正月三が日も過ぎて。戦後70年は昭和21年に小学校に入学した私の70年でもあります。ランドセルは勿論、履く靴も、制服もなかった時代でしたが、誰もがみんな同じく貧乏で、僻みも妬みもない、振り返ると心豊かで良き時代でした。中学を卒業すると、関西、中部方面に、同級生の大半が集団就職で地元を去って行き、残りは実家を継ぐ、高校進学者は僅かな時代でした。私自身は37年神戸の学校を出て、念願の船会社に入り、て、外国航路の船乗りなり、動きだした高度成長の波に乗って世界を動き回りましたが、オリンピックを迎える頃が高度成長の絶頂期にさしかかり、その余波が、今日まで波打っているわけですが、これも、この間、ただの一度も戦争に参加しないで、憲法九条を遵守してきた事に尽きる話と言えましょう。にも関わらず、今日、この国の絶頂期に育った苦労知らずの安倍総理とその取り巻き連がその日本のシンボルを破棄して、当時とは時代が大きく変遷し、社会情勢、人口推移、社会構成がまったく異なった今日で、円安株高と公共事業の当時と同じ内容で、夢をもう一度と吠えまくる。本当に困ったもんだと、良き時代を生きて来た感謝の想いと、なぜ今になって、未来への暗黒を思わねばならないのか、複雑さが交差する2015年、平成26年の正月でした。