2010年1月7日:午前7時40分
ハワイ島を半周した翌朝。
今朝は、ぼくが朝食を用意した。
ホットドッグとスクランブル・エッグだ。
ラナイで、朝食を食べることにしたのだが、
朝から波の音が騒々しい。
かなりの波が沖合から打ち寄せてきている。
昨日の朝より、さらに強くなっているのは間違いないようだ。
「やれやれ、今日も海に入るのは無理そうだね。」
カイルア・コナに滞在して5日目の朝。
シュノーケル・ギアを1週間レンタルしたのに、
使用したのは2日前のホナウナウ湾で、わずか30分ほど。
「今日こそは、海に入るぞ!」と思っていたのだが、
3階のラナイから眼下に打ち寄せている波を見る限り、それは難しそうだ。
「ねぇ、やっぱり波しぶきだったのかな?」
妻が夕べの会話を思い出しながら言った。
実は、昨夜コンドミニアムに戻った際、
ラナイの床がやけにヌルヌルとしていて、おまけに磯臭くなっていた。
まるで海水に洗われたかのようで、
洗濯しラナイの椅子に掛けて干しておいたTシャツまで、
戻ってきたときには潮にまみれていて、洗い直さなければならなかった。
「なんでだろ?波しぶきがここまで散ってきてたのかな?」
「え~?でも、ここ3階だよ。」
「そうだよね。いくらなんでも、この高さまでくるなんて・・・。」
半日ほどドライブに出かけていた間、
ラナイがどんな状態になっていたのか、ちょっとした疑問だったのだが、
その答えはホットドッグにかぶりついている目の前で明らかになった。
「あれ、見て!」
突然、妻が指差したので振り向くと、
コンドミニアムを囲む石塀を越えて侵入した波が、
手前の塀にぶち当たり、勢い良く砕け散った。
その高さは、優に隣の棟の2階まで届いている。
「やっぱり、波しぶきだったかぁ。」
説明不要、一目瞭然の光景を目の当たりにし、
昨夜の謎が解けたと同時に、今日のシュノーケリングをぼくは断念した。
「予定変更!今日もドライブッ!!」
こうして、この日もまた19号線を北上することになった。
Mahalo.
それにしても、
隣の棟のオーシャン・フロントの部屋は、どんなことになっていたのだろう?
1階の部屋など、絶対に窓など開けられないと思うのだが。
シーズンによっては、オーシャン・フロントも考えものかも・・・。
虹の星 | |
高砂 淳二 | |
小学館(2008/6/11刊) |