音バリアフリー化の現状と課題 -聞こえ支援を中心にして- 講演者・東工大の中村教授と主催者の許可を得て録音から文字起こしし、ご本人に訂正確認して頂いた記録です。
波動コミュニケーション研究所 研究談話会
音バリアフリー化の現状と課題
-聞こえ支援を中心にして-
音バリアフリー化の取り組み状況
補聴器を助ける社会システムの技術動向 中村健太郎(東京工業大学)
日本音響学会の取り組み 及川靖弘(早稲田大学)
みなさんこんにちは。中村でございます。
それではお時間を頂きまして、音バリアフリー化の取り組み状況ということで、
補聴器を助ける社会システムの動向と日本音響学会の取り組みについて紹介頂させて頂ければと思います。
先ほど、三好さんの方からかわいいヘレン・ケラーの話がありましたけど
本物のヘレン・ケラーの言葉がありまして、
見えることと聞くことと言いますか、目と耳と
「聞く方をやっぱり欲しい」いうふうにヘレン・ケラーが言っているという言葉がございます。
というわけで、まず先ほど三好さんの方からのお話、ございましたけれども、
色々な数え方がありますけれども、WHOの数え方というのは、
人口比5%の方が特に困っているという判定の仕方があるそうで、それに従いまして
日本は600万人位になりますが、色々高齢者が多いということも考えると、
1000万という数字もよく出てくるところだと思います。
1000万人もの人がこういう技術を必要としている、いうことですので
これは産業としても本当は大きな産業ではないかというふうに思います。
ということで聞こえの情報保障ということが非常に必要になっておりますし
最近ですと、少しずつですが、筆談のものがあるとか、
ちょっとずつですが気にされ始めているとように思います。
で、補聴器は非常に色々な改良を進められて、高性能な機械なんですが、
必ずしもいつもうまく働くとは限らないという話がはじめにもありました。
そういうことと、あと、どんどんどんどん新しいデジタルの機器ですとか、
発達して行きますけどそういう所との関係はどうなってるんだ? いうようなところも気になるところです。
それで、これは繰り返しになりますけども、どうして補聴器だけでうまく聞こえないことがあるかと言いますと、
どうしても話をしている人と音を取る所が離れておりますので、音が出て行って、伝わる時に当然距離があるので弱くなりますし、
跳ね返ったり、少し遅れた音が来るということで、聞きにくくなる。
そういうことがありますし、雑音も入ってくる。
雑音と言いますのは欲しくない音ですね。が入ってくるとこもありまして「聞き取りにくい」ということが起きてしまいます。
それを防ぐような色々な仕組みが入っているわけですが、
必ずしも100%うまくいく場合ばかりではない。ということになります。
それで、解決法としましては、補聴器に、イヤホンの電気の信号として直接届けるのがいい、いうことはみなさん思うわけで、今までにもいろいろな方法があります。
既にある方法でヒアリングループ、今日もここら辺にはってございますけれども、
ループという方法と、それからFMの電波を使う方法、それから赤外線を使う方法、
最近ですとブルートゥースですとか、その他のデジタルの電波を使う方法なんかもあるわけですね。
ヒアリングループは、磁界というもので伝えている、アナログの技術ですし、
FMの電波もこれもほぼアナログの技術です。
あとそれから部屋の中なんかですと、赤外線を使ったシステムなんかもございます。
そういうことで、取った音をですね、マイクロホンで取った音を直接、補聴器まで届けるという仕組みが便利なわけです。
ヒアリングループの場合には話した声をマイクで取ってアンプで大きくしまして
普通はスピーカーを鳴らすわけですね。
その代わりに電線に電気を流しますと磁界というのが発生します。
これは補聴器にはキャッチする仕組みが入っておりますので、スイッチを切り替えれば
そこからの信号が入って来ます。
あと、FMは、ラジオでも使うようなFMの電波で、周波数が違いますが、
現在いくつかチャンネルが補聴器用に割り当てられておりまして、
それを使って電波で補聴器に届けるというものです。
後はテレビのリモコンなんかでも使っております赤外線を使うものなんかがあります。
で、こういうループは今も説明しましたように、テレビですとか、
人が話す声とか音楽とかをアンプに入れて電線に流してその中に居る人に聞こえる。
所謂『T』というものがついている補聴器ですとか、そういう機能のある人工内耳であれば、
聴くことができまして、この線の中に磁界というものがこういうふうにできますので、この信号を聞き取れると、いうもので、
これ、古い技術で、それでこういうものをたとえば教室なんかで使うので、
補聴器をつけた方が皆さん使うことが出来るということで「集団補聴設備」というような言われ方をするようですが、
例えば東京都の福祉のまちづくり条例というのがございまして、
これを見てみますと、端っこの端っこの端っこ位にちょろっと書いてあるんですが
「観客席とか観覧席とか人が沢山来る所には集団補聴設備その他高齢者障害者等の利用に配慮した設備を設けること」と一応入っているようになっております。
これ、東京都のほかにはいくつか大きな都市、といってもまだふたつか三つ位だと思いますが、こういう条例がある所があるそうです。
それでこれ、めだかの学校なんかにも協力して頂きながらアンケートを行った結果です。
難聴の方、それから高齢者の方、それからその家族の方、100名位にアンケートをとって、こういう聞こえを助けるような仕組みというのはどういう所に必要でしょうか?
というアンケートをしたわけですが、
その結果ですね、高齢者ということもあったので、圧倒的に病院です。
お医者さんのしゃべっていることを聞きたい、ちゃんと聞きたい、ということとか
薬を待っている時に知りたいと、いうようなことですね。
あと当然、駅ですとか、電車とか、こういうホールのような所ですね、そういうのが必要というお答えが返ってまいりました。
その他、色々自由記述の所では、職場、食堂、居酒屋、あと居酒屋も必要という。
デパート、スーパーですね。
先ほどお話がありましたが、結婚式場ですとか、教会とか、そういう話が、当然家の中も
非常に要求度が高くて、テレビ、とか家族との会話、いうことになっております。
それでこういう集団の補聴設備みたいなものでは、ヒアリングループというのは古くて長く使われているものなのですが、
よその国ではどういうふうになっているのかっているのをちょっと調べてみましたのでそれ、ご紹介します。
端的に申しますと、英国と北欧はかなり普及しています。これは規則でそうなっているようになってきたみたいです。
それが規格で決まっております、ヒアリングループが入っているというマークです。
ここはたぶん規格には入っていないかもしれませんが、「ヒアリングループが入っていますので、スイッチを『T』に切り替えて下さい」というふうに書いてあります。
ループが入っている時にはこのマークをつけるという規格になっているそうです。
今ですね、米国は少し遅れてるんですが、今非常に頑張っていて、急進展をしているところです。
日本も昔からループは使ってますけれども、現状はどうでしょうか?いうことで、いくつか見てみますと、例えば外国ですと、これは英国とかですが、これイギリスの飛行場の待合室です。ちゃんとマークがついていまして、
たぶんここに行くとですね 聞こえます。
これは有名なイギリスの黒い四角いタクシーです。
運転席がすごくあのタクシーは離れていますが、もともとマイクで運転手がしゃべりますけれども、ここにヒアリングループのマークがついておりまして、
『T』がある人は聞こえるようになっています。
これもう、規則でそういうふうになっているそうです。
それからですね、これはパース(Perth)ですので、オーストラリアですが
駅のフォームの上に何か機械があるんですが、そこにループのマークがやはりついていまして、
電車の運行情報、駅のアナウンスを流しているようです。
後ですね。パースの都市は走っている電車の中にも入っておりました。
全部が100%はいっているというわけではございませんが、何度か乗るうちに一回はマークがついている電車がありまして、それはどこかと言いますと、電車の扉の脇です。
脇に行くとたぶんループが聞こえるというようになっていまして、
パースというのは後からできまして、バリアフリーを全面に押し出している都市だそうで、そういうことで入っていまして、まあ、英国系ということだと思います。
米国はどうかと言いますと、米国も最近頑張っておりまして、飛行場も入っていたり、
博物館も説明を聞く場所があるんですが、ヘッドセットでも説明が聞けますし、ループでも聞けるようになっております。
これは最近の話で、ニュースになったりニューヨークタイムズなんかでも報道されておりますけれども、ニューヨークの地下鉄に入りました。地下鉄の、駅の窓口に入ったそうです。
これ、窓口にループが入って、こういうマークがつくようになりました。
ということで今、米国は頑張っております。
なんか、いろんなところで報道されているそうで、アメリカで今進めている張本人は
このマイヤーズ先生という ミシガンかどこかの先生でこの方が中心になって進めておりまして「ニューヨークタイムズに載ったぞ」とか言って、たまに知らせて下さってますけども・・・。
これは先ほどと同じ地下鉄の例です。
で、何人かのこういうのを進めている人で、色々協力してですね、やっていて
イギリスとか北欧が進んでいるっていうことを利用しながら色々な所にプレッシャーを
かけながら進めているそうです。
オーディオロジストの人ですとか、HLAAというのは、Hearing Loss Association of Americaで、アメリカの難聴者協会だそうです、
こういうところともうまく協力をしているようです。
うまいことを言いますが、Let's loop Americaっていう運動を進めています。
こういうスタジアムなんかにも入れたりしてると、いうふうなところです
これに関しまして、ループっていうのは古い技術で今更という気もするのですが、
国際会議っていうのはカナダが中心になってやっていて、一回目がスイスでやりまして、
二回目は今年アメリカでやりました。凄い表紙(パンフレットの)でびっくりしちゃったんですけどね。
あのー、一回目は日本からの参加者が無かったようですが、二回目はちょっと様子を覗きに行ってまいりました。
第一回目はどういうことをやったかというのは、ホームページからしかわからないのですが、
そこで議論した結論めいたことがホームページに載っております。
それを見ますと、ループというのは安価で汎用性が高い装置であるということで
提言的なこととしては、補聴器とか製造メーカーは有効性をもっと宣伝しなさい。とか
公共の場所で導入を進めなさい。とか、『T』がループの音が取れない補聴器がありますので
『T』を入れるように努力してくれとか、補聴器のお店では、『T』の使い方をちゃんと説明しなさい。
とか、試せるようになってなくてはダメでしょ。というようなことも言っております。
あとループを設けるということ、窓口なんかに設けるということと、
あと、ループは一応電気の国際規格にありますが、その規格に合うようにして下さいと言っております。
そのマークもその規格なんかで使いましょうということです。
あとですね、何処にループがあるかわからない、ということがありますので
そういうのが分かるようなことを何とかした方がいいのではないのか?
例えば、グーグルマップにループが入っている場所がわかるように入れたらどうでしょう?
というようなことを言っています。
アメリカの通信の委員会の『FCC』というのがございますが、「電話機、携帯電話の製造会社は、
『T』で聞こえる機種を作りなさい」ということをなんか言ったそうなので、それを支持する。
他の国もそうしたらどうでしょう、いうことです。
ループという技術以外に、他の技術もいいものが出て来たらそれを拒むものではありません。
いうような、そういうような提案としてまとめがされてます。
では、我が国はどんな感じかと言いますと、もちろん昔から言われています、もちろんリオンさんもやられていますし、
ソナールさんという会社もやられていますし、たまたま音響学会という学会で、ソナールの社長さんにこの前お話をして頂きました。
ソナールは20年間やっているそうですが、1000箇所以上は納入している。いうことで、
最近ですと、地方裁判所は裁判員制度の問題もございまして、ループを一応、2・3年かけて入れたようです。
あと、現在バスで、これは厚労省のプロジェクトでバスで実験中で、出せるようなものにしたいというところです。
沢山いろんな所に入っているんですが、この数が多いか少ないかってのは、あれですが
まあ、多いと言えば多いですが、少ないと言えば全然少ない数だなと いう気がしますが
また入っている所もですね、入れはしたけど2-3年経つと入れた人が居なくなって
「これ、何の装置でしょう?」 というようなことが多いようです。
一応、納入すると、日本の全難聴にレポートを出してここに入った、入れましたということを報告しているそうですが、実際入ったとこも動いていない所も残念ながらあるというですね。
ただし、最近入れた所は稼働率が高い、いうようなことをおっしゃっていまして、
マツダのスタジアムですとか、これサッカー場とか、あとプラネタリウムとか映画館とか
結構入って来ております。
また、ワイデックスさんていうのは北欧系の補聴器のメーカーですが、そこのマガジンなんかですと、
「町で見かけたループ」っていう記事なんかが出て、少しずつ紹介はされています。
今、色々な所に入っていますね。JTBさんの三田の支店に入っています。
日本だと、羽田空港の国際線ができましたが、あそこにも入ってる。一応、あの窓口に入れた。
ですね。ただ実際に行ってみたら、そこに居る係りの人が「なんのことでしょう?」という風に言われていまして、「これですよ」って言ったら「そうですか」っていうような状態になってたみたいなんで、ユーザーが断然少ないっていのも問題ではないかな、こういうのをどうやって進めるか?ということもありますが、
当然イギリスが必要なように、規則で決めてしまうという方法もありますが、
まあ、英国、北欧がやってるからっていう作戦で米国は頑張ってますので、
その米国を応援すれば、包囲されると日本にやらざるを得ないという気も致します。
それでですね。今、ニューヨークが非常に頑張っているようで、ニューヨークのタクシーが今度日本のメーカーのものにリプレースされますので、その辺もむしろ日産さんから提案すればというようなことを今、色々両面からちょっと話をしているところです。
あとループとか、そういう便利な装置についての認識度が非常に低いのでイベントで実際に使ってみて頂くとか、行ったら体験できる所を絶対作らないといけないですとか、
先ほどグーグルマップに載せるというようなこともありましたが、何処にあるのかわかりません。
あとは入ってても使う人が少ないとメンテナンスがうまくいってないという所があります。
後はですね。ループなんかですと非常にローテクでなんですが、勉強の道具には非常によくて、メンテが出来ないような地方の所も高専の生徒なんかも頑張ってもらえるといいんじゃないかという気がいたします。
あとですね、やはりどうしてもは使う人が少ないので、難聴者向けっていうと、どうしても皆、あんさんあの腰を引くといいますか、商売にならないということなってしまって、
やっぱり健聴者も楽しいサービスをループを使って何かうまくするとか、そういう同じシステムで、
何か健聴者にもサービスが出来るっていうことがあると少し広まって行くかなぁという気がします。
これ、先ほどもお話にありましたけども、難聴者用に作ったら、一般に凄く役に立ったという凄くああなるほどと思ったのですが、そういうことが無いと、なかなか取り掛かる人が少ないなぁとそういうことをするためにも補聴器以外でもちょっと聞こえないと困るというのがございます。
もちろん、補聴器でスイッチを切り替えれば聞こえるんですが、
「専用受信機も必要ですが専用受信機は何処にあるんですか?」ということになってしまいますので、
身近にあるもので聞こえるといい。誰でもですね、簡単に作れそうな感じがするのですが、
もっと身近にということに皆さん持っているアイフォンてすとか、そういうものでもちょっと手を加えるとですね、
プログラムを入れると、ループの音が聞こえますので、
元々この中にちょっとコイルを1つと入れてくれればこれで済むことなんですが、
そういうことで聞くことが出来ます。
一般の方も聞くような仕組みっていうのが作ることが出来ます。
これからの仕組みですが、そういうループを張るとかいう、
集団補聴設備という言葉自体も硬いですけれどもこれ、インフラですので、このインフラを入れるっていうことは大変なことですので、
色んなところにお話をしても、「インフラが無いと」ということでまあ、『鶏と卵』のようなところがありますが、まあ問題になって来るわけですね。
そういうものと、あとはですね。ひとつの考え方はコントローラーを皆さん小さいのを持っていて、補聴器は高性能なイヤホン、無線式の高出力のイヤホンとして考えて、この間はループでもいいんですが、電波かなんかで繋いで、そこで色々なことをしてあらゆるものと一緒に繋がる、いう仕組みがやはりいいのではないか、
で、これはなるべく汎用性があって、普通に世の中にあるものと繋がる仕組みに持って行くという方向がいいんじゃないかなぁと思います。
既にまあこういうので、これはノキアさんのですが、首にかけるようなこういうのが売っていまして、携帯電話とブルートゥースで繋がって、首にループが出るこういう製品があったりしますんですが、またこれ、冒頭で上羽先生が紹介して下さいましたが、まあ、同じですね。
首にかけて色んな所に繋がる。そんなような絵を描きましたが、こういうのっっていうのは皆さんお考えになるので、製品はもう既に色々あります。例えば、フォナックさんのマイリンクというようなのは、やはり同じようなこれはFM。
FMがお得意のようですが、FMでしゃべったものが飛んでそっから首のループで聞ける。
でこれはですね、他の色々な他のものとも繋がる、というようなことで、似たような概念の製品がいくつか出ているという状況です。
しかしなんかもっと普及なんでしないのかな?という気がします。
これはですね。三好さんのめだかの学校に初めてお会いした時に、見てみたらもう5年目以上も前でその時に三好さんの話を伺って、こんな世の中がいいんじゃないかと思ってノートに描いたんですが、
ま、今のような何かコントローラーがあって、イヤホンとは無線で繋がっていて、これがあらゆるものと繋がる。
当然、カーナビとも繋がりますし、電車の中の放送だって当然聞こえるし、
テレビだろうが、洗濯機だろうが、何だろうが、皆繋がっているよ。と、いうようなのが出来る、とまあ、普及できるだろうと思いました。
で、三好さんに「いずれそうなりますよ」っていう風に言ったら、
「いずれじゃ困る」っていうふうに言われて「今」っていう風におっしゃられて、
技術的にはあんまり決定的に不可能なことは無いような気が致しますが、ま、こういう風にはまだなっていない、いう状況です。
まあ街中でもこう、情報が入る、震災があってますます必要な気がして参りましたけど、
後は車とか色々ある、いうもので、家の中でもテレビですとか、エアコンですとか、
今、これからそういう家電製品は皆、たぶん繋がる時代になると思います。
無線で。例えばですね、色んな面で繋がると思います。例えば、電気を使い過ぎとか、
片方休めとかっていうことでも繋がると思いますし、
色んな情報がそれぞれ無線で繋げるというのが当たり前の世の中になって行くと思いますので、そういうところに補聴器が置いてけぼりを食わないようにすることが一番大事なような気が致します。
で、補聴器がそういうシームレスに一般機器と繋がるような世の中がいいなぁと思います。
まあたぶん、そういうコントローラーみたいな役割っていうのは
スマートフォンが段々果たせるようになって来てしまうんじゃないかという気も致します。
スマートフォンの出力ってのは、音は大きな音は出ない、むしろ出さないようにもなっていますので、補聴器はやはりどうしてもご自分に慣れたものということが必要だと思いますが、
そこはわりかしですね、そういう機能に限定して難しいことはここでやる、
そこから色んな所と繋ぐと、いうようなのもひとつのスタイルになって
行くんではないと、そういう方向を考えてる方も多いのではないかなと気もします。
また、そういうことをやりたい時にですね、当然、今色んな新しいデジタルですとか、
ワイファイですとか、色々あるんですが、あのー、昔ながらのAMとかFMもですね、ちょっと使わせて頂きたいなという気も致します。
あのー、補聴器用のFMってのは割り振られてはいるんですが、
補聴器用のFMなので、補聴器用のFMだなということで、例えばこういう高速道路で使っている奴も、ほかんところで少し弱いの出していいような気も致しますし、これどうしてくれるかなという気も致しますし、
何かこうやって音を出している所は、なんかこう、音以外でもいつもを出してくれると非常に難聴者だけではなくて、便利な気が致します。
ということで、まあ段々新しいシステムになって行くような気が致しますが、どのような方法でも、補聴器があまり特殊な物になってしまわない方が広まるような気が致しまして、普通の電気機器とうまく繋がるあの構造がとか、規格とか一番はじめにお話がありました、やはり規格が大事になって来るような気が致しますし、
こういうシステムを作る時に、やっぱり技術的には何か色々ことは確かに出来るんですが、
どういうことをどういう仕組みで作ったらいいかっていうところが、やはり色々な方のお話を聞かないとわからない、
ところがありますが、そういうのを総合することが非常に大事だなぁという気がします。
その時のキーワードも普通の方にも何か楽しいサービスが作れるような仕組みがいいのではないかなぁという風に思っております。
というわけで、決定的な新しいシステムはまだあまり出てはないですけども、技術的には色々出来るようになってるとは思いますし、
ループは古い技術を今、進めようとしているアメリカなんかの動きもあって、そういうのも段々意識が変わって来るところかなという風に思っております。
それでですね、最後に少し時間がございますが、日本音響学会という方で、行っている取り組みの紹介するというこで、
ちょっと及川先生今日、学務の方でお忙しいということで代わりにご紹介します。
日本音響学会という学会はですね、音のこと、あらゆることを扱っている学会で、
会員が4,500程おりますが、世界第二位ということで、もう80年の歴史をもっている学会です。
そこに『音バリアフリー』という音支援の調査研究委員会というのが2006年に出来ておりまして、
バリアフリーの中でも特に音に関するバリアフリー、或いは支援そういうことに関して検討を進めるという委員会を作りました。
それでまあ、色々な、なるべく広い範囲で検討すると、いうことを考えて、何をするか?から考えてる委員会でございまして、
(無音)
そこに色々な方を呼んで話をして頂いたり、いうことをしながら方向性を探っている委員会でございます。
これまでにそういう音のほかにですね、音声の聴取の実験を行っております。
あと、この前は11月に、昨年は震災がありまして、難聴の方は大変苦労をされた、例えば電池などは大変だった。
そういう話を11月に開いた研究会ではそういう話をして頂きました。
これからはですね、引き続きそういうスペシャルセッションとか研究会を開催して行きながら、また実際的なところでは、先ほども出ておりましたけれども、そういう人を助ける機械が何処に入っているのか?わかるようなマップのようなものを少しずつ整備して行きたいなという風に考えているところです。
そのような形で音響学会の委員会と進めていく。 以上です。
波動コミュニケーション研究所 研究談話会
音バリアフリー化の現状と課題
-聞こえ支援を中心にして-
音バリアフリー化の取り組み状況
補聴器を助ける社会システムの技術動向 中村健太郎(東京工業大学)
日本音響学会の取り組み 及川靖弘(早稲田大学)
みなさんこんにちは。中村でございます。
それではお時間を頂きまして、音バリアフリー化の取り組み状況ということで、
補聴器を助ける社会システムの動向と日本音響学会の取り組みについて紹介頂させて頂ければと思います。
先ほど、三好さんの方からかわいいヘレン・ケラーの話がありましたけど
本物のヘレン・ケラーの言葉がありまして、
見えることと聞くことと言いますか、目と耳と
「聞く方をやっぱり欲しい」いうふうにヘレン・ケラーが言っているという言葉がございます。
というわけで、まず先ほど三好さんの方からのお話、ございましたけれども、
色々な数え方がありますけれども、WHOの数え方というのは、
人口比5%の方が特に困っているという判定の仕方があるそうで、それに従いまして
日本は600万人位になりますが、色々高齢者が多いということも考えると、
1000万という数字もよく出てくるところだと思います。
1000万人もの人がこういう技術を必要としている、いうことですので
これは産業としても本当は大きな産業ではないかというふうに思います。
ということで聞こえの情報保障ということが非常に必要になっておりますし
最近ですと、少しずつですが、筆談のものがあるとか、
ちょっとずつですが気にされ始めているとように思います。
で、補聴器は非常に色々な改良を進められて、高性能な機械なんですが、
必ずしもいつもうまく働くとは限らないという話がはじめにもありました。
そういうことと、あと、どんどんどんどん新しいデジタルの機器ですとか、
発達して行きますけどそういう所との関係はどうなってるんだ? いうようなところも気になるところです。
それで、これは繰り返しになりますけども、どうして補聴器だけでうまく聞こえないことがあるかと言いますと、
どうしても話をしている人と音を取る所が離れておりますので、音が出て行って、伝わる時に当然距離があるので弱くなりますし、
跳ね返ったり、少し遅れた音が来るということで、聞きにくくなる。
そういうことがありますし、雑音も入ってくる。
雑音と言いますのは欲しくない音ですね。が入ってくるとこもありまして「聞き取りにくい」ということが起きてしまいます。
それを防ぐような色々な仕組みが入っているわけですが、
必ずしも100%うまくいく場合ばかりではない。ということになります。
それで、解決法としましては、補聴器に、イヤホンの電気の信号として直接届けるのがいい、いうことはみなさん思うわけで、今までにもいろいろな方法があります。
既にある方法でヒアリングループ、今日もここら辺にはってございますけれども、
ループという方法と、それからFMの電波を使う方法、それから赤外線を使う方法、
最近ですとブルートゥースですとか、その他のデジタルの電波を使う方法なんかもあるわけですね。
ヒアリングループは、磁界というもので伝えている、アナログの技術ですし、
FMの電波もこれもほぼアナログの技術です。
あとそれから部屋の中なんかですと、赤外線を使ったシステムなんかもございます。
そういうことで、取った音をですね、マイクロホンで取った音を直接、補聴器まで届けるという仕組みが便利なわけです。
ヒアリングループの場合には話した声をマイクで取ってアンプで大きくしまして
普通はスピーカーを鳴らすわけですね。
その代わりに電線に電気を流しますと磁界というのが発生します。
これは補聴器にはキャッチする仕組みが入っておりますので、スイッチを切り替えれば
そこからの信号が入って来ます。
あと、FMは、ラジオでも使うようなFMの電波で、周波数が違いますが、
現在いくつかチャンネルが補聴器用に割り当てられておりまして、
それを使って電波で補聴器に届けるというものです。
後はテレビのリモコンなんかでも使っております赤外線を使うものなんかがあります。
で、こういうループは今も説明しましたように、テレビですとか、
人が話す声とか音楽とかをアンプに入れて電線に流してその中に居る人に聞こえる。
所謂『T』というものがついている補聴器ですとか、そういう機能のある人工内耳であれば、
聴くことができまして、この線の中に磁界というものがこういうふうにできますので、この信号を聞き取れると、いうもので、
これ、古い技術で、それでこういうものをたとえば教室なんかで使うので、
補聴器をつけた方が皆さん使うことが出来るということで「集団補聴設備」というような言われ方をするようですが、
例えば東京都の福祉のまちづくり条例というのがございまして、
これを見てみますと、端っこの端っこの端っこ位にちょろっと書いてあるんですが
「観客席とか観覧席とか人が沢山来る所には集団補聴設備その他高齢者障害者等の利用に配慮した設備を設けること」と一応入っているようになっております。
これ、東京都のほかにはいくつか大きな都市、といってもまだふたつか三つ位だと思いますが、こういう条例がある所があるそうです。
それでこれ、めだかの学校なんかにも協力して頂きながらアンケートを行った結果です。
難聴の方、それから高齢者の方、それからその家族の方、100名位にアンケートをとって、こういう聞こえを助けるような仕組みというのはどういう所に必要でしょうか?
というアンケートをしたわけですが、
その結果ですね、高齢者ということもあったので、圧倒的に病院です。
お医者さんのしゃべっていることを聞きたい、ちゃんと聞きたい、ということとか
薬を待っている時に知りたいと、いうようなことですね。
あと当然、駅ですとか、電車とか、こういうホールのような所ですね、そういうのが必要というお答えが返ってまいりました。
その他、色々自由記述の所では、職場、食堂、居酒屋、あと居酒屋も必要という。
デパート、スーパーですね。
先ほどお話がありましたが、結婚式場ですとか、教会とか、そういう話が、当然家の中も
非常に要求度が高くて、テレビ、とか家族との会話、いうことになっております。
それでこういう集団の補聴設備みたいなものでは、ヒアリングループというのは古くて長く使われているものなのですが、
よその国ではどういうふうになっているのかっているのをちょっと調べてみましたのでそれ、ご紹介します。
端的に申しますと、英国と北欧はかなり普及しています。これは規則でそうなっているようになってきたみたいです。
それが規格で決まっております、ヒアリングループが入っているというマークです。
ここはたぶん規格には入っていないかもしれませんが、「ヒアリングループが入っていますので、スイッチを『T』に切り替えて下さい」というふうに書いてあります。
ループが入っている時にはこのマークをつけるという規格になっているそうです。
今ですね、米国は少し遅れてるんですが、今非常に頑張っていて、急進展をしているところです。
日本も昔からループは使ってますけれども、現状はどうでしょうか?いうことで、いくつか見てみますと、例えば外国ですと、これは英国とかですが、これイギリスの飛行場の待合室です。ちゃんとマークがついていまして、
たぶんここに行くとですね 聞こえます。
これは有名なイギリスの黒い四角いタクシーです。
運転席がすごくあのタクシーは離れていますが、もともとマイクで運転手がしゃべりますけれども、ここにヒアリングループのマークがついておりまして、
『T』がある人は聞こえるようになっています。
これもう、規則でそういうふうになっているそうです。
それからですね、これはパース(Perth)ですので、オーストラリアですが
駅のフォームの上に何か機械があるんですが、そこにループのマークがやはりついていまして、
電車の運行情報、駅のアナウンスを流しているようです。
後ですね。パースの都市は走っている電車の中にも入っておりました。
全部が100%はいっているというわけではございませんが、何度か乗るうちに一回はマークがついている電車がありまして、それはどこかと言いますと、電車の扉の脇です。
脇に行くとたぶんループが聞こえるというようになっていまして、
パースというのは後からできまして、バリアフリーを全面に押し出している都市だそうで、そういうことで入っていまして、まあ、英国系ということだと思います。
米国はどうかと言いますと、米国も最近頑張っておりまして、飛行場も入っていたり、
博物館も説明を聞く場所があるんですが、ヘッドセットでも説明が聞けますし、ループでも聞けるようになっております。
これは最近の話で、ニュースになったりニューヨークタイムズなんかでも報道されておりますけれども、ニューヨークの地下鉄に入りました。地下鉄の、駅の窓口に入ったそうです。
これ、窓口にループが入って、こういうマークがつくようになりました。
ということで今、米国は頑張っております。
なんか、いろんなところで報道されているそうで、アメリカで今進めている張本人は
このマイヤーズ先生という ミシガンかどこかの先生でこの方が中心になって進めておりまして「ニューヨークタイムズに載ったぞ」とか言って、たまに知らせて下さってますけども・・・。
これは先ほどと同じ地下鉄の例です。
で、何人かのこういうのを進めている人で、色々協力してですね、やっていて
イギリスとか北欧が進んでいるっていうことを利用しながら色々な所にプレッシャーを
かけながら進めているそうです。
オーディオロジストの人ですとか、HLAAというのは、Hearing Loss Association of Americaで、アメリカの難聴者協会だそうです、
こういうところともうまく協力をしているようです。
うまいことを言いますが、Let's loop Americaっていう運動を進めています。
こういうスタジアムなんかにも入れたりしてると、いうふうなところです
これに関しまして、ループっていうのは古い技術で今更という気もするのですが、
国際会議っていうのはカナダが中心になってやっていて、一回目がスイスでやりまして、
二回目は今年アメリカでやりました。凄い表紙(パンフレットの)でびっくりしちゃったんですけどね。
あのー、一回目は日本からの参加者が無かったようですが、二回目はちょっと様子を覗きに行ってまいりました。
第一回目はどういうことをやったかというのは、ホームページからしかわからないのですが、
そこで議論した結論めいたことがホームページに載っております。
それを見ますと、ループというのは安価で汎用性が高い装置であるということで
提言的なこととしては、補聴器とか製造メーカーは有効性をもっと宣伝しなさい。とか
公共の場所で導入を進めなさい。とか、『T』がループの音が取れない補聴器がありますので
『T』を入れるように努力してくれとか、補聴器のお店では、『T』の使い方をちゃんと説明しなさい。
とか、試せるようになってなくてはダメでしょ。というようなことも言っております。
あとループを設けるということ、窓口なんかに設けるということと、
あと、ループは一応電気の国際規格にありますが、その規格に合うようにして下さいと言っております。
そのマークもその規格なんかで使いましょうということです。
あとですね、何処にループがあるかわからない、ということがありますので
そういうのが分かるようなことを何とかした方がいいのではないのか?
例えば、グーグルマップにループが入っている場所がわかるように入れたらどうでしょう?
というようなことを言っています。
アメリカの通信の委員会の『FCC』というのがございますが、「電話機、携帯電話の製造会社は、
『T』で聞こえる機種を作りなさい」ということをなんか言ったそうなので、それを支持する。
他の国もそうしたらどうでしょう、いうことです。
ループという技術以外に、他の技術もいいものが出て来たらそれを拒むものではありません。
いうような、そういうような提案としてまとめがされてます。
では、我が国はどんな感じかと言いますと、もちろん昔から言われています、もちろんリオンさんもやられていますし、
ソナールさんという会社もやられていますし、たまたま音響学会という学会で、ソナールの社長さんにこの前お話をして頂きました。
ソナールは20年間やっているそうですが、1000箇所以上は納入している。いうことで、
最近ですと、地方裁判所は裁判員制度の問題もございまして、ループを一応、2・3年かけて入れたようです。
あと、現在バスで、これは厚労省のプロジェクトでバスで実験中で、出せるようなものにしたいというところです。
沢山いろんな所に入っているんですが、この数が多いか少ないかってのは、あれですが
まあ、多いと言えば多いですが、少ないと言えば全然少ない数だなと いう気がしますが
また入っている所もですね、入れはしたけど2-3年経つと入れた人が居なくなって
「これ、何の装置でしょう?」 というようなことが多いようです。
一応、納入すると、日本の全難聴にレポートを出してここに入った、入れましたということを報告しているそうですが、実際入ったとこも動いていない所も残念ながらあるというですね。
ただし、最近入れた所は稼働率が高い、いうようなことをおっしゃっていまして、
マツダのスタジアムですとか、これサッカー場とか、あとプラネタリウムとか映画館とか
結構入って来ております。
また、ワイデックスさんていうのは北欧系の補聴器のメーカーですが、そこのマガジンなんかですと、
「町で見かけたループ」っていう記事なんかが出て、少しずつ紹介はされています。
今、色々な所に入っていますね。JTBさんの三田の支店に入っています。
日本だと、羽田空港の国際線ができましたが、あそこにも入ってる。一応、あの窓口に入れた。
ですね。ただ実際に行ってみたら、そこに居る係りの人が「なんのことでしょう?」という風に言われていまして、「これですよ」って言ったら「そうですか」っていうような状態になってたみたいなんで、ユーザーが断然少ないっていのも問題ではないかな、こういうのをどうやって進めるか?ということもありますが、
当然イギリスが必要なように、規則で決めてしまうという方法もありますが、
まあ、英国、北欧がやってるからっていう作戦で米国は頑張ってますので、
その米国を応援すれば、包囲されると日本にやらざるを得ないという気も致します。
それでですね。今、ニューヨークが非常に頑張っているようで、ニューヨークのタクシーが今度日本のメーカーのものにリプレースされますので、その辺もむしろ日産さんから提案すればというようなことを今、色々両面からちょっと話をしているところです。
あとループとか、そういう便利な装置についての認識度が非常に低いのでイベントで実際に使ってみて頂くとか、行ったら体験できる所を絶対作らないといけないですとか、
先ほどグーグルマップに載せるというようなこともありましたが、何処にあるのかわかりません。
あとは入ってても使う人が少ないとメンテナンスがうまくいってないという所があります。
後はですね。ループなんかですと非常にローテクでなんですが、勉強の道具には非常によくて、メンテが出来ないような地方の所も高専の生徒なんかも頑張ってもらえるといいんじゃないかという気がいたします。
あとですね、やはりどうしてもは使う人が少ないので、難聴者向けっていうと、どうしても皆、あんさんあの腰を引くといいますか、商売にならないということなってしまって、
やっぱり健聴者も楽しいサービスをループを使って何かうまくするとか、そういう同じシステムで、
何か健聴者にもサービスが出来るっていうことがあると少し広まって行くかなぁという気がします。
これ、先ほどもお話にありましたけども、難聴者用に作ったら、一般に凄く役に立ったという凄くああなるほどと思ったのですが、そういうことが無いと、なかなか取り掛かる人が少ないなぁとそういうことをするためにも補聴器以外でもちょっと聞こえないと困るというのがございます。
もちろん、補聴器でスイッチを切り替えれば聞こえるんですが、
「専用受信機も必要ですが専用受信機は何処にあるんですか?」ということになってしまいますので、
身近にあるもので聞こえるといい。誰でもですね、簡単に作れそうな感じがするのですが、
もっと身近にということに皆さん持っているアイフォンてすとか、そういうものでもちょっと手を加えるとですね、
プログラムを入れると、ループの音が聞こえますので、
元々この中にちょっとコイルを1つと入れてくれればこれで済むことなんですが、
そういうことで聞くことが出来ます。
一般の方も聞くような仕組みっていうのが作ることが出来ます。
これからの仕組みですが、そういうループを張るとかいう、
集団補聴設備という言葉自体も硬いですけれどもこれ、インフラですので、このインフラを入れるっていうことは大変なことですので、
色んなところにお話をしても、「インフラが無いと」ということでまあ、『鶏と卵』のようなところがありますが、まあ問題になって来るわけですね。
そういうものと、あとはですね。ひとつの考え方はコントローラーを皆さん小さいのを持っていて、補聴器は高性能なイヤホン、無線式の高出力のイヤホンとして考えて、この間はループでもいいんですが、電波かなんかで繋いで、そこで色々なことをしてあらゆるものと一緒に繋がる、いう仕組みがやはりいいのではないか、
で、これはなるべく汎用性があって、普通に世の中にあるものと繋がる仕組みに持って行くという方向がいいんじゃないかなぁと思います。
既にまあこういうので、これはノキアさんのですが、首にかけるようなこういうのが売っていまして、携帯電話とブルートゥースで繋がって、首にループが出るこういう製品があったりしますんですが、またこれ、冒頭で上羽先生が紹介して下さいましたが、まあ、同じですね。
首にかけて色んな所に繋がる。そんなような絵を描きましたが、こういうのっっていうのは皆さんお考えになるので、製品はもう既に色々あります。例えば、フォナックさんのマイリンクというようなのは、やはり同じようなこれはFM。
FMがお得意のようですが、FMでしゃべったものが飛んでそっから首のループで聞ける。
でこれはですね、他の色々な他のものとも繋がる、というようなことで、似たような概念の製品がいくつか出ているという状況です。
しかしなんかもっと普及なんでしないのかな?という気がします。
これはですね。三好さんのめだかの学校に初めてお会いした時に、見てみたらもう5年目以上も前でその時に三好さんの話を伺って、こんな世の中がいいんじゃないかと思ってノートに描いたんですが、
ま、今のような何かコントローラーがあって、イヤホンとは無線で繋がっていて、これがあらゆるものと繋がる。
当然、カーナビとも繋がりますし、電車の中の放送だって当然聞こえるし、
テレビだろうが、洗濯機だろうが、何だろうが、皆繋がっているよ。と、いうようなのが出来る、とまあ、普及できるだろうと思いました。
で、三好さんに「いずれそうなりますよ」っていう風に言ったら、
「いずれじゃ困る」っていうふうに言われて「今」っていう風におっしゃられて、
技術的にはあんまり決定的に不可能なことは無いような気が致しますが、ま、こういう風にはまだなっていない、いう状況です。
まあ街中でもこう、情報が入る、震災があってますます必要な気がして参りましたけど、
後は車とか色々ある、いうもので、家の中でもテレビですとか、エアコンですとか、
今、これからそういう家電製品は皆、たぶん繋がる時代になると思います。
無線で。例えばですね、色んな面で繋がると思います。例えば、電気を使い過ぎとか、
片方休めとかっていうことでも繋がると思いますし、
色んな情報がそれぞれ無線で繋げるというのが当たり前の世の中になって行くと思いますので、そういうところに補聴器が置いてけぼりを食わないようにすることが一番大事なような気が致します。
で、補聴器がそういうシームレスに一般機器と繋がるような世の中がいいなぁと思います。
まあたぶん、そういうコントローラーみたいな役割っていうのは
スマートフォンが段々果たせるようになって来てしまうんじゃないかという気も致します。
スマートフォンの出力ってのは、音は大きな音は出ない、むしろ出さないようにもなっていますので、補聴器はやはりどうしてもご自分に慣れたものということが必要だと思いますが、
そこはわりかしですね、そういう機能に限定して難しいことはここでやる、
そこから色んな所と繋ぐと、いうようなのもひとつのスタイルになって
行くんではないと、そういう方向を考えてる方も多いのではないかなと気もします。
また、そういうことをやりたい時にですね、当然、今色んな新しいデジタルですとか、
ワイファイですとか、色々あるんですが、あのー、昔ながらのAMとかFMもですね、ちょっと使わせて頂きたいなという気も致します。
あのー、補聴器用のFMってのは割り振られてはいるんですが、
補聴器用のFMなので、補聴器用のFMだなということで、例えばこういう高速道路で使っている奴も、ほかんところで少し弱いの出していいような気も致しますし、これどうしてくれるかなという気も致しますし、
何かこうやって音を出している所は、なんかこう、音以外でもいつもを出してくれると非常に難聴者だけではなくて、便利な気が致します。
ということで、まあ段々新しいシステムになって行くような気が致しますが、どのような方法でも、補聴器があまり特殊な物になってしまわない方が広まるような気が致しまして、普通の電気機器とうまく繋がるあの構造がとか、規格とか一番はじめにお話がありました、やはり規格が大事になって来るような気が致しますし、
こういうシステムを作る時に、やっぱり技術的には何か色々ことは確かに出来るんですが、
どういうことをどういう仕組みで作ったらいいかっていうところが、やはり色々な方のお話を聞かないとわからない、
ところがありますが、そういうのを総合することが非常に大事だなぁという気がします。
その時のキーワードも普通の方にも何か楽しいサービスが作れるような仕組みがいいのではないかなぁという風に思っております。
というわけで、決定的な新しいシステムはまだあまり出てはないですけども、技術的には色々出来るようになってるとは思いますし、
ループは古い技術を今、進めようとしているアメリカなんかの動きもあって、そういうのも段々意識が変わって来るところかなという風に思っております。
それでですね、最後に少し時間がございますが、日本音響学会という方で、行っている取り組みの紹介するというこで、
ちょっと及川先生今日、学務の方でお忙しいということで代わりにご紹介します。
日本音響学会という学会はですね、音のこと、あらゆることを扱っている学会で、
会員が4,500程おりますが、世界第二位ということで、もう80年の歴史をもっている学会です。
そこに『音バリアフリー』という音支援の調査研究委員会というのが2006年に出来ておりまして、
バリアフリーの中でも特に音に関するバリアフリー、或いは支援そういうことに関して検討を進めるという委員会を作りました。
それでまあ、色々な、なるべく広い範囲で検討すると、いうことを考えて、何をするか?から考えてる委員会でございまして、
(無音)
そこに色々な方を呼んで話をして頂いたり、いうことをしながら方向性を探っている委員会でございます。
これまでにそういう音のほかにですね、音声の聴取の実験を行っております。
あと、この前は11月に、昨年は震災がありまして、難聴の方は大変苦労をされた、例えば電池などは大変だった。
そういう話を11月に開いた研究会ではそういう話をして頂きました。
これからはですね、引き続きそういうスペシャルセッションとか研究会を開催して行きながら、また実際的なところでは、先ほども出ておりましたけれども、そういう人を助ける機械が何処に入っているのか?わかるようなマップのようなものを少しずつ整備して行きたいなという風に考えているところです。
そのような形で音響学会の委員会と進めていく。 以上です。