こんにちは。今回は、旬が過ぎすぎているかもしれないが、オレンズネロのレビューをしていく。
オレンズネロといえば、5年くらい前に発売されたオレンズシリーズ最高峰のシャーペンで、知らない文房具好きはいないほど有名なペンだと思う。
何でこんなに有名かっていうと、それはやっぱりノックもフリフリもせずに、書くだけで芯が出続ける「自動芯出し機構」が搭載されているからだろう。
ここにオレンズネロの全てが詰まっていると言っても過言ではない。
発売当時は人気がありすぎて手に入れるだけで苦労した。
オレンズネロはラインナップが色々あって、芯径は0.2,0.3,0.5mmの3種類、さらに0.2,0.3mmにのみ限定色のガンメタルとブルーブラックがある。因みに全部自動芯出し機構はついている。
このオレンズネロは限定色ガンメタルの0.3mmで、去年の2月に購入した。ほぼ毎日使いながらこの11ヶ月を共にしてきた。
ということで、前半はレビュー、後半は感想って形でやっていこうと思う。
※自動芯出し機構についてはレビュー後半に書いてあります
•外観
まずは外観
形状はノーマルのオレンズネロと全く同じ。ただ軸の部分の塗装が違う。
ガンメタルという名前からすると、何となく金属的でメタリックで…って感じがするけど、実際見てみると、まあまあ金属感はあるんだけど、本物の金属のような重厚さは無い。
どうやって塗装しているのかは分からないけど、見たまんまの印象を伝えると、「グレーの塗装の上にキラキラしたラメを振りかけた」って感じ。
ただラメにアルミニウムが使われているおかげか、持った時にひんやりとした感覚はある。
こういうところはほんとに金属みたいで凝ってるなーと思う。
塗装自体はしっかりしてて、今現在も剥がれているところは無い。
軸の真ん中は細くなっていて、「pentel」の刻印が刻まれている。
控えめなロゴ好きよ。
•スペック
続いて重さとか寸法とか測っていこうと思う
重量は17gで、100円2枚+500円1枚の重さとほぼほぼ同じ。ちょいとずっしりするくらいの質量感。
これくらいなら書いてて疲れることもない。
長さは、先端のパイプを閉まった状態でおおよそ14.2cmくらい?
パイプを出すと14.5cmくらいになる。
軸の太さと長さの比が個人的にストライクゾーンでカッコヨイィ。
重心はやや低重心となっている。
軸は分かりづらいけど正12角形になっていて、
持ち手部分の滑り止め加工や低重心設計が相まって書きやすいペンに仕上がっている。
•分解する
このペン、内部加工が複雑なのであんまりバラしたくないんだけど、記事の内容を濃くするためにもここは一つ覚悟を決めよう。
諸事情あって芯タンクにガムテープを貼ってるけど、本来ならば何もない。
軸は前後つながっていて、一体になっている。樹脂製なので軽い。
消しゴムにクリーナーピンはついていない。
0.2mmのオレンズネロなら付いている。
そして自動芯出し機構の要の、芯タンク先端と口金。内部には、おそらく世界最高クラスの複雑さの機構が入っている。非常に精密なので、触ることすらはばかられる。
芯タンクに付いている2つのバネとか、口金にある可動式のパイプとか、そう言うものを組み合わせてオレンズネロが出来ていると思うと、もはや畏怖する。
黒鉛が溜まるだけで動作に支障が出る恐れがあるので、定期的に掃除はしたほうがいい。
自分はザボってるけど。
精密さゆえに、壊れやすいので慎重な扱いが必要。
•書く
ノック感は結構いい。ノックは一回しかしないのに、そこの質感も高めてるのはすげーなーって思う。
書き味はガイドパイプのせいで劣化しているはずなんだけども、全然悪くない。むしろいい部類な気がする。
ガイドパイプの先端が滑らかに加工されていて、パイプのおかげで割と筆圧高めに書いても芯が折れないでしっかり書けるからかもしれない。それとも普通に慣れただけ?
自動芯出し機構はやはりすごい。低重心だったり滑り止め加工だったりも相まって数学の試験でさえ一度もノックせずに、手放さずにやり切れる。
この機構の便利さにハマってノックが億劫になり、普通のシャーペンが使えなくなるくらいには革新的な機構。いろんなシャーペンを平等に使っていきたい人は買わないほうがいいかも。ネロ沼にハマるぞ。
やはりオレンズネロの怖いところは、「不快感なく書けるのにノック不要」ってところだと思う。
ライバルにパイロットのS30だったりオートマックだったりがあるけども、奴らは耐えられないほど書きづらいごみ。
そんな”書きづらい”という自動芯出し機構の弱点を克服してしまったのがオレンズネロ。
もうほんとにあの、すごい(語彙無)。
•比べてみる
通常色ともう一種類の限定色ブルーブラックと並べてみると、、、
こんな感じ。こう3色並べてみると結構違うのがわかると思う。
個人的にはブルーブラックが1番好き。藍色のようなダークな青に、艶のある質感。光の反射具合で青く見えたり黒に見えたりして美しい。あー好き。
質感でいくとブルーブラックが1番ツヤツヤしてて、ノーマルオレンズネロはマットとツヤツヤの中間的な感じ。ガンメタルは岩石的な印象。
言った通り自分はブルーブラックが1番好みだけど、限定色は軸だけ色が違うせいで統一感は失われている。なので色がごちゃごちゃしているのが嫌いって人はノーマルのオレンズネロがオススメ。
蛇足だけど、0.2mmのオレンズネロは、ノーマルは4年前、ブルーブラックは2年前に買って両方ぶっ壊れてます。これについては後で詳しく。
おまけ:自動芯出し機構について
“自動芯出し機構ってなに?どんなの?”
って人のための解説コーナー。
ここまで全部読んでくれたレアな人ならわかると思うけど、まあ自動芯出し機構ってのは読んで字の如く「自動で芯を繰り出す機構」
オレンズネロはなんとノックをしないでも勝手に芯を出してくれるんだ!親切だよね〜。
どうやって動くのか気になる人のために、その仕組みをほんと簡単に説明する。
まず、一回だけノックをしてパイプを出す。
次に、パイプに爪をかけると、、
芯はそのままにパイプだけが引っ込む。
最後に爪を離すと、、
ホラ、芯が伸びたでしょ?
この動きを爪の代わりに、紙面でやって芯を繰り出してるワケ。
パイプに爪をかける動きにあたるのが
書くときにパイプを紙面に当てることで、
パイプから爪を離す動きにあたるのが
一画書くたびにペンを紙面から離すこと。
以上、簡単な説明でした。
•11ヶ月使った感想
ということでようやく、11ヶ月使った感想を書いていく。
結論から言うと、
「良いもの」だけど「おすすめ」ではない。
“どゆこと?”って思うと思うので、
その理由を説明するために、まず自分が思うメリット•デメリットを挙げていく。
※上から下に行くほど重要度は下がり、太字は重要度が比較的高いことを表す。
<メリット>
•自動芯出し機構搭載
•0.3mm芯なのにガツガツ書ける
•書きやすい(低重心,軽量,書き味○)
•かっこいい
•ノック感がいい
<デメリット>
•壊れやすい
•手入れが必要
•替え芯が高い
•芯が早めに切れる
•高い(¥3000+税)
てことで、「良いもの」だけど「おすすめ」じゃない理由だけど、
自分的には上のメリットデメリットがあって、メリットがデメリットを上回ると思ったから「良いもの」って結論だけど
デメリットが結構デカいので「おすすめ」はできない、ってことなんだよね。
ここでさっきちょっと触れた、2本オレンズネロが壊れてる件。
1本目は自分で壊しちゃったから問題外なんだけど、2本目は一年使ったところで勝手に壊れたんだよ。
毎日毎日使い込んでたから、多分何かの部品が取れたか、芯の黒鉛が付着しすぎて機構がイカれたか。とにかく、
オレンズネロは精巧であり、繊細なんだ。
それが最大の欠点。
今のところ不具合はないけど、過去の経験からしてこのオレンズネロもいつダメになるか分からない。よってオススメはできない。
だけどもやはり自動芯出し機構は超超便利なので使わないわけにはいかない。なので壊れても何本でも買う。もう依存症だな。
あと地味に嫌なのが替え芯のコスパが低いこと。0.3mm芯はたった15本で200円する。それなのにすぐ切れるからコスパがカス。
そういう意味では0.5mmのオレンズネロは案外おすすめかもしれない。書きやすそうだし。
•まとめ
これまで言ってきたことをまとめると
「すごく便利ですごく脆い」
こういうこと。オレンズネロの自動芯出し機構は本当に凄いから試して欲しいけども、買うかどうかは自己責任で。一応1年保証書はついてるけど、たった1年。みじか。
「すごく便利ですごく脆い」
オレンズネロに関しては、この言葉だけでも覚えて帰ってほしい。
ってことで長くなったけどここらで終わりることにする。最後まで見てくれてありがとう😭
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