おばあちゃからの贈り物

今年も我が家に、サフランが咲きました。

去年、60球の球根を植えて今年も咲くかなあ・・と、

楽しみにしていたら、去年と同じくらい花が咲きました。

この花のめしべ（赤い3本）を取って、陰干しにし

風邪をひいたときなど、サフランティーにして

小さい時から飲みました。


これは、私の去年亡くなった祖母が伝授してくれた

実家に伝わる、風邪の対処法です。

乾燥した、サフランをほんの少し熱湯に入れて黄色いティーにします。

そのままでは飲みにくいので、砂糖を入れると甘くておいしい?

サフランティーです。その頃は、風邪の薬だと思っていましたが

調べて見るとイライラ、不眠に効くほか、月経痛や月経不順、更年期障害、冷え症

や頭痛など、今の私にとっても良いお茶のようです。

しかし、まねはしないで下さい。これは、我が家に伝わるもので

必ずしもその効用が出るとは限りません。

害が出る場合がありますので、くれぐれも注意してください。


今日、実家に行くと母が「サフランが咲かない」と、悲しがっていました。

私は、「家では咲いてるよ」と言いましたが

サフランが咲くと、私を大事にしてくれた祖母を思い出すのです。

朝から晩まで、働いていた両親に代わって私たち姉弟を育てて

大事にしてくれた祖母。

去年、亡くなるときは私の事など忘れてしまっていました。

それでも、私はいっぱい色々思い出します。

小さい頃から、布団を並べて寝ていて

「なんでおばあちゃの手の皮は戻らんの?」と、

祖母の手の皮をひっぱって遊んだこと。

妹とけんかしてもいつも慰めてくれたこと。

そして、大事な娘が背中で亡くなってしまった悲しい話。


これから先もサフランが咲くたび思い出すことでしょう。

毎年、毎年サフランのめしべを摘んで、新聞紙に包んで

風邪をひいたとき、「あれを飲みな」って言ってくれたこと。

そんな優しい祖母が私にはいてくれたこと。