藤やギャップに驚いたことをいろいろな事例と共に紹介しています。
しかしこの本が受けたのはむしろアメリカでよりも日本で、ではなかったかと思います。
日本人は外国からどのような見られ方をされているかを殊に気にする民族と言われていますが、
28年前にこの本に接したプロ野球ファンは、かなりの衝撃を受けたのではないでしょうか。
「当たり前」として見てきた日本プロ野球のさまざまなことが、ベースボールの本場の人間の目には
あまりにも「おかしいこと」だということに、そのときやっと気づかされたといっても、
過言ではないからです。
今は日本のプロ野球も変わり、そしてアメリカのメジャーリーグにも日本プロ野球経験者が
かなりの数入り込んでいて、日本的な戦術を多用する監督・コーチが多いので、この本で
書かれていることが今でも当てはまるとは限りません。しかし注意して欲しいのは、日本野球の
「戦術」は取り入れられているかもしれないけれども、日本野球の文化とアメリカのベースボール文化、
特にその根底に流れている考え方と言ったようなものは変わっていないんじゃないかと、
痛感させられました。
ともかく、「野球版"菊と刀"」とさえ呼ばれるこの「古典」は、日本野球が少しでも好きな人、
もっと言えばスポーツ自体が好きな人が読めばかなり楽しめるものであることには間違いありません。
感想文というか、そういったものを書いていきたいと思います。一つ目は日本に来る
外国人野球選手のバイブルとも言われている「菊とバット」の"完全版"です。
"完全版"と銘打ってますが、"完全版"の売りであるイチローやストライキについては、
最後のほうにちょろっと書いてある程度なので、実際は自分が生まれた頃に出された
オリジナル版「菊とバット」と同じではないかと思われます。
この本は、当時事業に失敗したロバート・ホワイティングが「起死回生」で放った
ホームランの本です。アメリカで日本文化を紹介する際、アメリカ人でもわかるベースボール、
日本では野球と呼ばれるスポーツですが、それを元に日本という国はどういう国なのかを
語っている本です。前半は日本プロ野球の異常さ、後半は外国人選手が日本プロ野球に
入ってからの葛藤やギャップに驚いたことをいろいろな事例と共に紹介しています。
しかしこの本が受けたのはむしろアメリカでよりも日本で、ではなかったかと思います。
日本人は外国からどのような見られ方をされているかを殊に気にする民族と言われていますが、
28年前にこの本に接したプロ野球ファンは、かなりの衝撃を受けたのではないでしょうか。
「当たり前」として見てきた日本プロ野球のさまざまなことが、ベースボールの本場の人間の目には
あまりにも「おかしいこと」だということに、そのときやっと気づかされたといっても、
過言ではないからです。
今は日本のプロ野球も変わり、そしてアメリカのメジャーリーグにも日本プロ野球経験者が
かなりの数入り込んでいて、日本的な戦術を多用する監督・コーチが多いので、この本で
書かれていることが今でも当てはまるとは限りません。しかし注意して欲しいのは、日本野球の
「戦術」は取り入れられているかもしれないけれども、日本野球の文化とアメリカのベースボール文化、
特にその根底に流れている考え方と言ったようなものは変わっていないんじゃないかと、
痛感させられました。
ともかく、「野球版"菊と刀"」とさえ呼ばれるこの「古典」は、日本野球が少しでも好きな人、
もっと言えばスポーツ自体が好きな人が読めばかなり楽しめるものであることには間違いありません。
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