豪中銀が政策金利を25bp引き上げ、緩和策の段階的縮小が賢明(トムソンロイター) - goo ニュース
ECBの出口戦略、インフレの脅威が浮上次第実施へ=総裁(トムソンロイター)
【コラム】宴はお開きか、各国中銀の足は出口へ-Mギルバート (ブルームバーグ)
かつて「世界で最初にこの不況から抜け出す!」と声高に宣言した首相がいました。しかしこの首相は
その国を不況から助けることができないまま、首相官邸から追い出されました。
一方、オーストラリアの中央銀行が政策金利を引き上げるとの発表を行いました。俗っぽ言葉でいうところの
「利上げ」です。この言葉を聴いて耳を疑った人は正常でしょう。この時代に「利上げ」は死語になりかけの
単語だったからです。しかし、オーストラリアは資源にも恵まれ(中国がその資源の最大の購入者であり、
かつ虎視眈々と狙っているのでもあるけど)、また金融機関がリーマン・ショックの影響を大きく受ける
ことはなかったこともあり、「他の先進諸国経済よりも良好」(スワン財務相)なのが幸いしています。
仮に「利上げ」が景気回復のシグナルだとしれば、世界で最初にこの不況を抜け出したのはオーストラリア、
ということになりそうです。
しかし、オーストラリアは高い失業率(5.8%)にも関わらず利上げをしました。景気低迷の指標として、
最もわかりやすい項目である失業率ですが、一方で失業率は代表的な景気の遅行指数でもあります。
伝統的には失業率が高い間に金利を上げることなどないわけですが、オーストラリアはこの数字よりも、
実体経済の回復とまではいかなくとも、景気下振れのリスクがなくなったことを重視して、利上げを実行した、
ということなのでしょう。
いまだに景気回復と下振れ不安の入り混じる世界経済において、一方では「出口戦略」も語り始めています。
今の経済は景気刺激策や低金利などによる異常処置です。いつまでもそうした対策に頼っているわけには
いきません。それはバブルを生む可能性も孕んでいるからです。「出口戦略」とは景気回復を世界に示す
ことであるのと同時に、経済を正常化にするための戦略でもあります。
いずれにしても今「出口戦略」を語ることができるだけまだマシであるか、楽観的なのかのどちらかでしょう。
でも多くの中央銀行が「出口」を向きだしているのは事実のようです。景気回復と出口戦略の繊細な関係を
どのように見抜くのかが今後1年は重要になりそうです。このことは、いまだに不況から抜け出せないどころか、
円高によりますます不況が深刻化しかねない日本が不況からの出口を探り続けているのとは違います。
ECBの出口戦略、インフレの脅威が浮上次第実施へ=総裁(トムソンロイター)
【コラム】宴はお開きか、各国中銀の足は出口へ-Mギルバート (ブルームバーグ)
かつて「世界で最初にこの不況から抜け出す!」と声高に宣言した首相がいました。しかしこの首相は
その国を不況から助けることができないまま、首相官邸から追い出されました。
一方、オーストラリアの中央銀行が政策金利を引き上げるとの発表を行いました。俗っぽ言葉でいうところの
「利上げ」です。この言葉を聴いて耳を疑った人は正常でしょう。この時代に「利上げ」は死語になりかけの
単語だったからです。しかし、オーストラリアは資源にも恵まれ(中国がその資源の最大の購入者であり、
かつ虎視眈々と狙っているのでもあるけど)、また金融機関がリーマン・ショックの影響を大きく受ける
ことはなかったこともあり、「他の先進諸国経済よりも良好」(スワン財務相)なのが幸いしています。
仮に「利上げ」が景気回復のシグナルだとしれば、世界で最初にこの不況を抜け出したのはオーストラリア、
ということになりそうです。
しかし、オーストラリアは高い失業率(5.8%)にも関わらず利上げをしました。景気低迷の指標として、
最もわかりやすい項目である失業率ですが、一方で失業率は代表的な景気の遅行指数でもあります。
伝統的には失業率が高い間に金利を上げることなどないわけですが、オーストラリアはこの数字よりも、
実体経済の回復とまではいかなくとも、景気下振れのリスクがなくなったことを重視して、利上げを実行した、
ということなのでしょう。
いまだに景気回復と下振れ不安の入り混じる世界経済において、一方では「出口戦略」も語り始めています。
今の経済は景気刺激策や低金利などによる異常処置です。いつまでもそうした対策に頼っているわけには
いきません。それはバブルを生む可能性も孕んでいるからです。「出口戦略」とは景気回復を世界に示す
ことであるのと同時に、経済を正常化にするための戦略でもあります。
いずれにしても今「出口戦略」を語ることができるだけまだマシであるか、楽観的なのかのどちらかでしょう。
でも多くの中央銀行が「出口」を向きだしているのは事実のようです。景気回復と出口戦略の繊細な関係を
どのように見抜くのかが今後1年は重要になりそうです。このことは、いまだに不況から抜け出せないどころか、
円高によりますます不況が深刻化しかねない日本が不況からの出口を探り続けているのとは違います。