世界遺産とは、1972年にユネスコ総会で採択された世界遺産条約に基づき「世界遺産リスト」に記載された、「顕著な普遍的価値」をもつ建造物や遺跡、景観、自然のことです。 「顕著な普遍的価値」は、どの国や地域の人でも、いつの時代のどの世代の人でも、どのような信仰や価値観をもつ人でも、同じように素晴らしいと感じる価値のことで、そうした価値をもつ世界遺産は、人類共通の財産といえます。
世界遺産は、人類が作り上げた「文化遺産」と、地球の歴史や動植物の進化を伝える「自然遺産」、その両方の価値をもつ「複合遺産」に分類されます。文化遺産が最も多く、世界遺産の総数は1,000件を超えますが、まずは「文化遺産」に絞り掲載して行きたいと思います。
イギリス
「エディンバラも旧市街と新市街」文化遺産1995年
「切り立った岩山の上城そびえ 見下ろす街は最高傑作」

イギリス北東部、スコットランドの首都エディンバラ。歴史的建造物が立ち並ぶ旧市街と、均整のとれた新市街が織り成す美しい街並みが、世界遺産に登録されました。 主な歴史的建造物には、聖マーガレット教会、セント・ジャイルズ大聖堂、ホリールード宮殿、スコットランド国立美術館、エディンバラ大学などなど。切り立った岩山の上には、エディンバラのランドマーク、エディンバラ城がそびえます。 ここは争いの絶えなかった地域のため、旧市街は中世ヨーロッパ要塞都市の景観を残しています。一方、新市街は18世紀以降に発展した新古典主義の建物が並びます。その区画整理された街並みは非常に美しく、その後のヨーロッパの都市計画に影響を与え、「計画都市の最高傑作」と謳われるほどです。
「河湾都市グリニッジ」
文化遺産1997年
「標準の時刻を刻むグリニッジ 偉大な都市が世界に馳せる」

マリタイム・グリニッジは「グレーター・ロンドン」(日本では「大ロンドン」と言われています。)の南東にある町で、グリニッジ・ロンドン特別区のテムズ川南岸に位置します。中学の地理などで習う『グリニッジ平均時』の基準となる都市です。「海事都市グリニッジ・海商都市グリニッジ・河港都市グリニッジ」とも言われ、時刻だけではなく港町としても有名な場所です。「グリニッジ」と略称で呼ばれたりもします。
「オークニー諸島の新石器時代遺跡中心地」文化遺産1999年
「遺跡こそ新石器時代シンボルが 何千年の不思議な世界」

イギリス最北部にあるオークニー諸島は、70の島で構成されています。諸島には新石器時代の遺跡が豊富にあり、パパ・ウェストレー島には北ヨーロッパで現存最古の石の住居があります。世界遺産に登録されたのは、諸島最大の島メインランド島にある4つの遺跡。保存状態の良さと、歴史を知ることに大きく貢献している点などが評価され、1999年世界遺産に登録されました
「バミューダ島の古都セント・ジョージと関連要塞群」文化遺産2000年
「バミューダはバミューダパンツ有名で 街全体が世界遺産に」

あのバミューダトライアングルを形成していることで有名な、バミューダ諸島。その諸島最大の島バミューダ島の古都セント・ジョージは、町全体が世界遺産に登録されています。魔の三角領域と世界遺産の組み合わせっておもしろいですね。諸島は大西洋のアメリカ側にあるイギリス領です。1503年スペイン人ジョン・バミューダが発見しました。1609年にイギリスの移民船がバミューダ沖で難破します。後日その乗員たちが諸島へ入植したのがイギリスの植民地になったきっかけです。セント・ジョージはアメリカ最古のイギリス植民地にしてバミューダ島最古の町。17世紀から18世紀にかけて、石灰岩で造られた白亜の壁を持つ家々の美しい町並みや要塞群が有名です。要塞群は17世紀から20世紀の、イギリス軍の軍事技術の進歩の過程がよくわかると評判です。町は現在でも数世紀の町並みを保つ努力を続けています。
参照
https://www.unesco.or.jp/activities/isan/worldheritagelist/europe_1/
https://worldheritagesite.xyz/