「浅間山明鏡止水」あさまやま めいきょうしすい

「日本の海ダイビング②」~口語短歌と写真で綴る世界文化紀行

「日本の海ダイビング②」~口語短歌と写真で綴る世界文化紀行
日本の綺麗な海は沖縄だけじゃない!全国には沖縄以外にも魅力的なビーチが数多く存在します。美しい海を眺めてリフレッシュしたり、海遊びをたのしんだり、思い思いの過ごし方で日本の海を満喫してみませんか

沖縄「久米島」
口語短歌
「壮大な影絵楽しむダイバーは 色を失うシルエットこそ」



久米島の海に関して間違いなく言えるのは、いつも同じように「いい海」が待っているということです。ポイントを挙げるとしたら、まず外せないのが「ウーマガイ」です。浅いリーフトップから沖に向かって泳ぐと、ほぼ垂直に落ち込むドロップオフがあり、海底に吸い込まれるように下っていく感覚はいつも心地よいものです。スミレナガハナダイの産卵行動や、国内ではあまり見かけないフチドリハナダイやアケボノハゼを満喫し、今度は浮上しながら登っていくと、あらゆる種類の魚が逆光で色を失い、シルエットとなる壮大な影絵を楽しむことができます。

「竜宮」アカネハナゴイ、キンギョハナダイの群れ。「イマズニ」のギンガメアジやカマスの群れにウミガメ天国の「月面空間」。そしてスケールの大きな外洋ポイント「トンバラ」から、海岸の水たまりのタイドプールまで尽きることのない魅力が島全体に散らばっています。この底なしの海の実力を存分に味わってもらいたいものです。

沖縄「宮古島」
口語短歌
「洞窟は生きものような現象で 表情変える光の窓も」



2015年に日本一長い伊良部大橋で繋がった伊良部島と、それにくっ付くように並ぶ下地島の周りにポイントが多く、観光景勝地としても人気の高い「通り池」や、深場から見上げると美しい光の窓が並ぶ「アントニオ・ガウディ」、「魔王の宮殿」「エンジェルケーブ」などなど、名前を訊いただけでもワクワクしてくるようなポイントが多いです。宮古島では1日3本地形のポイントを潜っても飽きることがないものです。季節、時間、干満などあらゆる現象で、まるで生き物のように表情を変える宮古島の洞窟には、いつもいつも心底感心させられてしまいます。

宮古島の地形・洞窟ポイントにも引けをとらない魅力を持つのが島北部にある、日本屈指のサンゴ礁「八重干瀬(ヤビジ)」は南北17km、東西6.5kmにわたる広大なサンゴ礁です。夏場は水面と空の境が分からなくなるほど青く美しく、色に溢れたサンゴや魚が目の前に現れます。

鹿児島「奄美大島」
口語短歌
「不思議なるミステリサークル現象は ふぐの雄雌産卵床も」



近年、奄美大島の海を一躍有名にしたのがアマミホシゾラフグの雄が造りあげる海底ミステリーサークルです。アマミホシゾラフグは奄美大島の固有種であり、体長は10cmほど。体色は砂色で地味。身体中に模様はあるものの、取り立てて特徴的とも言い難い。彼らが産卵期のタイミングに雌を誘い込み産卵させて、安全に育てるための産卵床こそが、このミステリーサークルと呼ばれるものです。砂よりも目の細かい砂泥底の海底でしか見られません。春から夏にかけてのあいだが最盛期らしく、雄は雌を誘い込み産卵をさせ、卵を無事に孵化させると少し場所を変え新たな産卵床を造りまた産卵を行うといいます。直径1mほどはあるこの産卵床の建造物のような美しさだけでも驚きなのだが、またこれをあの小さなフグが築き上げていると思うと、感心の域を超越して尊敬の念を抱かざるをえません。

奄美大島北部でのダイビングはボートダイビングが基本。巨大なコモンシコロサンゴの「大仏サンゴ」や、美しいハナダイが群れるパッチリーフの「山本スペシャル」などの人気ポイントはやはり安定の面白さがあり、ニシキテグリやカクレクマノミなど、いわゆる黒潮系の南方種でこの奄美が北限の地となるものも少なくありません。年間の降雨量も多く、金作原に代表される原生林も豊かなので、森の栄養分も多分に海に流れ込みます。外洋、内湾、それからサンゴの絶景が、ウミガメが群れで見られる驚きのビーチポイントなどもあります。


沖縄「沖縄本島」
口語短歌
「極上の癒し空間なかゆくい 白い砂地に差込む光」



座方面まで遠征しボートダイビングを楽しむこともできます。どちらかといえばフォトダイバーにはこちらの方が、ポイントのバリエーションも多く、存分に楽しむことができるのかもしれません。美しい白い砂地が広がる「なかゆくい」などは天気が良いと漂っているだけで幸せを感じられる極上の癒し空間でありながら、海藻類に隠れる甲殻類や各種幼魚も次々と出現します。ダイナミックな地形がそのまま海底まで続く「万座毛」や、差し込む光が美しい「ドーリームホール」なども人気は高く、マクロからワイドまでじっくり撮影を堪能することができます。

特筆しておきたいのが「ミニドリームホール」の浅場に広がるサンゴ群生です。7〜8年ほど前から徐々にサンゴが増えてきていた印象でしたが、ここ数年でこれまで小さかったサンゴがそれぞれ大きくなりつつあり、素晴らしく美しいサンゴの群生となってきています。サンゴが美しく成長するということは、海の状態がより良くなってきているということに他なりません。ぜひ一度沖縄本島の素晴らしいサンゴの光景を味わってみてください。

参照
https://www.wtp.co.jp/japansea/

コメント一覧

knsw0805
@fumiel-shima Shimaさん、こんばんは。
気力・体力がおありなのが羨ましいです。
「諦めずに考えてみたいと思っている」素晴らしいことです。
是非実現させてくださいね。埼玉県にお住まいですから千葉県や神奈川県の近くから試されたらいかがでしょうか(笑)
fumiel-shima
kenさん、こんにちは。

海の傍で育った私は海が大好きで、泳ぐことも好きでこういう場所でのダイビングを昔から憧れてはいましたが全く経験がありません。

気力、体力にも自信がありますが、財力がありませんので、「いずれ、いずれ・・・」と思うだけで実現は難しいかもしれませんが、諦めずに考えてみたいと思っているのです。
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