世情余情口端歌

冬なれば夜の囲炉裏に兄姉ら

甘酒飲みて祖母にあまえしや

世情余情口端歌

ふる里にいまだ在りしか古囲炉裏
懐かしき母の膝の温みかな

世情余情口端歌

勤労も長時間のすえ敬ふも

人手不足の解消こそ報ゆれ

世情余情口端歌

異界より越したる如く東京の

夜は燦然と銀河横たわる

世情余情口端歌

都会の夜あまたの航空障害灯

競うがごとくひたすら点滅