世界の子育て:オーストラリア~小学生の宿題 マックフェイル佐奈絵さん
課題発表の練習中 我が家の次女も1月から新小学1年生になった。長女も3年生になり、放課後はにわかに忙しくなり始めた。
クイーンズランド(QLD)州の公立小学校は朝8時50分に始まり、午後3時に終わる。去年までは放課後1時間近く学校の遊具で遊ばせ、帰宅後長女の宿題と習い事の練習をするのが日課だった。今年は、小学1年生の次女も宿題をこなさなければならない日々がやってきた。
1年生の宿題は、アルファベットの発音練習と、サイトワードと呼ばれる、英語の中でもっとも頻繁に使われる簡単な英単語を覚えることに始まる。それに加えて各自のレベルに合わせた本を持ち帰り、音読をする。さらに、これに週1回の課題発表(ある課題についてクラスメートの前で話をする)が加わる。これが週末以外の毎日行なわれる。
3年生は1週間に10単語のつづりを暗記すること(各自に必要なレベルの単語が与えられている)。またその単語を使った関連勉強。たとえば、その単語を辞書で引き、意味を調べたり、単語を駆使して文章を作ったりするなどその週により、違った勉強を要求される。さらに、本読み(子供により学校から本が与えられたり、自分で家にある本、雑誌などを選んだりする)10分、数の計算。そして、3週間に1度の研究課題発表もある。
右が1年生、左が3年生の宿題ノート このほかに「運動や、大人と一緒にゲームをする」など毎日違うことをすることまで宿題になっている!
我が家の場合、長女は宿題をある程度自分でできるが、すべてを完結するには親の注意の目がまだ必要だ。そして、彼女は簡単な次女の宿題が好きで、私の質問の答えを考える次女のそばから口をはさみ、自分の手はおろそかになってしまう。一方の次女はというと、隣に大人が一緒に座って常時助けないと終了できない。
これらの宿題は、子供に毎日少しずつ学ばせる習慣をつけるには格好のものとも思えるし、子供に何かをやらせないと不安になる親のためにあるような気もする。長期休暇には大抵宿題は無く、休みとして過ごせるのは我が家族には好都合だ。いろいろなところへ出かけ、子供とさまざまな刺激や感情を共有できるからだ。
日本の小学生はどんな日々を送っているのだろうか。もしも放課後に塾通いとさらに宿題などがあったとしたら、「今日は何をした」とか、「今度の週末はこんなことしたい」なんて、会話もなくなってしまいそうだ。小学生くらいの子供には目の前の紙の上の問題を解決することに時間をとられるのではなく、日々の生活から問題を解決する能力を学んで欲しいと理想では思っている。
マックフェイル佐奈絵さん プロフィール
1965年生まれ。獣医として東京の動物病院で働いていたが、2000年にオーストラリア人の夫と出会い結婚。01年5月、長女を出産した。同年12月にオーストラリア・ブリスベーンに移住し、03年6月にこの地で次女を出産した。2児の母になり忙しさは増したが、子供のおかげで初対面の人との英会話もスムーズに運び、自分自身の活動範囲も広がった。
*ご意見、ご感想はbebe@mbx.mainichi.co.jpまでお送りください。
オーストラリアの子育て参考になるかしら!
課題発表の練習中 我が家の次女も1月から新小学1年生になった。長女も3年生になり、放課後はにわかに忙しくなり始めた。
クイーンズランド(QLD)州の公立小学校は朝8時50分に始まり、午後3時に終わる。去年までは放課後1時間近く学校の遊具で遊ばせ、帰宅後長女の宿題と習い事の練習をするのが日課だった。今年は、小学1年生の次女も宿題をこなさなければならない日々がやってきた。
1年生の宿題は、アルファベットの発音練習と、サイトワードと呼ばれる、英語の中でもっとも頻繁に使われる簡単な英単語を覚えることに始まる。それに加えて各自のレベルに合わせた本を持ち帰り、音読をする。さらに、これに週1回の課題発表(ある課題についてクラスメートの前で話をする)が加わる。これが週末以外の毎日行なわれる。
3年生は1週間に10単語のつづりを暗記すること(各自に必要なレベルの単語が与えられている)。またその単語を使った関連勉強。たとえば、その単語を辞書で引き、意味を調べたり、単語を駆使して文章を作ったりするなどその週により、違った勉強を要求される。さらに、本読み(子供により学校から本が与えられたり、自分で家にある本、雑誌などを選んだりする)10分、数の計算。そして、3週間に1度の研究課題発表もある。
右が1年生、左が3年生の宿題ノート このほかに「運動や、大人と一緒にゲームをする」など毎日違うことをすることまで宿題になっている!
我が家の場合、長女は宿題をある程度自分でできるが、すべてを完結するには親の注意の目がまだ必要だ。そして、彼女は簡単な次女の宿題が好きで、私の質問の答えを考える次女のそばから口をはさみ、自分の手はおろそかになってしまう。一方の次女はというと、隣に大人が一緒に座って常時助けないと終了できない。
これらの宿題は、子供に毎日少しずつ学ばせる習慣をつけるには格好のものとも思えるし、子供に何かをやらせないと不安になる親のためにあるような気もする。長期休暇には大抵宿題は無く、休みとして過ごせるのは我が家族には好都合だ。いろいろなところへ出かけ、子供とさまざまな刺激や感情を共有できるからだ。
日本の小学生はどんな日々を送っているのだろうか。もしも放課後に塾通いとさらに宿題などがあったとしたら、「今日は何をした」とか、「今度の週末はこんなことしたい」なんて、会話もなくなってしまいそうだ。小学生くらいの子供には目の前の紙の上の問題を解決することに時間をとられるのではなく、日々の生活から問題を解決する能力を学んで欲しいと理想では思っている。
マックフェイル佐奈絵さん プロフィール
1965年生まれ。獣医として東京の動物病院で働いていたが、2000年にオーストラリア人の夫と出会い結婚。01年5月、長女を出産した。同年12月にオーストラリア・ブリスベーンに移住し、03年6月にこの地で次女を出産した。2児の母になり忙しさは増したが、子供のおかげで初対面の人との英会話もスムーズに運び、自分自身の活動範囲も広がった。
*ご意見、ご感想はbebe@mbx.mainichi.co.jpまでお送りください。
オーストラリアの子育て参考になるかしら!