「パスクだけには負けるわけにいかないからな」
一気にホオンとの間合いを詰める。
「ちっ……」
ホオンを追い詰めたが、かわされた。
しかし、手応えはあった。序盤だから、本気を出していない可能性もあるが、これだったらいける。
再び詰め寄り、愛剣を振りかざす。応戦されるも、後退させた。
「くっ……」
勝機を見逃さず、畳み掛けようとしたが逃げられてしまった。
「思っていたより、やるな……」
「軽く見るからだ」
オレと対戦を挑んでくる奴は、こういったことを言ってくるのがいる。オレ自身がどんなにパワーアップしてもこう言われる。原因は別の所にあるのは、分かっていた。
「おいは、本気なんか出してないばい」
「やっぱりな。お互い様子見って所か」
愛剣を構え、次の一手に備える。
「あんなジジイには惜しくも負けたが、パスクなら勝てる!」
一体、どこのジジイと比べているんだが……。低く見られるから困る。
右足を大きく蹴り出し、ホオンとの間を詰める。
攻撃させないと、隙を与えずに振り続けた。
「うっ……」
今度こそ、終わらせようと攻め立てていった。そして、振り抜いた。それは、惜しくもかわされた。
息の上がったホオンは、間合いを空けて、回避した。オレは、そのホオンに対して言い放ってやった。
「誰かだったら、勝てるとか言ったよな?」
「くそっ……」
「降参しても構わないがな」
たまには、オレが優勢に立ってもいいだろう。
「せからしか!」
「次こそ、仕留めてやるよ」
「……仕方がない。ピッチを上げるか」
ホオンは、先程より速度を上げ、向かってきた。
「まだ全力じゃなかったか」
金属音のぶつかり合う音がするが、やや押し込まれてしまう。
でも、これならまだ余裕がある。
絶好の転機を見逃さず、反撃の斬り返しを図った。
「ぐっ……」
軌道を見極められ、寸前のところで避けられた。
ただ、ホオンの目が光っていた。
「カウンター狙いか!」
振り上げたところを狙われ、すぐさま体をひねり、ギリギリ回避した。
ホオンは今まで貯めていた力を放出するかのように、ハイスピードで攻め込んできた。
右腕を引き戻し、愛剣で受けかわしていった。
「ちっ……」
チャンスとばかりに剣を振り下ろし、連続攻撃を止めた。
避けられてしまったが予定通り。ホオンとの間を空けて一呼吸落ち着かせた。
「かなり、息が上がっているな!」
思っていたよりホオンの動きが速い。
「それは、お互い様だろ……」
「それにしても、話すのがやっとみたいばい。おいがここまでの実力と動揺もあるやろう?」
苛立つことを言われるが、受け流し呼吸を整える。
「ぬしゃが、このまま降参しても構わないばい」
あれこれ言いたいことを言いやがって……。
≪ 第48話-[目次]-第50話 ≫
------------------------------
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一気にホオンとの間合いを詰める。
「ちっ……」
ホオンを追い詰めたが、かわされた。
しかし、手応えはあった。序盤だから、本気を出していない可能性もあるが、これだったらいける。
再び詰め寄り、愛剣を振りかざす。応戦されるも、後退させた。
「くっ……」
勝機を見逃さず、畳み掛けようとしたが逃げられてしまった。
「思っていたより、やるな……」
「軽く見るからだ」
オレと対戦を挑んでくる奴は、こういったことを言ってくるのがいる。オレ自身がどんなにパワーアップしてもこう言われる。原因は別の所にあるのは、分かっていた。
「おいは、本気なんか出してないばい」
「やっぱりな。お互い様子見って所か」
愛剣を構え、次の一手に備える。
「あんなジジイには惜しくも負けたが、パスクなら勝てる!」
一体、どこのジジイと比べているんだが……。低く見られるから困る。
右足を大きく蹴り出し、ホオンとの間を詰める。
攻撃させないと、隙を与えずに振り続けた。
「うっ……」
今度こそ、終わらせようと攻め立てていった。そして、振り抜いた。それは、惜しくもかわされた。
息の上がったホオンは、間合いを空けて、回避した。オレは、そのホオンに対して言い放ってやった。
「誰かだったら、勝てるとか言ったよな?」
「くそっ……」
「降参しても構わないがな」
たまには、オレが優勢に立ってもいいだろう。
「せからしか!」
「次こそ、仕留めてやるよ」
「……仕方がない。ピッチを上げるか」
ホオンは、先程より速度を上げ、向かってきた。
「まだ全力じゃなかったか」
金属音のぶつかり合う音がするが、やや押し込まれてしまう。
でも、これならまだ余裕がある。
絶好の転機を見逃さず、反撃の斬り返しを図った。
「ぐっ……」
軌道を見極められ、寸前のところで避けられた。
ただ、ホオンの目が光っていた。
「カウンター狙いか!」
振り上げたところを狙われ、すぐさま体をひねり、ギリギリ回避した。
ホオンは今まで貯めていた力を放出するかのように、ハイスピードで攻め込んできた。
右腕を引き戻し、愛剣で受けかわしていった。
「ちっ……」
チャンスとばかりに剣を振り下ろし、連続攻撃を止めた。
避けられてしまったが予定通り。ホオンとの間を空けて一呼吸落ち着かせた。
「かなり、息が上がっているな!」
思っていたよりホオンの動きが速い。
「それは、お互い様だろ……」
「それにしても、話すのがやっとみたいばい。おいがここまでの実力と動揺もあるやろう?」
苛立つことを言われるが、受け流し呼吸を整える。
「ぬしゃが、このまま降参しても構わないばい」
あれこれ言いたいことを言いやがって……。
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