ジャガー・ミュージアムを出て、
クレーター・リム・ドライブを走り、ハレマウマウ火口の反対側へ。
ハワイ火山国立公園地図
Halema'uma'u Parking Area で車を降りると、
マウナ・ケアがくっきり見えました。
雪の残る山頂に、天文台のドームもはっきりと見えます。
駐車場から展望台まで歩いていると、
蒸気がいたるところから立ち昇り、風に乗って硫黄の臭いもしてきます。
紛れもなく、ここは火山。
博物館前では少し肌寒く感じられジャケットを羽織っていましたが、
カルデラの中は、地熱のため暖かく感じられます。
歩いているうちに、じんわりと汗が・・・。
吹き抜ける風が、心地よいくらいです。
それにしても、この場所をどう表現したらいいのでしょう?
1982年に火の女神ペレが怒った時の噴石が、其処かしこに転がっています。
まるで、巨大な手からバラ撒かれたかのように、無造作に。
これらの石が、空から降って来る様を思い浮かべると、流石にぞっとします。
その空を見上げると、雲が覆いかぶさるかの様に、
間近に感じられます。
「人は、空と大地の狭間で生かされてるに過ぎないんだなぁ・・・。」
360度見渡せる大パノラマを見ていると、しみじみと感慨にふけってしまいます。
その私の傍らで、妻は蒸気を見ながら一言。
「温泉玉子ってないのかなぁ?」
「・・・・・・・。」
ついに、
ハレマウマウ展望台<Halema'uma'u Overlook>⑤のポイントに。
(拡大できます。)
高さ90mの縁から覗き込む景色は、正に圧巻!
息を呑むとは、この事かと実感です。
地質学的にも興味深い所ですが、同時に神聖な場所でもあります。
この縁の岩には、ペレへのお供え物がありました。
(拡大できます。)
ペレの怒りを鎮めるために、誰かが常に供えているようです。
キラウエアが、ハレマウマウが、流れ出る溶岩が、
ハワイ島では信仰の対象なのですね。
この島に暮らす人々と同じように、畏敬の念を持ってハレマウマウ火口を望みました。
(拡大できます。)
まさか、日本人観光客にはいないと思うのですが、
(ボルケーノ・ハウスを所有していたアンクル・ジョージを真似て)
風習的には何の根拠もないジンのボトルを、供えて行く観光客がいたそうです。
あるいは、溶岩を持ち帰る人もいるそうです。
でも、ここは国立公園。
公園からは、何も持ち出してはいけないし、
置き去ってもいけないのがルール。
しかも、世界遺産です。
あるがままの自然を感じ、そのままに立ち去るのが一番!
もちろん、ハワイ島はペレのもの。
そこから勝手に溶岩を持ち帰った人には不幸が訪れるという話も。
ところで、レンタカーでのドライブのいいところは、
自分たちのペースで見て回れること。
時間に追われることなく、じっくりとハレマウマウ火口を眺望した後、
つづいてラバ・チューブに向かいました。
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