世情余情口端歌

入院のながまる人の覚ゆるは
　　生のゆくすゑをこころ配らん

世情余情口端歌

春の陽や岸をはなれし薄氷の
　　節々照りて別れ果てなむ

世情余情口端歌

災害は取るものとらず避難せよ
　　秒でいのちの代えがたきかな

世情余情口端歌

石狩川長途の流れ悠然と
　　いつか雪解を引いて奔るらむ

世情余情口端歌

プレートの止まざる限り万物は
　　星の地殻と共同体とな