ロスタイム・CＡＦＥ

高原へいらっしゃい。

2007年09月19日

「高原へいらっしゃい」・・・昔、観たドラマのタイトル。

くたびれた高原ホテルのスタッフが荒んだ心から『おもてなしの心』を取り戻していくドラマだった。　そんなおもてなしの心を取り戻したホテルで飲まれる珈琲ってどんな味だろう・・・。
きっと旅人の疲れを癒してくれるほっとする甘い香りに違いない・・・。

今年の秋・ブレンドは、そんな「疲れた体を癒してくれるほっと珈琲」をイメージして創りました。　
　

やっとUPしました、今年のシーズンブレンド「秋ブレンド」！

　

それにしても『高原へいらっしゃい』・・・・・・唐突でしょ？・・・なんのこっちゃ？でしょ？。

　

そうでしょう、そうでしょう！-----まず、「シーズンブレンド」をご存じない方の為に・・・。

　当店では、毎年１年に４回（春夏秋冬）『シーズンブレンド』として毎回あるテーマを決めて、僕がブレンドします。

　

　例えば過去には、春ブレンド＝「菜の花キャンバス」、夏ブレンド＝「カリビアン・サマー」、秋ブレンド＝「セピア・ノスタルジー」冬ブレンド＝「天使のいたずら」「サンタのお気に入り」などなど・・・。

　まず、テーマやシチュエーションを決めて、その場景を思い浮かべながらブレンドを創っていきます。　企画は遊びなんですが、ブレンド作りはもちろん真剣です。

　そんで、今年のテーマは『高原へいらっしゃい』なんです。

　実は今、県外のある大きなホテルに当店の珈琲豆を使って頂いてます。
そのホテルさんとの出会いはそれこそ唐突だったんですが、カフェ部門の責任者の方が当店の豆を気に入って戴き、ちょうどカフェで企画されていたコンセプトに合うということで、当店の豆を使って頂くことになりました。

　

　まずは責任者、担当者の方々がご来店され、当店の焙煎、ハンドピックそれにもちろん当店の考え方等々いろんな話をして豆を決めて頂きました。抽出も当店オススメの円すい形ドリッパーを使って頂き、カフェのスタッフの方々も円すい形での抽出をみんなで練習されたとのことで、８月から豆を納めさせて頂いてます。

　先方のコンセプトは『昔の喫茶店みたいに、ていねいにドリップしたおいしい珈琲を、時間を気にせずゆっくりと味わって頂く』というものです。この企画のスタート前から、担当者の方といろいろ打ち合わせさせて頂いたんですが、「スタッフの方々からの評判もよく、こんなにふくらむ珈琲は初めてだとか、珈琲豆を食べてみて香ばしさにびっくりしたとか、とにかくみんな頑張ってますヨ！」なんてコメントを頂き、僕もますます焙煎に力が入ってます。

　

　そして、その頃からそのカフェのスタッフの方々が、自分の休みを利用してわざわざ当店まで足を運んでくれるようになりました。

　

初めは、ドライブがてらかな～なんて思っていましたが、皆さんけっこう真剣で「円すい形ドリッパーの”むらし”が今ひとつ解らないんで、教えて欲しい」とか、「お客様との珈琲の会話がもっと出来るように勉強したい」とか・・・、いろんな質問が出てきます。

　

　こんなスタッフの方達の質問に答えているうちに、皆さんの仕事に対する「真摯さ」や、はてはホテルそのものの「おもてなしの心」を感じました。

　

・・・・・と、そこで、『はて、前にこんなホテルの話を聞いたような・・・・？』と思い出したのが、昔観たテレビドラマ『高原へいらっしゃい』だったんです。　

　

　荒れ果てた廃ホテルを主人公の支配人を中心に、お客様への「おもてなしの心」を取り戻したスタッフ達が次第にホテルをもり立てていく・・・・とまあこんなドラマだったんですが、山田太一原作で旧作は３０年近く前の放送で、リメイク版も放送されてます。僕は両方観てて、こんな職場で働けたらいいだろうな～なんて思ったのを覚えています。

　※忘れちゃった！、知らな～い！・・という方は、こちら　